科目名[英文名]
線形代数学Ⅰ   [Linear Algebra Ⅰ]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 14  開講時期 前学期 
授業形態 前学期  時間割番号 021703
責任教員 [ローマ字表記]
津田 照久   [TSUDA Teruhisa]
所属 工学府 研究室   メールアドレス

概要
いくつかの数をひとまとめにして考えるとき,行列を用いると効果的に計算を行うことができます.線形代数学では行列に関する性質を学び,高等学校で習得した数学の内容を抽象的な理論と関連づけて理解することを学びます。工学の諸分野におけるさまざまな現象を記述し解析する上で,線形代数学で学習する内容は必須のものとなっています。とくに行列に関する種々の計算技術を習得することはより抽象的なベクトル空間などの諸概念を理解する助けになるので,演習をとおしてこれを実践します。
 なお線形代数学は理工系の大学に於いては,その内容を習得することが必須の科目です。
到達基準
この講義の目標は,行列に関する諸性質を学び,具体的な計算技術を身につけることです。
授業内容
1. 行列:行列の定義や言葉を与える。はじめは2行2列の行列を主に用いて,行列を使って数値を扱う考え方を学ぶ。
2. 行列の演算:行列の和,積,スカラー倍を定義して,それらの性質を与える。
3. 行列の分割:行列をブロック分割し,積を見やすくする。行列と列ベクトルの積を列の1次結合の形に表すことができる。
4. 基本変形と簡約な行列,階数:連立1次方程式を解くに当たり,最も大事な基本変形と簡約化を学ぶ。行列の階数を定義する。
5. 連立1次方程式の解法:いつ解が存在するか,解が存在する場合,その求め方と表し方を学ぶ。
6. 正則行列,逆行列の計算:逆行列の定義を与え,行列が逆行列をもつための同値な条件をいくつかの言葉で述べる。逆行列の計算の仕方を学ぶ。
7. 演習など。
8. 置換I:行列式の定義に現れる置換とその積,単位置換,逆置換,巡回置換,互換,偶置換と奇置換について学ぶ。
9. 置換II:置換の積と分解について学び,計算できるようにする。
10. 行列式の定義と性質その1:行列式を定義する。
11. 行列式の性質その2:行列式の性質を学習し,4次以上の行列式の計算を行う。
12. 行列式の計算:行列式の計算演習。
13. 余因子行列とクラメルの公式:余因子と余因子行列を定義し,行列式の余因子展開を学ぶ。クラメルの公式を得る。
14. これまでの総演習。
15. 期末試験。
履修条件・関連項目
なし
テキスト・教科書
とくに教科書は指定しませんが、線形代数の本を一冊は必ず持っておいてください。
参考書
『入門線形代数』 三宅敏恒 培風館 
『線形代数 [改訂版]』 長谷川浩司 日本評論社
『線型代数学』 斎藤正彦 東京図書 
などなど。
成績評価の方法
期末試験およびレポート等により,総合的に評価する。

教員から一言
授業時間内の演習だけでなく,参考書などの問題を積極的に解いて基礎的な計算力をしっかりと身につけて下さい。
キーワード
行列,階数,連立1次方程式の解法,行列式,逆行列
オフィスアワー
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
語学学習科目
更新日付
2017/03/02 11:03:27