科目名[英文名] | |||||
機械電子工学Ⅰ [Electronics I] | |||||
区分 | 工学部専門科目等 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 1~4 | 開講時期 | 後学期 | |
授業形態 | 後学期 | 時間割番号 | 021534 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
梅田 倫弘 [UMEDA Norihiro] | |||||
所属 | 感染症未来疫学研究センター | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
我々の身の回りにある機械システムを見てみましょう。たとえば、自動車、電化製品、毎日通学に使う人が多い電車、あげればきりがないほど我々の生活に溶け込んでおり、逆に、機械システムがなければ今の生活の維持すら困難となる可能性があります。これらの機械システムを大きく分類してみると、動力の発生や伝達、あるいは移動等を行う機械系と、それらを制御したり人間との情報のやりとりを行うエレクトロニクス系に分かれます。前者については、機械工学の分野の講義科目で学習するのに対して、後者は従来の機械工学の学問分野ではなくて電気工学や電子工学の学問分野で大きく進展したものです。これらの二つの学問分野の融合の成果が機械システムを大きく発展させたと言えるでしょう。これからの機械系エンジニアとして成長が期待されている諸君は、電気系は一寸苦手などと躊躇している時代ではないと言うことを理解して、これから始まるエレクトロニクス系の講義科目を受講して下さい。 |
到達基準 |
1)直流回路の電流や電圧状態を理解できること 2)交流回路の電圧、電流、位相状態を理解し、インピーダンスを説明できること 3)半導体の動作を理解し、ダイオード・トランジスタの特性を説明できること 4)オペアンプ回路の動作が説明でき、提示された演算式のオペアンプ回路を設計できること |
授業内容 |
≪第1章直流回路≫ 第1回 高校で学習したオームの法則やキルヒホッフの法則の復習と共に、高校で学習しなかった本質についてデモ実験をしながら理解する。【実験=直列抵抗回路】 第2回 電位差、ブリッジ回路、電源の内部抵抗について考え、理想の電源について学習する。 第3回 直流波形と交流波形の違いや交流の数学的表現として実効値の意味を理解するとともに交流が振幅・位相で表されることから複素ベクトル表現で表すと正弦波交流の計算が楽であることを理解する。【実験=電池の内部抵抗】 ≪第2章交流回路≫ 第4回 複素数及び複素平面について学習し、交流回路を解析する上での数学的予備知識を再確認する。また、抵抗、コンデンサ、コイルの構造と種類および交流に対する応答を学習する。【実験=実効値、RC回路】 第5回 記号法、交流回路に使われる素子、交流電圧に対する回路の応答の解析方法について学習する。また、抵抗とコンデンサの直列・並列回路における交流応答を求めることで、インピーダンスへの理解を深める。【実験=交流回路】 第6回 RLC直列および並列回路の交流応答を、インピーダンス計算によって明らかにし、周波数に対する交流電流の振る舞いから共振現象をデモ実験から理解するとともにラジオ受信機の原理に触れる。【実験=直列共振回路】 ◎中間試験 ≪第3章半導体素子の特性≫ 第7回 半導体内における電子とホールの振る舞いについて学習し、その応用として、ダイオードの特性や整流作用およびトランジスタの構造や種類についてまとめ、デモ実験でそれを確認する。 第8回 トランジスタに加える電圧と流れる電流およびトランジスタの静特性について学習し、トランジスタの動作原理を理解する。【実験=整流回路】 第9回 トランジスタ増幅回路の基本およびエミッタ接地回路の動作について実際のトランジスタ回路を使って波形変化をデモ実験し、トランジスタ増幅器の基本原理を理解する。 第10回 各種の半導体素子のうち電界効果トランジスタ、発光ダイオード等についてその動作と特徴や使い方を理解する。【実験=エミッタ接地増幅】 ≪第4章アナログ技術とオペアンプ≫ 第11回 電気回路で取り扱うアナログ量の性質やそのアナログ処理技術について学習し、特にそのために使われている差動増幅器からなるオペアンプの特徴、動作原理を理解する。 第12回 オペアンプで実現出来る反転、非反転増幅回路、加算回路の動作原理及びその解析方法について学習する。【実験=反転増幅回路】 第13回 各種の演算回路(加算、減算、微分、積分)についてその構成、原理、応用についてデモ実験をまじえて学習する。【実験=微分積分回路】 第14回 オペアンプによるアナログ制御と実例:温度制御、走査型トンネル顕微鏡について紹介する。【実験=制御動作回路】 第15回 まとめと最終試験:範囲は第4章を中心に全章 |
履修条件・関連項目 |
電磁気学は基礎知識を与えるので、受講を薦める。機械電子工学、機械情報電子工学、オプトメカトロニクスの基礎を与える重要な科目である。 |
テキスト・教科書 |
テキスト:機械電子工学Ⅰノート 梅田著(生協にて販売) |
参考書 |
小川「初めて学ぶ基礎電子工学」(東京電機大学出版局) 田頭「わかりやすい電気・電子回路」(共立出版) 曽和「トランジスタ回路を学ぶ人のために」(オーム社) |
成績評価の方法 |
毎講義の復習問題点1.5×10=15点、中間テスト40点、最終試験45点の合計100点で、90点以上はS、80点〜89点はA、70点〜79点はB、60点〜69点はC 毎回、講義の開始直後に前回の復習問題を,Google Formsを使ってスマホで解答してもらいますの、充電されたスマホを忘れずに持ってきて下さい。 過去の成績分布比率 S:3.7% A:27.9% B:33.8% C:17.6% D:17% |
教員から一言 |
・本講義は高校物理で学習したことからスタートして、しばらくすると急に難しくなるので、油断せず、毎回出す宿題を通して復習をして下さい。 ・講義は、火曜の1限目です。朝一なので、冬の寒さに負けずにがんばってきて下さい。 ・質問は講義中、講義後、下記のオフィスアワー、あるいは学内電子メールで随時受け付けます。 |
キーワード |
回路網構成,半導体,メカトロニクス,直流・交流,電位、トランジスタ、オペアンプ |
オフィスアワー |
メールで受け付けます。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/10/18 16:17:21 |