科目名[英文名] | |||||
蛋白学 [Proteomics] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 3~ | 開講時期 | 後学期 | |
授業形態 | 後学期 | 時間割番号 | 01BN3138 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
高橋 信弘 [TAKAHASHI Nobuhiro] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
蛋白質は全ての生物にとって必須の物質である。蛋白学は、従来のように個々の蛋白質を対象とするのではなく、個々の生物がある状態毎にゲノム情報に基づいて作り出す蛋白質全体を対象とした学問であり、生物を一つのシステムとして理解するための概念と方法論を提供する。蛋白学はプロテオミクスとも呼ばれ、ゲノム情報を、保健医薬・農林畜産などの生命科学分野だけでなく、情報・工学分野や環境分野も含めたの21世紀の産業の発展に結びつけるために不可欠な学問体系である。この講義では、DNAからmRNA・タンパク質への道筋を基本とした従来の分子生物学・生物化学及びその他の生命科学をゲノムからトランスクリプトーム・プロテオームへの道筋で捉え直すための基礎知識、プロテオームとその機能を知るための考え方、実験方法及び技術の基礎を修得し、生命現象をプロテオミクスの方法論・技術論で理解する仕方を身につけることを狙いとする。 |
到達基準 |
1.DNAからRNA・タンパク質への道筋を基本とした従来の分子生物学・生物化学及びその他の生命科学を、ゲノムからトランスクリプトーム・プロテオームへの道筋で捉え直して、ゲノム科学の基礎知識を身につける。 2.プロテオームとそのゲノムの働きを制御する機能を知るための考え方、実験方法及び技術の基礎を修得し、生命現象をプロテオミクスの方法論・技術論で理解する仕方を身につける。個別ではなく集団としてタンパク質を捉えることに慣れ、プロテオミクスとは何かを理解する。 3.ゲノム科学の他の分野との関連の中でプロテオミクスを理解する。医療・食品・栄養などの分野への適用例を通して、実社会で応用する基礎知識・視点を養う。 |
授業内容 |
次の授業内容について講義する。 1. プロテオミクスの概要(プロテオミクスの歴史、他のゲノム科学との関係) 2. ゲノム科学1 の基礎(ゲノミクスの概要) 3. ゲノム科学2 の基礎(構造や染色体の機能) 4. ゲノム科学3の基礎(エピジェネティックコードについて) 5. 遺伝子発現(転写因子の役割) 6. トランスクリプトーム(概念と実験手順) 7. トランスクリプトームの転写調節(遺伝子発現の構成的および規制上の管理) 8. 転写後調節(トランスクリプトームの多様性の拡大) 9. トランスクリプトームの規制、およびプロテオミクスの基礎 10. プロテオミクスの方法論(ペプチドマスフィンガープリンティング、ショットガン分析) 11. 定量的プロテオミクス(インビトロおよびインビボ標識法において) 12. プロテオームの翻訳および翻訳後の調節 13. プロテオームの翻訳後プロセシング 14. プロテオームの機能 15. 試験あるいはレポート作成 |
履修条件・関連項目 |
生化学I、II、III、分子生物学Iを履修しておくことが望ましい |
テキスト・教科書 |
指定なし |
参考書 |
羊土社 プロテオーム解析法、羊土社 プロテオミクスの全貌を知る、羊土社 プロテオーム解析実験マニュアル、ゲノム メディカル・サイエンス・インターナショナル、レーニンジャー新生化学など。 |
成績評価の方法 |
出席と試験(あるいはレポート)の結果をもとに、出席点の比率を40%、試験(あるいはレポート)の点数の比率を60%とし、その合計で評価する。毎回授業の始めに小問題の解答提出で出席とします。 |
教員から一言 |
蛋白質の働きをできるだけ身近な生命現象と直接結びつけることによって、できるだけ理解しやすいように努力するつもりであるが、改善点等、忌憚のない意見を期待したい。質問、意見等は大歓迎です。 |
キーワード |
ゲノム科学,プロテオミクスの基礎,蛋白質の分離と同定,タンパク質相互作用ネットワーク,病気と健康 |
オフィスアワー |
適宜、ntakahas@cc.tuat.ac.jpに連絡してください。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2017/03/16 10:50:45 |