科目名[英文名]
熱力学   [Thermodynamics Mechanics]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 14  開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 021112
責任教員 [ローマ字表記]
中村 暢文   [NAKAMURA Nobufumi]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
 熱力学は物理化学の1分野で、生命工学の専門分野の土台となる科目です。自然科学系基礎科目(TAT II科目)として、本講義では、熱力学の基本法則を修得し、生命現象や生体を、熱力学的な観点から理解できるようになることを目標にしています。
到達基準
1)熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーの概念を理解し、熱力学のエネルギー保存則を正しく理解できている。
2)生物におけるエネルギー変換について、熱力学的に説明できる。
3)エントロピー、ギブズエネルギーの概念を理解し、ある過程が自発的であるかどうかを判定することができる。
授業内容
第1回 授業オリエンテーション。授業の位置づけと熱力学的視点の解説。
第2回 物理化学の基礎1(教科書Fundamentals)
    単位、状態、力、エネルギー、圧力について学ぶ。
第3回 物理化学の基礎2(教科書Fundamentals)
    温度、状態方程式、分子の速度分布について学ぶ。
第4回 熱力学第一法則1(教科書第1章)
    エネルギー変換、「系と外界」、「仕事と熱」の概念について理解する。
第5回 熱力学第一法則2(教科書第1章)
    生物におけるエネルギー変換、可逆変化、膨張仕事について理解する。
第6回 熱力学第一法則3(教科書第1章)
    熱容量、内部エネルギーの概念について理解し、熱力学の第一法則について学ぶ。
第7回 熱力学第一法則4(教科書第1章)
    エンタルピーの概念と相転移におけるエンタルピー変化について学ぶ。
第8回 熱力学第一法則5(教科書第1章)
    結合エンタルピー、燃料の熱力学的性質、標準生成エンタルピーについて学ぶ。
第9回 中間テスト
第10回 中間テストの解説
第11回 熱力学第二法則1(教科書第2章)
    エントロピーの概念、エントロピー変化、絶対エントロピーについて理解する。
第12回 熱力学第二法則2(教科書第2章)
    標準反応エントロピー、化学反応の自発性について理解する。
第13回 熱力学第二法則3(教科書第2章)
    ギブズエネルギーの概念とギブズエネルギーと反応の自発性の関係について学ぶ。
第14回 熱力学第二法則4(教科書第2章)
    タンパク質や生体膜の自己組織化とギブズエネルギーとの関係について理解する。
第15回 期末テスト
    
履修条件・関連項目
本講義は、物理化学系の基礎科目で、「物理学基礎」、「化学基礎」に続くものです。また、ライフサイエンス基礎科目の「生命物理化学I」および「生命物理化学II」を履修するためには、この講義を履修していることが望まれます。
テキスト・教科書
Physical Chemistry for the Life Sciences, P. Atkins and J. de Paula, Oxford University Press, Oxford, UK, 2006.
参考書
「クーン・フェルスターリンク物理化学I,II」「アトキンス物理化学上下」「マッカーリ・サイモン物理化学上下」など、その他にも講義中に適宜紹介する。
成績評価の方法
中間(40%)・期末試験(60%)の成績により評価を行う。提出物などは、+アルファーとして考慮する場合がある。
教員から一言
自然を理解するためには、大変重要な基礎学問分野です。なるべく、実際によく経験する自然現象を例にとりながら講義をすすめていきます。是非、最後まで挫折することのないよう、学習してください。マクロな視点で自然を見ることも重要です。英語の専門用語も将来必ず必要になります。できる限り早い時期から、少しずつでも覚えておくと、後々有利ですので、教科書として英語の原書を指定しています。
キーワード
物理化学、エントロピー、エンタルピー、ギブズエネルギー、反応の自発性
オフィスアワー
オフィスアワー:毎週金曜日の午後3時〜4時まで、場所:12号館307号室
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
英語
更新日付
2018/03/29 14:53:43