科目名[英文名]
物理学基礎演習   [Physics Basics and Exercises]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 1 
対象学科等   対象年次 14  開講時期 前学期 
授業形態 前学期  時間割番号 021511
責任教員 [ローマ字表記]
篠原 俊二郎   [SHINOHARA Shunjiro]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
概要:
 同時に開講される「物理学基礎」の学習と平行して授業を進める。すなわち、扱う内容としては古典力学である。より具体的には、運動方程式を正しく立て、その運動方程式(微分方程式)の解を求めること、仕事とエネルギーの観点から運動を扱うこと、角運動量の概念を導入して回転運動を扱うことなどを学ぶ。これらの概念や法則を記述するために微分方程式やベクトルなどの数学的知識が必要となるが、そのつど必要に応じて学習する.

目標:
 上記の諸概念を理解し、ある程度難しい問題まで自力で解けるようなレベルまで実力を引き上げることを目標とする。そのために,各回ごとに小テストおよび問題演習を行う。 
到達基準
 力学は物理学分野の基礎、土台であり今後の機械系専門分野への理解にも重要である、本講義では演習を通して、抵抗力や振動、回転を含む運動、及び仕事、エネルギーについて理解できるのを目標にする。
授業内容
第1回 運動の表しかた:変位,速度,加速度の概念と関係を微積分とベクトルを用いて学習する。例として等速円運動を取り上げる。
第2回 運動の法則:高校で学習した運動の法則を復習するとともに、いわゆる「運動の法則の再解釈」を紹介し、そのより深い意味を学ぶ。
第3回 運動方程式を立てる:具体的な運動の問題を解く手順を学習する。さらに運動量を用いた運動の第2法則の表現を学ぶ。
第4回 運動方程式を解く(その1):速度に比例する抵抗力を受ける物体の運動の運動方程式は1階線形同次微分方程式である。変数分離法によりこの微分方程式を解き解を求める.さらに重力が加わった場合の解を求める。
第5回 運動方程式を解く(その2):単振動の運動方程式は2階線形同次微分方程式である。この解を,エネルギー積分の方法などにより求める。
第6回 運動方程式を解く(その3):減衰振動と強制振動について、運動方程式の解き方,および解の物理的な意味を学習する。
第7回 復習
第8回 前半演習問題
第9回 仕事とエネルギー(その1):仕事の定義、重力・弾性力のする仕事、エネルギー原理、保存力とポテンシャルエネルギー
第10回 仕事とエネルギー(その2):ポテンシャルエネルギーから保存力の導出、
力学的エネルギー保存の法則、保存力でない力の例
第11回 万有引力と惑星の運動:万有引力の性質、万有引力の位置エネルギー、ケプラーの法則の導出
第12回 回転運動と角運動量:力のモーメントと角運動量の定義、回転運動の運動方程式、中心力と角運動量保存の法則
第13回 非慣性系から見た物体の運動:回転座標系での物体の運動を考察し、遠心力とコリオリ力の向きと大きさを導出する
第14回 復習
第15回 後半演習問題
履修条件・関連項目
高等学校で物理学を履修したことを前提とする。高等学校の数学、特に、ベクトル、微分積分の基本は知っているものとする。
テキスト・教科書
平山修、篠原俊二郎著、「理工系のための解く!力学」講談社サイエンティフィク(注意:第2版、第3刷)
参考書
成績評価の方法
2/3以上の出席が必要、小テスト、演習課題、質問等の総合点によって成績を評価する。
教員から一言
 これから諸君が学習する機械システム工学科の専門科目の基礎となっているのが物理学(特に力学)である。やや難しい問題でも自力で解けるようになるところまで実力を引き上げることを目標に頑張ってほしい。
 そのために授業では小テストや問題演習を行うが,その効果を挙げるためには,予習・復習などの自宅学習を欠かさずに実行することが必要である。なお同時に前期に開講される「物理学基礎」と関連させながら授業を進める予定である。質問も歓迎する。
キーワード
運動の記述法、ニュートンの運動の法則、運動方程式を解く、仕事とエネルギー、角運動量
オフィスアワー
講義直後またはその時に相談
備考1
備考2
参照ホームページ
http://www.tuat.ac.jp/~sinohara/
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2018/03/01 15:52:15