科目名[英文名] | |||||
歴史学 [History] | |||||
区分 | 全学共通教育科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 1~4 | 開講時期 | 後学期 | |
授業形態 | 後学期 | 時間割番号 | 020056 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
高橋 美貴 [TAKAHASHI Yoshitaka] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
かつて私たちの踏みしめるこの大地のうえに、江戸文明と呼ばれる文明社会が存在しました。この文明は高度な資源循環型社会を生み出したといわれ、日本列島を素材とした環境史を考えていくうえで重要な検討素材になると考えられています。高度経済成長以降の私たちの社会は、その江戸文明の否定のうえに成り立ったものとも考えられ、江戸文明を考えることは、私たちの社会が豊かさと便利さを手に入れる一方で、何を失ってきたのかを指し示してくれることになるかもしれません。この授業では、このような問題関心を抱えながら、「江戸文明とは何か」、そして「江戸文明はなぜ日本列島のうえに成立したのか」を考えてみたいと思っています。また、授業のなかでは、現代の歴史教育のあり方にも言及できたらとも思っています。 |
到達基準 |
この授業は、①江戸文明とは何かを考える第Ⅰ部と②江戸文明がなぜこの大地のうえに生み出されてきたのかを時代を遡りつつ考える第Ⅱ部からなります。一見すると、これらの問題は日本列島のなかだけのことを考えていれば解けると思われるかもしれませんが、実はこの問題を日本列島内部の閉じられた地域の歴史だけで解くことはできません。視野を西洋文明との比較や東アジアとの関わりなどに拡げるなかで、江戸文明の特徴を浮かび上がらせ、さらになぜ日本列島にそのような文明が生み出されるに至ったのかを考える必要があるのです。この授業は、これらの論点に関わる研究成果を整理・紹介しながら、江戸文明をこの列島のうえに生み出した世界史的状況を復元してみたいと思っています。それらを歴史的にイメージしていただけるようになることが、この授業の到達目標となります。 |
授業内容 |
はじめにー近世・列島社会の文明的特質ー(第1〜2回) Ⅰ 江戸文明の世界史的位置(第3回) Ⅱ アジア伝統社会の成立と列島大開発 ー列島の大開発時代を生み出したものー 1 14〜15世紀の東アジア世界と「海をまたぐ人びと」(第4回) 2 15世紀におけるアジア交易圏とユーラシア世界(第5〜7回) 3 16世紀のアジア世界と「銀の道」(第7〜8回) 4 「辺境」からみたアジア世界の大変動(第8〜10回) 5 「辺境」としての日本列島とアジア(第10〜11回) 6 17世紀の日本列島と世界(第11〜13回) むすびにかえてー世界史のなかの江戸文明ー(第14回) |
履修条件・関連項目 |
テキスト・教科書 |
教員の用意するプリントを使用します。 |
参考書 |
授業のなかで紹介します。 |
成績評価の方法 |
成績評価は①レポートと②意見カードとによって行う予定です。①レポート課題は後日授業のなかで連絡いたします。執筆にしましては、3冊以上の書籍もしくは三本以上の論文(ただし学術書・学術論文に限ります)を読んだうえで執筆いただき、80点満点での採点となります(レポートの提出=単位認定ではありません)ので、履修に際しましてはその点ご了承ください。一方、②意見カードとは、授業終了後、出席者の皆さんに質問をし、それへの応答や意見を書いてもらうカードのことです。これを回収し教員がチェックのうえ、おもしろい意見や論点につきましては、次回の授業で(一部を)紹介します。意見カードが採用された場合には、その都度加点し、最終的にレポート点数と合計して成績評価を行います。なお、意見カードは出席カードではありませんので、提出されたとしても採用されなければ加点はされません(ですので提出は任意です)。こちらもご了承のうえ履修をお願いいたします。 |
教員から一言 |
キーワード |
江戸文明,開発史,環境史、対外関係史,環境文化史 |
オフィスアワー |
オフィスアワーは木曜日5限です。事前にメールなどでご連絡いただけると助かります。もちろん、事前にご連絡をいただければ、木曜日5限以外の時間でも対応可能です。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/10/01 9:59:15 |