科目名[英文名] | |||||
大気化学 [Atmospheric Chemistry] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 2~ | 開講時期 | 前学期 | |
授業形態 | 前学期 | 時間割番号 | 01EN2206 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
畠山 史郎 [] | |||||
所属 | 農学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
大気化学は大気中にガス状、粒子状として存在する種々の微量な化学成分の発生・放出、輸送、変質、沈着の各プロセスの解明を大きな目標としている。したがって、大気化学で取り上げるべき事項は、必ずしも化学の分野に限られるものではない。気象学や大気の物理学なども大気化学と密接につながり、大気化学の一分野とのとらえ方もある。しかし時間の制限から、本講義ではおもに大気中で起こる様々な現象を化学の視点から捉えて、解析する力を養うことを目標とすることにする。このため、本講義は前半で気相の化学反応に関する説明を行い、後半では大気中での様々な現象を捉えた観測の観点から論ずる。 気象学や大気物理学の知識も必要に応じて講義に取り入れていく。 |
到達基準 |
大気の構造や構成、大気汚染物質と大気反応について理解する。 大気の構造や構成、主要な大気汚染物質のその環境基準、光化学スモッグを対象とした大気中での化学反応などに関する基礎的な事項をもとに大気の係わる地球環境問題、ローカル大気汚染〜広域大気汚染のつながりとその影響や対策について理解する。 |
授業内容 |
第1回 序論〔準教科書:第1章および第2章〕 この講義の位置づけ/目標/進め方 大気化学の成り立ち 大気の基礎事項 第2回 大気の環境基準 第3回 大気計測 オゾン、NOx、SO2 第4回 エアロゾルとエアロゾル計測〔準教科書:第8章〕 第5回 化学反応速度論の基礎(1) 〔準教科書:第9章および第10章の一部〕 反応速度の表し方/反応速度方程式(速度則) 素反応/逐次素反応/連鎖反応 第6,7回 化学反応速度論の基礎(2) 定常状態近似/律速反応 光化学反応 モデル〔準教科書:第3章〕 第8,9回 対流圏化学〔準教科書:第11,12章〕 オキシダント生成-炭化水素の大気反応 CO,メタン,NOx,オゾンなどのグローバルな収支(生成と消滅) 都市大気?広域大気汚染 第10回 酸性雨〔準教科書:第13章〕 降雨の成分 酸性雨の原因 第11回 森林衰退とその原因(大気汚染・酸性雨の観点から) 第12回 成層圏オゾン〔準教科書:第10章〕 生成と消滅 オゾンホールの発生メカニズム 第13回 地球温暖化〔準教科書:第7章〕 地球のエネルギー収支 温暖化現象のメカニズム どんな分子が温暖化を引き起こすか 第14回 長距離越境大気汚染とその観測 第15回 その他のトピックス、試験 |
履修条件・関連項目 |
特になし |
テキスト・教科書 |
D.J. ジェイコブ(近藤豊訳)大気化学入門 東京大学出版会 (準教科書とする。かなり頻繁に利用するので、 できるだけ手元に置くことが望ましい。) |
参考書 |
準教科書以外で各回の講義に使う資料をMoodleに掲載するので各自ダウンロードし、PCを持参するかまたはファイルを印刷して、講義の際に持参すること。 |
成績評価の方法 |
出席(20%)、レポート(30%)、試験(50%)により総合的に評価する。 H28成績分布: S 29%, A 20%, B 20%, C 19%, D 12% |
教員から一言 |
大気化学はまだ新しいきわめてダイナミックな学問です。興味を持ったら自分でどんどんそれを掘り下げていくことが大切です。 |
キーワード |
大気反応、ラジカル、オキシダント、2次反応、広域越境大気汚染、地球規模大気環境問題 |
オフィスアワー |
質問等はメール(hatashir(アットマーク)cc.tuat.ac.jp)にて。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2017/03/24 15:14:58 |