科目名[英文名]
生体有機化学   [Bioorganic Chemistry]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 022219
責任教員 [ローマ字表記]
齊藤 亜紀夫   [SAITO Akio]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
本講義は、有機化学IからIII(1年前期から始まった一連の有機化学の基礎的な講義)の応用編であり、天然有機化合物由来のタンパク質や核酸、脂質、炭水化物などの項目が中心となる。本講義を理解する上で、アミドやエステル、アルデヒドなどの各種カルボニル化合物や、アミン、リン酸などの知識が総合的に求められており、これまでに学んできた知識を確認し、次の項目へと進んでいくよう、予習・復習をすることが望ましい。
到達基準
1.アミンの性質や反応性、合成法について理解する。
2.生体関連物質(炭水化物やペプチド、脂質、核酸)の性質や反応性、合成法について理解する。
3.代謝経路について有機化学的観点から理解する。
授業内容
まず最初に、様々な官能性化合物について学んできた最後として、アミンの合成方法や反応性、物理化学的性質などについて理解する。引き続いて、応用編である生体関連物質(炭水化物やペプチド、脂質、核酸)に関して学んでいき、これに続く代謝経路の学習とともに、生命現象について理解を深めていく。実際には、第24章の「アミン」から第29章の「代謝経路の有機化学」まで、下記の通りに授業を進行する。ただし、授業の進行状況によって予定が変更する場合がある。

第1回 24章アミン (1): アミンの命名法 〜 アミンの合成
第2回 24章アミン (2): アミンの反応 〜 複素環
第3回 25章生体分子:糖質 (1): 糖質の分類 〜 単糖の環状構造
第4回 25章生体分子:糖質 (2): 単糖の反応 〜 細胞表面上の糖質
  およびインフルエンザウイルス
第5回 26章生体分子:アミノ酸・ペプチド・タンパク質 (1): アミノ酸の構造  
    〜 ペプチドの配列
第6回 26章生体分子:アミノ酸・ペプチド・タンパク質 (2): ペプチド合成 〜
酵素はどのようにして作用するか
第7回 中間試験
第8回 27章生体分子:脂質 (1): ワックス,脂肪,油 〜 テルペノイド
第9回 27章生体分子:脂質 (2): ステロイド 〜 ステロイドの生合成
第10回 28章生体分子:核酸
第11回 29章代謝経路の有機化学 (1) 代謝と生物化学的エネルギーに関する概論
〜 トリアシルグリセロールの異化
第12回 29章代謝経路の有機化学 (2) 脂肪酸の生合成 〜 ピルビン酸の
    アセチルCoAへの変換
第13回 29章代謝経路の有機化学 (3) クエン酸回路 〜 タンパク質の異化
第14回 総復習
第15回 期末試験
履修条件・関連項目
有機化学IからIII、および応用化学基礎演習をすでに修得していることが望ましい。
テキスト・教科書
マクマリー有機化学(下,第8版)。ただし、適宜授業中に関連のある部分を指摘するので、同有機化学(上)ならびに(中)(第8版)を併せて購入しておくことが望ましい。既に持っている人は、第7版でもよい。
参考書
一般的な生化学の教科書(例えばヴォートの基礎生化学もしくは生化学(上・下)など)が参考になる。
成績評価の方法
中間試験と期末試験で総合点で成績評価(それぞれ50%ずつ)をする。
教員から一言
有機化学I〜IIIに続く応用編であるため、関連する内容は講義中に指摘をするので、わからない人は必ずチェックしておくこと。
キーワード
炭水化物,タンパク質,脂質,核酸,代謝
オフィスアワー
特になし。(教員居室:1号館S209号室)
備考1
H27年度の成績分布:S 10%, A 20%, B 31%, C 27%, D 12%
H28年度の成績分布:S 6%, A 23%, B 19%, C 40%, D 10%
備考2
参照ホームページ
http://www.tuat.ac.jp/~akio-sai/index.html
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2017/03/02 10:13:11