科目名[英文名]
企業倫理   [Corporate Social Responsibility and Ethics]
区分 専門職学位課程科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次   開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 1060805
責任教員 [ローマ字表記]
秋本 博夫   []
所属 工学府 研究室   メールアドレス

概要
近年、経営方針の一つになるほど重要視されている企業倫理は、江戸時代より近江商人の『三方よし』として日本企業に浸透してきた概念です。現在、多くの企業では、企業倫理、コンプライアンス、内部統制、CSR(社会貢献)を並走させながら活動しています。しかし、不祥事は後を絶ちません。本講義では、日本企業における企業倫理の実際・意義・目的・問題点を解説し、解決の方向性を双方向で議論することで、実務に活かせるようにします。
到達基準
企業活動の全体像の中での企業倫理の意義や機能を理解し、それを適切・発展的に運用できる見識を身につけます。
授業内容
第1回:オリエンテーション(企業倫理についての自由な意見交換を行い、授業の方向性を共有します。)
第2回:企業活動や会社組織について
   (企業倫理の意義・機能・目的を明確に理解するために、企業の組織・活動・リスク管理・意思決定のフローについ
    て理解を深めます。)
第3回:古くからある企業倫理の実例
   (近江商人の『三方よし』と三菱グループの『三綱領』)
第4回:企業倫理>CSR>内部統制>コンプライアンス
   (類似した言葉の意味を明確にし、理解を深めます。)
第5回:不祥事(マナー違反と法令違反)①
   (実例を参照しながら理解を深めます。)
第6回:不祥事(マナー違反と法令違反)②
   (実例を参照しながら理解を深めます。最近の実例としてタカタ、東芝などの事例を考察します。)
第7回:不祥事(マナー違反と法令違反)③
   (身近な法令違反であるハラースメント、下請法、独占禁止法に触れながら理解を深めます。)
第8回:不祥事(マナー違反と法令違反)がなくならない理由について
   (議論を行い、理由や背景をあぶりだしていきます。)
第9回:不祥事(マナー違反と法令違反)がなくならない理由について
   (議論を行い、対応策を考えます。)
第10回:ロールプレイ①  〜同僚が犯罪を犯した〜
    不祥事(マナー違反と法令違反)発生時の初期動作、ビジネス文書作成法(散文の構造と意味作用) 
第11回:ロールプレイ② 〜サンフランシスコ工場製品の品質確認の結果〜
    不祥事(マナー違反と法令違反)発生時の初期動作 
第12回:ロールプレイ③ 〜あなたはコンプライアンス担当です〜
    企業倫理と広報活動(コンプライアンス担当は、対応方針を決めた後、速やかに広報活動を行います。迅速対応
    が最重要ですので、コンプラ、危機管理、広報担当はゆっくり休めません。)
第13回:事業会社(子会社)における企業倫理について
   (本件は、子会社の独立性とグループ全体で企業倫理を統一しようとする内部統制の狭間にあり、多くの企業の悩
    み事になっています。事例を紹介しながら、問題意識を共有します。)
第14回:海外事業会社における企業倫理について
   (海外の企業倫理は日本国内と異なります。現地法や習慣など留意点について認識を共有します。)
第15回:総括
   (アクティブラーニング、自由討議:次世代の企業倫理のテーマ、良心など。)
履修条件・関連項目
ありません。
テキスト・教科書
特定の教科書は指定せず、必要に応じプリントを配布します。
参考書
田中一弘(2014)、『良心から企業統治を考える』、東洋経済新報社    
クリストファー・ボーム(2012)、『モラルの起源』、白揚社
藤井正嗣+秋本博夫(2012)、『英語で学ぶMBAベーシックス』、NHK出版
秋本博夫(2011)、散文の構造と『ノルウェイの森』、レーヴック
成績評価の方法
受講姿勢40%、ロールプレイ30%、課題レポート30%
教員から一言
企業の中で実際にどのような仕事をしているのかも、自然に分かるようにします。実務に少しでもお役に立てればと思っています。
キーワード
オフィスアワー
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
語学学習科目
更新日付
2017/10/10 9:55:38