科目名[英文名]
有機化学Ⅳ   [Organic ChemistryⅣ]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 022319
責任教員 [ローマ字表記]
岡本 昭子   [OKAMOTO Akiko]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
【概要】有機化学IIIで履修した内容を受けて,その続きを講義する。有機化学関係の講義の連続講義の4番目という位置付けである。
主にアルデヒド,ケトン,カルボン酸,カルボン酸誘導体などのカルボニル化合物の命名,構造,性質,合成法,反応に関して解説する。

【目標】カルボニル化合物の構造および化学的性質を理解し,それぞれの変換反応や相対的反応性について理解できるようになること。
到達基準
カルボニル化合物,カルボン酸誘導体,芳香族化合物,孤立および共役多重結合について,
1) 系統的命名法により構造式を描くことができる
2) それぞれの化合物群および化合物群の中の個別の物質に対して,構造式を観ることにより,典型的な試薬・試剤との反応が推測できる
3) 2)の分子変換挙動を反応式および電子移動・共鳴式等で記述して,説明できる
を到達基準とする
授業内容
【授業内容】
授業の進め方は状況により変わることもあるが,おおむね以下の内容で進める。

第1回 アルデヒドとケトンの化学1(教科書17章)
    アルデヒド,ケトンの命名法,性質を学び,それらの合成法(酸化反応など)を学ぶ。またカルボニル基への付加反応を概説する。
第2回 アルデヒドとケトンの化学2(教科書17章)
    アルデヒドとケトンの反応(水和,アセタール生成,イミン・エナミンの生成など)を学ぶ。
第3回 アルデヒドとケトンの化学3(教科書17章)
    アルデヒドとケトンの反応(Clemmensen還元,Wolff-Kishner還元,シアノヒドリンなど)を学ぶ。
第4回 アルデヒドとケトンの化学4(教科書17章)
    アルデヒドとケトンの反応(Wittig反応,Baeyer-Villiger反応など)を学ぶ。
第5回 第1回から第4回までのまとめと試験
第6回 カルボン酸の化学1(教科書19章)
    カルボン酸の命名法,性質を学び,それらの合成法(酸化反応など)を学ぶ。
第7回 カルボン酸の化学2(教科書19章)
    カルボン酸誘導体(ハロゲン化アルカノイル,酸無水物,エステル,アミドなど)への変換反応を学ぶ。
第8回 カルボン酸誘導体の化学1(教科書20章)
    カルボン酸誘導体(ハロゲン化アルカノイル,酸無水物,エステル)の命名法,反応について学ぶ。
第9回 カルボン酸誘導体の化学2(教科書20章)
    カルボン酸誘導体(エステル,アミド,ニトリル)の命名法,反応について学ぶ。
第10回 第6回から第9回までのまとめと試験
第11回 エノール,エノラートの化学1(教科書18章)
    エノール,エノラートイオンの生成,親電子試薬との反応(ハロゲン化,アルキル化)を学ぶ。
第12回 エノール,エノラートの化学2(教科書18章)
    aldol縮合(反応機構,交差aldol縮合,分子内aldol縮合)について学ぶ。
第13回 エノール,エノラートの化学3(教科書18章)
    α,β-不飽和アルデヒド,ケトンの性質と反応(共役付加,Micheal付加,Robinson 環化)を学ぶ。
第14回 エステルエノラートの化学(教科書23章)
    Claisen縮合(反応機構,混合Claisen縮合,Dieckmann縮合)について学ぶ。
第15回 β-ジカルボニル化合物の化学(教科書23章)
    β-ジカルボニル化合物を合成中間体とするメチルケトン,カルボン酸の合成法について学ぶ。またアルカノイルアニオン等価体について学ぶ。

履修条件・関連項目
有機化学I〜IIIまでの内容に関し,単位取得と同程度以上の実力を有していること。3年次開講の有機材料化学実験III(有機化学実験II)を履修予定の者は必ず受講すること。
テキスト・教科書
ボルハルトショアー著「現代有機化学(下)」(化学同人)
第6版を用いる。
参考書
成績評価の方法
出席・平常点(10%)と授業期間中に行う2回の試験(30%+30%)および期末試験(30%)を基本とするが受講者の理解状況に応じて評価方法(主に得点の比重)を変えることがある。
教員から一言
有機化合物の中で最も多彩な反応性を示す化合物群がカルボニル化合物です。反応を覚えるという気持ではなく,電子論的に反応を解析することで化合物の反応を理解する力をつけることを目標に勉強してください。毎回課題を出しますので,予習,復習に役立てて下さい。
キーワード
カルボニル化合物 アルデヒド ケトン カルボン酸 カルボン酸誘導体
オフィスアワー
講義終了後,1時間程度(原則として講義出席者)。ただし可能な限り何時でも対応する。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
英語
更新日付
2018/07/30 15:00:24