科目名[英文名] | |||||
微分積分学Ⅱおよび演習 [Calculus Ⅱ] | |||||
区分 | 工学部専門科目等 | 選択必修 | 単位数 | 3 | |
対象学科等 | 対象年次 | 1~4 | 開講時期 | 後学期 | |
授業形態 | 後学期 | 時間割番号 | 021211 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
金城 謙作 [KINJO Kensaku] | |||||
所属 | 工学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
本講義では, 多変数関数の微分積分の概念と計算方法について解説する. 今後履修する関数論などの基礎として多変数関数が現れるだけでなく, 1変数関数では表わすことの出来ない多くの自然現象を, 多変数関数を用いて表現出来るという応用があるため, 非常に重要かつ有用な単元である. 2変数関数のグラフは3次元の空間に曲面として記述でき, 視覚的に理解しやすいため, 本講義では2変数関数の微分と積分を中心に授業を行う. 微分では偏微分と極値判定法を学習し, 積分では多重積分と累次積分で計算する方法を学習する. そして, 残りの講義で級数の収束条件について説明する. |
到達基準 |
2変数関数の微分と積分の考え方を理解して, 具体的な問題を計算出来ること. また, べき級数の収束半径が計算出来ること. |
授業内容 |
1. 2変数関数の極限と連続性: 本講義の概要を説明する. その後, 2変数関数の定義と連続性を説明する. 2. 偏導関数: 偏導関数の定義と計算方法を説明する. 3. 全微分, 合成関数の偏導関数: 一変数関数の微分の拡張として全微分を説明し, 偏導関数との関係を説明する. また, 合成関数の偏導関数の計算方法を説明する. 4. 高階偏導関数とTaylor展開(1): 高階偏導関数を定義する. 応用として, 2変数関数のTaylor展開について解説する. 5. Taylor展開(2): Taylor展開の計算方法の復習を, Maclaurin展開を中心に説明する. 6. 2変数関数の極値: 2変数関数の極値の説明を行う. そして, 2階偏導関数の"判別式"による判定法の使い方を概説する. 7. 2重積分(1): 2重積分の定義と累次積分の計算法を説明する. 累次積分とは, 1変数関数の積分を2回繰り返して積分する方法である. 8. 2重積分(2): ヤコビアンという関数行列式を用いた2重積分の変数変換を説明する. 9. 広義重積分: 不連続点を含んだり, 非有界な領域の上での重積分の計算方法を説明する. 10. 3重積分と空間の極座標による変換: 2重積分と同様にして3重積分の定義, 計算の説明を行う. 11. 体積と曲面積: 2つの曲面で囲まれた立体の体積と曲面の面積を2重積分で計算する. 12. 線積分とGreenの定理: 閉曲線上の線積分を定義する. また, 閉曲線で囲まれた領域での 2重積分と曲線上の線積分の関係を説明する. 13. 級数: 級数の絶対収束と条件収束の説明をする. 14. べき級数: べき級数の収束半径と, その計算方法学習する. 15. 期末試験 初めの時間に講義を行い, 次の時間で演習を行う. 学期末には統一試験を実施する. |
履修条件・関連項目 |
「微分積分学Ⅰおよび演習」で学習した1変数関数の微積分の計算手法を頻繁に使って授業や演習を行う. |
テキスト・教科書 |
「微分積分概論」 高橋泰嗣, 加藤幹雄 共著, 越 昭三 監修, サイエンス社(ISBN 978-4781913292) |
参考書 |
「入門微分積分」三宅 敏恒 著, 培風館(ISBN 978-4-563-00221-3) |
成績評価の方法 |
期末試験と統一試験で評価する. 期末試験と統一試験を5:5又は6:4の割合で評価点を出し, そのうち高い方を成績とする. |
教員から一言 |
2変数関数の微分積分は高校では学習しないため, 難しく感じるかもしれません. しかし, 1変数の微分積分を応用して計算方法を説明するため, 自主的に学習すれば理解できるようになります. 計算方法や問題の解法などの質問は歓迎します. |
キーワード |
多変数関数,偏微分,2変数関数の極値,重積分,体積・曲面積,級数 |
オフィスアワー |
授業の前後 |
備考1 |
必要に応じて, 授業の補足プリントを配布する. |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/09/28 15:03:23 |