科目名[英文名]
森林立地学   [Forest Environment]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 3  開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 01RN3243
責任教員 [ローマ字表記]
戸田 浩人   [TODA Hiroto]
所属 農学部 研究室 1-416  メールアドレス

概要
 目的: 森林立地環境を知り,適地適木を基本とした健全な森林の生産体系である「林業」だけでなく,森林生態系の植物,動物,微生物と土壌などの無機的環境の相互作用による「森林生態系の物質循環」,森林生態系と外部環境との関係からみた「森林生態系の生物地球化学」などの理解につなげることを目的とする。
 概要: 森林の生産基盤を担う土壌は,その顔(土壌断面)に森林の立地環境が凝縮している。まず,森林土壌の生成要因(地質・地形・気候・生物など)と分類,理化学的性質およびその調査法について学ぶ。さらに,森林生態系における有機物の分解,水質形成および樹木の栄養環境など森林の物質循環について学習し,森林立地の見方を理解する。
到達基準
森林土壌の性質とその調査法を学習し、森林生態系の物質循環をとおした森林立地の見方を習得する。
授業内容
 1.森林立地学とは何か(森林の立地環境と林業生産および生態系)
 2.森林立地と土壌生成(森林立地環境による土壌生成への影響)
 3.森林立地と地質・地形(地質の分類,山岳地形が特徴による森林立地)
 4.森林立地と気候(気温と降雨による気候帯区分と植生帯,土壌帯との関係)
 5.森林土壌の分類(我が国の森林土壌の分類体系とその特徴)
 6.森林立地の調査法(森林土壌,特に褐色森林土壌の調べ方とその性質)
 7.森林土壌の理学的性質(土壌三相,土壌粒子,土壌水などの物理的性質)
 8.森林土壌の化学的性質(土壌酸度,土壌コロイドの現象など化学的性質)
 9.中間レポート総括と前半の復習(我が国の森林土壌の特徴を自分の言葉で描く)
10.森林の土壌動物(土壌小動物,土壌微生物の種類と特徴・役割)
11.樹木の栄養環境と森林立地(樹木への栄養供給と物質循環)
12.森林生態系における有機物の分解(有機物の分解・無機化過程と窒素動態)
13.森林流域における水質形成(森林生態系の水質浄化機能を概説)
14.特殊な立地環境における森林と緑化(立地環境を知り,森林を守り増やす)
15.期末試験
16.期末試験の返却と解答
講義の理解を深めるため毎回,小テストと答え合わせをする。中間レポートは6or7回目に課す。期末試験後に特別レポートもある。
履修条件・関連項目
関連科目:森林生態学,森林施業論,育林学実習,森林土壌学実験・実習
テキスト・教科書
なし(プリント配布)
参考書
森林土壌研究会編「森林土壌の調べ方とその性質」(林野弘済会),河田 弘 著「森林土壌学概論」(博友社),森林立地学会編「森のバランス」(東海大学出版)など。さらに授業中に適切な参考書を紹介する。
成績評価の方法
期末試験5割,中間レポート2割,予習課題2割,出席がわりの復習小テスト1割。なお、中間レポート未提出,予習課題および出席が7割以下の者は,期末試験の受験資格を与えない。
教員から一言
質問を歓迎する。授業の途中での質問,小テストの片隅に質問を書く,メールで質問をする,どんな方法でも受け付ける。Moodleを活用しますのでアクセスしてください。
キーワード
森林立地と土壌分類,土壌の理化学性,森林生態系の物質循環,生物地球化学,有機物の分解
オフィスアワー
メール等で予約してください。
備考1
森林立地パッケージ(森林生態学,森林立地学,森林施業論、育林学実習)の1科目で、森林科学プログラムの必須科目である。
備考2
過去3年間の成績分布
2016 S:13% A:29% B:23% C:19% D:16%
2015 S: 8% A:19% B:50% C:8% D:15%
2014 S: 5% A:14% B:29% C:43% D:9%
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2017/09/15 18:05:33