科目名[英文名] | |||||
動物生態学 [Animal Ecology] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 2~ | 開講時期 | 後学期 | |
授業形態 | 後学期 | 時間割番号 | 01RN2234 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
金子 弥生, 米崎 史郎 [KANEKO Yayoi, YONEZAKI Shirou] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
概要 適正な野生動物管理を実行するためには、野生動物の生態を理解することが必要です。本科目では、野生動物保護管理と密接に関係する野生動物個体群の成長、動物地理区、植物、草食動物、肉食動物、海棲哺乳類と生息地の関係、行動生態、社会生態を学びます。授業の後半では、動物生態学的なデータをどのように扱うのか、その基本的な技術を統計を中心に、フリーソフトであるRを用いて、動物生態学の実際のデータを用いて実習します。 目標 日本と世界の野生哺乳類相の特徴を理解し、野生動物(特に、陸棲および海棲哺乳類)の保全と管理に必須の個体群動態の理論と個体群、捕食者、資源との関係、社会生態について理解することを目指します。また、動物生態学に不可欠なデータを見る目、データを適切に解析する技術を習得することを目指します。 |
到達基準 |
授業内容 |
第1回 オリエンテーション(金子) 講義の概要と、野生動物管理の目標と決定。野生動物管理とは個体群管理であること、管理の重要なポイント、管理の選択肢について学びます。 第2回 バイオームと動物地理区(金子) 世界の主要な生態群系と動物地理区を概観し、その後の講義の自然史の背景について説明します。 第3回 個体としての動物(金子) 個体群管理のためには構成メンバーの特質を知る必要があります。環境に対する形態的・生態的適応、行動、分散、繁殖、生息地利用、遺伝的変異について学びます。これらの適応の結果の機構である、種分化の進化的プロセス、収斂進化、適応放散を概観します。 第4・5回 食物と栄養(金子) 野生動物管理には野生動物個体群にとって餌と栄養の知識が求められます。餌の利用可能性と動物の栄養要求について学びます。 第6回 行動生態学(金子) 生態的制約がどのように個体の行動を決めるか、逆に言えば個体の行動が個体群と群集に与える影響について学びます。野生動物の保全と管理に特に重要な生態的な影響をもたらす採食と社会の相互関係に焦点をあてます。 第7回、8回、社会生態学(陸生) 第9回 中間テスト 第10-12回 海生哺乳類の生態(米崎) 海生哺乳類は水圏で生活する空気呼吸を行なう胎生の恒温動物ですが,彼らが行動,生理,採食,繁殖などの面で水圏環境にどのように適応しているか紹介し,分布や数の変動,捕食被食関係,生態系における役割などの生態学的特性とその調査研究方法について紹介します。 第13-15回 動物生態学におけるデータの解析方法(Rを用いた生物統計の基礎) 自然科学において観測されるデータは、確率的な変動やばらつき(誤差)を含んでいるため、研究を進める際には変動や誤差を考慮した客観的な判断が必要になります。そのための数学的なツールが統計解析です。フィールド調査や実験をデザインする時にも、得られたデータを解釈する時にも、統計的な判断が必要になります。この講義では、生態学データを例にして統計解析の基礎を勉強します。 Rは、近年生物学でも広く使われているフリーの統計解析ソフトウェアです。Rをマスターすれば、前回勉強した統計学を、手計算でなく、パソコンに計算させることができます。さらに、データの加工集計、グラフの作成、シミュレーションなど、多彩な作業ができるソフトです。この講義では、セットアップ、計算、代入、ベクトル、行列,関数定義、プログラミングといったRの基礎を勉強し,分散分析や一般化線形モデル(GLM)などを使って実際のデータを解析し、得られた結果をどのように解釈するか具体的に学びます。 |
履修条件・関連項目 |
関連科目:生態学、動物生態学、野生動物保全学、野生動物保全技術論 |
テキスト・教科書 |
特になし |
参考書 |
Wildlife Ecology, Conservation, and Management Second Edition, Sinclair, Fryxell, and Caughley Blackwell. 哺乳類の生態学(土肥、岩本、三浦、池田)東京大学出版会 哺乳類の生物学5 生態 高槻成紀 東京大学出版会 Marine Mammals: Evolutionary Biology, Second edition(Berta, Sumich, Kovacs)Academic Press データ解析環境「R」―定番フリーソフトの基本操作からグラフィックス、統計解析まで(舟尾、高浪)工学社 統計学:Rを用いた入門書(Crawly著;野間口、菊池訳)共立出版 |
成績評価の方法 |
出席点(10点)、前半は中間試験(50点)、後半は期末試験またはレポート(40点)の合計点が60点以上のものを合格とする。 |
教員から一言 |
キーワード |
食性、個体群、哺乳類、野生動物管理、保全、R、生物統計学 |
オフィスアワー |
メール連絡してアポイントをとること |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/03/22 11:13:09 |