科目名[英文名]
物理化学Ⅱ   [Physical Chemistry Ⅱ]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 前学期 
授業形態 前学期  時間割番号 022209
責任教員 [ローマ字表記]
直井 勝彦   [NAOI Katsuhiko]
所属 役員 研究室 直井  メールアドレス

概要
[目的]本講義を通して、物理化学Iで身に付けた熱力学の概念を化学現象にあてはめて考える。特に、平衡論的な考え方について理解を深める。
[概要]すべての物質や化学反応は、熱力学的な考え方、すなわち平衡論に基づいて説明することが出来る。その概念を身に付け、実際の化学現象を理解することは将来研究者・技術者になる者にとって非常に有用である。この講義では内容を厳選して、物理化学の基礎を学ぶ。毎回英単語テストを行い、国際語である英語力も身に付け、将来文献を英語で読み書き出来る力を養う。また各章ごとに演習・試験を行い、より深い理解と応用力を身に付ける指導方針で進める。
到達基準
授業内容
第1回  ガイダンス
講義日程、内容の概略、予習・復習の仕方、成績の評価方法などを説明する。

第2回  講義1(4章-1)
Physical Transformations of Pure Substance(純物質の物理的変態)その1 
さまざまな相が安定に存在する温度と圧力を表す”相図”と相境界の意味を理解する。

第3回  講義2(4章-2)
Physical Transformations of Pure Substance(純物質の物理的変態)その2
相の化学ポテンシャルで相平衡を表現すること、および相平衡の温度と圧力への関係を理解する。固体/液体の相境界に対するClapeyronの式を学ぶ。

第4回  講義3(5章-1)
Simple Mixture(単純な混合物の物理的変態)その1
2種の完全気体の混合ギブズ関数、混合のエントロピー、混合のエンタルピーを理解する。

第5回  講義4(5章-2)
Simple Mixture(単純な混合物の物理的変態)その2
溶媒の活量と活量係数をRaoultの法則で定義する。

第6回  演習1(4章・5章)
4章および5章の内容について演習を行う。

第7回  講義5(6章)
Phase Diagrams(相律)
相律の表現と1成分系の相図への応用を学習する。2元固体系の相図と共融混合物の形成、上部臨界温度と下部臨界温度の意義を習得する。

第8回  試験1(4章)
4章の講義内容に関する試験を行う。

第9回  試験2(5章)
5章の講義内容に関する試験を行う。講義6(7章-1)
Chemical Equilibrium(化学平衡)その1
反応進行度と反応ギブズ関数の定義、および熱力学的平衡定数と実用平衡定数との関係を理解する。

第10回  講義7(7章-1)
Chemical Equilibrium(化学平衡)その1
電池反応と電極電位および無電流電位と反応ギブズ関数の関係、ネルンストの式、標準電極電位の導き、を学習する。

第11回  講義7(7章-2)
Chemical Equilibrium(化学平衡)その2
電池反応と電極電位および無電流電位と反応ギブズ関数の関係、ネルンストの式、標準電極電位の導き、を学習する。

第12回  演習2(6章)
6章の内容について演習を行う。

第13回  試験(6章)
6章の講義内容に関する試験を行う。

第14回  演習3(7章)
7章の内容について演習を行う。

第15回  試験(7章)
7章の講義内容に関する試験を行う。
履修条件・関連項目
物理化学の基礎が講義の中心であり、すべての分野における研究活動の基盤知識になりうるため、受講を進める。物理化学Iをすでに履修していることが望ましい。
テキスト・教科書
教科書:アトキンス 物理化学(上)第8版 東京化学同人
参考書
アトキンス物理化学(上)Peter Atkins, Julio De Paula(東京化学同人)の1章から3章までの内容を事前に理解しておくことが望ましい。
成績評価の方法
各授業での英語単語テスト・ミニ試験および各章の演習・章末試験から成績を総合的に評価する。また出席状況、授業態度も成績に考慮する。やむを得ない理由以外での欠席は成績に大きく影響する。
教員から一言
本講義は物理化学基礎が学べるため、今後の研究活動において必要となる基礎知識を習得することができる。また同時に英語力の強化にも繋がる。講義はテキストの1つの章を2回に分け、より詳細に説明を行うため、全講義出席し、毎回予習をすることを勧める。
キーワード
熱力学,化学平衡,相律,物質の状態変化,平衡電気化学
オフィスアワー
講義に関する質問等は、k-naoi@cc.tuat.ac.jp,y-nagano@cc.tuat.ac.jpまで
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2017/03/21 16:32:23