科目名[英文名]
力学入門   [Introduction to Mechanics]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 14  開講時期 前学期 
授業形態 前学期  時間割番号 021606
責任教員 [ローマ字表記]
香取 浩子   [KATORI Hiroko]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
高校の教科書において、既に力学の事項は扱われている。しかし、そこでは事項が結論として与えられ、法則を暗記することが主になっており、なぜ・どのようにしてその法則が生まれたのかには触れていない。「力学入門」では、数学的な準備を行った上で“質点の運動”と“エネルギー”の2項目を取り上げる。この基礎的な項目を例にして、実験も取り入れた講義を行い、物理的なものの見方・考え方を身につけてもらうことを目標とする。
到達基準
放物線運動の記述方法とその数学的意味を理解する。
「力と仕事」「仕事とエネルギー」「エネルギーと力」の関係を理解する。
授業内容
0.力学概念理解度調査(4月12日)

Ⅰ.質点の運動
ー放物線運動の記述方法とその数学的意味を理解するー
1-1. 直交座標、ベクトルの分解・合成(ベクトル表示の便利さを理解する)(4月19日)
1-2. 無限小の変化量と微分(速度、加速度の記述のために)(4月26日)
1-3. 微小要素からの寄与の足し合わせと定積分(ある時刻での速度や位置の導出のために)(5月10日)
1-4. 放物線運動の数学的記述(物体の運動が微分形式の式(運動方程式)で記述できることを理解する)(5月17日)
1-5. 物体の落下運動の実験の解説(物体の自由落下運動と放物線運動を観測し、得られた結果を解析する。実験およびレポート指導は「物理システム工学基礎実験」の時間内(5月28日および6月4日)に行う)(5月24日)
1-6. 様々な運動をあらわす運動方程式(質量が変化する運動、抵抗のある運動)(5月31日)
1-7.まとめ(6月7日)

Ⅱ.力と仕事とエネルギー
ー「力と仕事」「仕事とエネルギー」「エネルギーと力」の関係を理解するー
2-1. 力と仕事(重力に抗して物体を持ち上げる際の「仕事の原理」を基に、ベクトルの内積、線積分を導入)(6月14日)
2-2. 運動エネルギー(運動方程式を基に運動エネルギーと仕事との関係を理解する)(6月21日)
2-3. 保存力とポテンシャル(保存力の条件とポテンシャルとの関係を理解する)(6月28日)
2-4. 力学的エネルギーの保存則(持ち上げた物体が落下する場合を例にしてエネルギー保存則を証明する)(7月5日)
2-5. 力学的エネルギーの保存則の確認(1-5の物体の落下運動の実験結果を基に、エネルギー保存則を確かめる<レポート提出>)(7月12日)

Ⅲ.総まとめ
3-1. プレ試験および問題解説(7月19日)
3-2. 試験(7月26日)
履修条件・関連項目
特になし。
テキスト・教科書
特に指定しない。
参考書
高等学校の「物理Ⅱ」教科書
大学の力学のテキスト一般
成績評価の方法
レポートの内容(20%×2回)、試験の成績(60%)の総合評価。
教員から一言
この講義は、これまで高校で主として行ってきた、孤立した断片的な知識の集積でしかない公式暗記の学習法からの脱却を目指しています。物理学は広大な学問であり、それぞれの法則は相互に深く関連しており、全体として大きな理論体系を構成していることを知ってほしいと思います。
キーワード
質点の運動、力と仕事とエネルギー,物理と数学
オフィスアワー
希望する場合は、あらかじめメール等で都合を問い合わせてください。場所:4号館508
備考1
この単位の取得は、物理システム工学科の2年生進級に必要な要件です。
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2018/04/04 19:50:36