科目名[英文名]
バイオマスエネルギー論   [Introduction to Bioenergy]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 3  開講時期 前学期 
授業形態 前学期  時間割番号 01AN3601
責任教員 [ローマ字表記]
大川 泰一郎, 千年 篤, 山田 祐彰, 岩岡 正博, 東城 清秀   [OKAWA Taiichiro, CHITOSE Atsushi, YAMADA Masaaki, IWAOKA Masahiro, TOJO Seishu]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
バイオマスはカーボンニュートラルで再生可能な資源であることから、石油に代替するエネルギーとしてバイオマスエネルギーの利用が進められている。その一方で、広く分散するバイオマスを集中化してエネルギー資源として利用することは地球温暖化抑制に効果がないこと、食料とバイオ燃料との競合の問題などが指摘されている。我が国におけるバイオマスエネルギーの意義、政策的戦略および経済的側面、バイオマスエネルギーを取り巻く問題、国際協力のあり方等について論じ、農林業におけるバイオマス生産、収集、加工・変換、利用までの一連の過程と技術、生態系や地球環境との関わり、地域発の取り組み、コストやエネルギー解析について、世界および日本における具体的な事例を紹介しながら講述する。

到達基準
1.バイオマス利用と農林業生産、自然生態系保全、地球環境保全との関わりを理解できること。
2.バイオマスの生産から利用に至るまでに必要な技術とシステムに関する現状と課題を理解できること。
3.バイオマス利用に関わる社会システム、政策的戦略、地域の取り組み、国際協力のあり方を理解できること。
授業内容
1.今なぜバイオマスエネルギーなのか?
(千年2回)
(1)エネルギー・環境問題の深刻化  
(2)世界におけるバイオマスエネルギーの生産・利用 現状と予測
(3)バイオマスエネルギーの経済的評価
(4)我が国における政策的な取り組み バイオマスニッポン総合戦略
(5)我が国における地域の取り組み  循環型バイオマス生産・利用
(6)日本および世界における先進事例  菜の花プロジェクト(日本)など
(7)バイオマスエネルギーの将来  食料とバイオマスエネルギーとの生産競合(共存)

2.開発途上国におけるバイオマスエネルギー問題と国際技術協力
(山田祐2回) 
(1)熱帯アジア:ベトナムの農産廃材活用-本学JICA草の根技術協力の展望
(2)熱帯アメリカ:ブラジルのバイオ燃料国際戦略と日本

3.草本系バイオマスの生産と利用
(大川3回)
(1)日本および世界における草本系バイオマスの生産の現状
(2)食料と競合しない草本系バイオマスの生産
(5)エネルギー作物の開発・育種  ミスカンザス、バイオエネルギー用イネなど


4.木本系バイオマスの生産と利用
(岩岡3回)
(1)木質系バイオマスの生産
(2)木質バイオマスのエネルギー収支
(3)木質バイオマスのエネルギー変換と含水率

5.バイオマス変換・循環システム
(東城3回)
 5-1 バイオマスのエネルギー変換
(1)バイオマス燃料への変換技術(熱化学的変換、生物学的変換)
  バイオエタノール、バイオディーゼル、バイオガスなど
(2)熱、電気、力学的エネルギーへの変換技術
  発電、燃料電池、スターリングエンジンなど
(3)エネルギー変換技術の課題と展望
 5-2 バイオマス利用システム
(1)バイオマスフローとエネルギーフロー
(2)バイオマス利用システムの環境負荷
(3)農工大におけるグリーンバイオマスエネルギープロジェクト
履修条件・関連項目
テキスト・教科書
参考書
バイオマスハンドブック / 日本エネルギー学会編 / オーム社
エネルギー作物の事典 / N. EI バッサム著 / 恒星社
バイオマス : 生物資源と環境 / 木谷収著 / コロナ社
成績評価の方法
出席とレポートで評価する。 
レポート5課題(1.バイオマス政策・経済、2.草本系バイオマスの生産・利用、3.発展途上国における問題と国際協力、4.木質系バイオマスの生産・利用、5.バイオマス変換・循環) それぞれA4版、2頁
教員から一言
キーワード
バイオマスエネルギー,政策、経済、国際協力、バイオマス生産,バイオマス変換,バイオマス利用,バイオマス循環
オフィスアワー
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2018/06/11 10:08:20