科目名[英文名]
物理化学A   [Physical Chemistry A]
区分 全学共通教育科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 1  開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 01CH0702d
責任教員 [ローマ字表記]
小林 徹   [KOBAYASHI Tohru]
所属 農学府 研究室   メールアドレス

概要
この講義で学ぶのは「化学熱力学(熱化学)」と呼ばれる学問分野です。取り扱う対象は、身近に存在するマクロな物質系(気体・液体・固体)ですが、無数にあるこれら物質系ひとつひとつの性質を覚えることは現実的ではありません。むしろそれらについて「一般的に成り立つ法則」を理解する方が現実的であるとともに、幅広い応用が可能となります。具体的には、1年次前学期に「化学」で学習した「気体の性質」および「化学熱力学」の内容をより詳しく学びます。この講義では特に「化学反応の自発的進行」に注目し、どのような条件で反応が進行するのか予測する方法を身につけます。
到達基準
(1)温度・圧力・体積変化に伴う物質の状態変化を理解する。
(2)化合物の標準生成エンタルピーから、それらが関与する反応の反応熱を計算出来る。
(3)着目している化学反応のギブスエネルギー変化から、反応が自発的進行するための温度条件がわかる。
授業内容
各回の講義内容は、おおむね以下のとおりです。

第 1回 授業のオリエンテーション、物理量と単位、【トピックス】熱力学の歴史 
第 2回 理想気体の状態方程式と気体分子運動論
第 3回 分子の内部エネルギーと気体分子の速度分布
第 4回 実在気体の状態方程式と状態変化 【トピックス】超臨界流体
第 5回 熱力学第1法則:仕事と熱、エンタルピー
第 6回 熱化学方程式:反応熱の計算
第 7回 熱力学第2法則と熱機関
第 8回 カルノーサイクルとエントロピー 【トピックス】ヒートポンプ=エアコン
第 9回 エントロピーを理解する:エントロピー変化の計算
第10回 系の自発的変化の方向を知る:ヘルムホルツエネルギーとギブスエネルギー
第11回 関係式を使いこなそう! 熱力学の基本式とマクスウェルの関係式
第12回 物質の性質と熱力学
第13回 混合気体と溶液の熱力学
第14回 混合溶液の束一的性質
第15回 期末試験
履修条件・関連項目
特になし。
テキスト・教科書
真下清 他「物理化学入門」(教学社)
参考書
中田宗隆「化学熱力学 基本の考え方15章」(東京化学同人)
成績評価の方法
期末試験の成績(100%)で評価しますが、必要に応じて中間レポート(最大20%加算)による修正を行います。
教員から一言
身近な現象の理解につながる「役に立つ」講義となるように心がけます。講義中の演習問題だけでは十分ではありませんので、積極的に自習してください。授業で使用したパワーポイントファイルは、授業終了後にMoodleにアップロードします。
キーワード
熱化学・エンタルピー・エントロピー・ギブスエネルギー
オフィスアワー
質問は、各回の講義終了後、あるいは電子メール(tokoba@[アットマーク]riken.jp)で受け付けます。
備考1
過去の成績 (%)
平成29年度 S 25, A 24, B 13, C 23, D 15
平成28年度 S 22, A 20, B 18, C 30, D 10
平成27年度 S 4, A 20, B 26, C 40, D 10
備考2
参照ホームページ
開講言語
語学学習科目
更新日付
2018/09/12 13:57:43