科目名[英文名] | |||||
経済学 [Economics] | |||||
区分 | 全学共通教育科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 1~ | 開講時期 | 前学期 | |
授業形態 | 前学期 | 時間割番号 | 01SS0212a | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
千年 篤, 草処 基 [CHITOSE Atsushi, KUSADOKORO Motoi] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
本科目の目的は、経済学基礎理論の習得です。 経済理論(近代経済学)はミクロ経済学(新古典派経済学)とマクロ経済学(ケインズの一般理論に由来)に大きく分類されます。 ミクロ経済学では、市場の資源配分機能とその背景にある個々の経済主体(消費者や生産者)の行動様式について考察します。ここで留意すべき点は、市場は効率的な資源配分を実現するメカニズムであり、そこでは価格が重要なシグナルとして機能していることにあります。これが、ミクロ経済理論が一般に価格理論とも呼ばれている理由です。 他方、マクロ経済学では、GDP、失業率、利子率、為替レートなどの集計的経済変数の動向やそれら変数間の関係および背景にある諸要因について分析します。また財政政策や金融政策に関する分析もマクロ経済学の重要なテーマです。 本授業では、まず、現在私たちが直面している経済現象のいくつかを具体例として示しながら、本題であるマクロ経済学とミクロ経済学の各論について説明していきます。なお、本科目の目標(下記)を鑑み、ミクロ経済学に重きを置きます。特に、市場が機能する背景にある経済主体(消費者,生産者)の行動の定式化および市場の失敗と限界について注目します。 |
到達基準 |
経済学基礎理論の習得を目指します。履修生が経済理論を用いて、現代社会の経済諸現象をある程度のレベルで的確に理解できるようになることを本科目の目標に据えます。簡単な経済モデルを用いるだけで、最近の食料価格高騰の要因や少子高齢化問題などの経済に及ぼす影響などをかなり的を射て理解することができるようになります。 本科目は、多くの履修生にとっておそらく経済学を学習するはじめての機会あり、また最後の機会でもあると思われますが、受講を通して、経済のおおよそのしくみと、経済学的思考は日常での意思決定にとっても有用であるということを、その限界とともに理解してもらえれば、と期待しています。 |
授業内容 |
第1回(4/11)ガイダンス,経済学的な考え方とは? ―合理的行動仮説 マクロ経済学とミクロ経済学 第2回(4/18)基礎マクロ経済学:経済システム,国民経済のしくみ, 国民所得,45度線分析,有効需要,乗数効果 第3回(4/25)効率的資源配分―市場の機能: 需要と供給,市場均衡 第4回(5/2) 消費者理論① 効用,限界効用,予算制約,相対価格, 選択(機会)集合,選好,無差別曲線 第5回(5/9) 消費者理論② 限界代替率,最適消費計画, 所得変化に伴う最適消費量の変化 第6回(5/16)消費者理論③ 価格変化に伴う最適消費量の変化 第7回(5/23)生産者理論① 利潤最大化,技術,規模に関する収穫 第8回(5/30)生産者理論② 費用最少化,技術的限界代替率, 最適要素投入計画,費用関数,最適産出水準の選択, 個別供給曲線と市場供給曲線 【課題レポート要領配布(予定)】 第9回(6/6) 消費者余剰,生産者余剰,社会的総余剰 市場の効率性 第10回(6/13)市場の失敗,公共財 第11回(6/20)独占,寡占 第12回(6/27)外部性とピグー税,外部性の内部化,コースの定理 第13回(7/4) 租税の効率性と公平性,消費税の市場への影響 第14回(7/11)個別消費税と一般消費税の効率性・公平性, 社会保障と資源分配 第15回(7/18) 【定期試験】 (注意)授業の進展度によっては、上記スケジュールが変更になる可能性があります。 |
履修条件・関連項目 |
初歩的な微分 |
テキスト・教科書 |
特定の教科書は使用しません。 |
参考書 |
伊藤元重(2001)『入門経済学』(第2版)日本評論社. 宇沢弘文 (1978) 『経済学とはなにか』岩波書店. 神取道宏(2014)『ミクロ経済学の力』日本評論社. ロバート・J.バロー(1997)『経済学の正しい使用法-政府は経済に手を出すな』(仁平訳) 日本経済新聞社. J.R.ヒックス(1995)『経済史の理論』(新保博/渡辺文夫訳)講談社学術文庫. ロジャー・ミラー、ダニエル・ベンジャミン、ダグラス・ノース(1995)『経済学で現代社会を読む』(赤羽訳)日本経済新聞社. |
成績評価の方法 |
出席/小テスト(0〜5%)、課題(30〜35%)、期末試験(60〜70%)の比重で総合評価します。 |
教員から一言 |
講義は毎回、配布するプリントを用いて進めていきます。各理論の解説には原則的に図と簡単な数式を用いますが、履修生が直感的に理解できるように身近な比喩を交えながら、平易な言葉で講義を展開していく予定です。 配布資料は、原則的にmoodleにアップします。アクセス時の登録キーは“keizai”です。 授業後、配布プリントを必ず見直し、授業内容を確認しておいてください。 課題レポートの題目や要領(分量、締切日など)については、追って授業内で説明します。 |
キーワード |
ミクロ経済学、マクロ経済学、合理性、市場、価格、効率、外部性 |
オフィスアワー |
授業終了後 |
備考1 |
過去の成績分布は次のとおり。 2014年度: S 5%、A 21%、B 29%、C 27%、D 18% 2015年度: S 13%、A 26%、B 32%、C 13%、D 16% 2016年度: S 25%、A 34%、B 16%、C 19%、D 6% |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/03/21 19:21:30 |