科目名[英文名] | |||||
生命物理化学Ⅰ [Biophysical Chemistry Ⅰ] | |||||
区分 | 工学部専門科目等 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 2~4 | 開講時期 | 前学期 | |
授業形態 | 前学期 | 時間割番号 | 022104 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
中村 暢文 [NAKAMURA Nobufumi] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
生命工学の中で基礎となる物理化学について学ぶ。ライフサイエンス基礎科目の1科目であり、専門分野のベースとなる科目の一つである。具体的には、熱力学で学んだ概念に基づき、化学平衡や電子移動反応などの生体系の中でも重要な現象について学ぶ。また、量子力学の考え方とそれを基礎とする生命現象を観測するツールとしての分光学について学ぶ。 |
到達基準 |
熱力学と量子力学は物理化学の二本柱であり、これらの学問が生命化学においてどのように用いられているかを理解し、以下の2項目を達成することが求められる。 1)熱力学に基づいて化学平衡、生命現象、生体、生体高分子を議論できるようになる。 2)量子力学の基礎を理解した上で、生体分子の観測に用いられる分光法について、原理から理解できるようになる。 |
授業内容 |
第1回 この授業のオリエンテーションならびに熱力学の復習 第2回 相平衡1(教科書第3章) 相、相転移、相図について学ぶ。 第3回 相平衡2(教科書第3章) 理想溶液、ラウールの法則、理想希薄溶液、ヘンリーの法則について学ぶ。 第4回 相平衡3(教科書第3章) 生体高分子や生体膜の相転移、化学ポテンシャルの概念について学ぶ。 第5回 相平衡4(教科書第3章) 実在溶液、活量、束一的性質(沸点上昇、凝固点降下、浸透圧)について学ぶ。 第6回 化学平衡1(教科書第4章) 反応ギブズエネルギー、化学平衡、平衡定数について学ぶ。 第7回 化学平衡2(教科書第4章) ル・シャトリエの原理、生体エネルギー論について学ぶ。 第8回 化学平衡3(教科書第4章) 酸と塩基、プロトン解離平衡、緩衝溶液について学ぶ。 第9回 中間テスト 第10回 中間テストの解説 第11回 イオンと電子移動の熱力学1(教科書第5章) 生体膜を通過するイオン移動および酸化還元電位について学ぶ。 第12回 イオンと電子移動の熱力学2(教科書第5章) 標準電極電位および生体エネルギー論における電子移動について学ぶ。 第13回 生化学における分光法1(教科書第12章) 量子力学の復習と振動スペクトル(IRとRaman分光法)について学ぶ。 第14回 生化学における分光法2(教科書第12章) 紫外・可視スペクトルと蛍光スペクトルについて学ぶ。 第15回 期末テスト |
履修条件・関連項目 |
本講義は「熱力学」「光・波動」をベースとしており、「量子力学概論」とも関連が深い。前記科目とあわせて履修することが望ましい。また、「生命物理化学II」にも連動している。 |
テキスト・教科書 |
Physical Chemistry for the Life Sciences, P. Atkins and J. de Paula, Oxford University Press, Oxford, UK, 2006. |
参考書 |
「クーン・フェルスターリンク物理化学I,II」「アトキンス物理化学上下」「マッカーリ・サイモン物理化学上下」など、その他にも講義中に適宜紹介する。 |
成績評価の方法 |
中間テスト(40%)・期末テスト(60%)の成績より評価を行う。提出物などは、+アルファーとして考慮する場合がある。 |
教員から一言 |
様々な自然現象を科学的に理解する上で、基礎中の基礎となる学問分野です。生命現象を理解するのにももちろん必要となりますのでしっかり理解して欲しいと思います。 |
キーワード |
熱力学,量子力学,化学平衡,電子移動,生体エネルギー論,分光学 |
オフィスアワー |
オフィスアワー:毎週金曜日の午後4時〜5時まで、場所:12号館307号室 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
英語 |
更新日付 |
2018/04/10 13:57:24 |