科目名[英文名] | |||||
計算機アーキテクチャ基礎 [Basic Computer Architecture] | |||||
区分 | 工学部専門科目等 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 2~4 | 開講時期 | 前学期 | |
授業形態 | 前学期 | 時間割番号 | 022806 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
中條 拓伯 [NAKAJO Hironori] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
この講義はコンピュータシステムの構成を理解し,その中心となるプロセッサの内部の動作を理解することを目標とする.特に性能向上に向けてどういった技術が考案され実用化されてきたかについて解説する.次に命令を簡単化したRISCアーキテクチャについては,その命令のデコードから実行までの内部回路の動作は計算機アーキテクチャ演習にて行う.この講義と計算機アーキテクチャ演習で習得した知識は3年次に開講する「集積回路」において,実際に設計したCPUを動作させるまでの基礎知識を習得するものであり,情報系の学生として必要な知識を学ぶ. |
到達基準 |
コンピュータシステムの構成について理解し,プロセッサの内部マイクロアーキテクチャについて説明できるようになること。 キャッシュメモリの基本的な構成とその効果について定量的に判断できること。 メモリ空間を有効に利用するための仮想メモリ技術について,ハードウェアからどういった技術サポートがあるのか,その原理について説明できること。 コンピュータの性能について定量的に判断できるようになること。 |
授業内容 |
1.コンピュータの性能 コンピュータシステムを導入する場合の最も重要なポイントとしてその処理性能がある. 単にCPUの性能だけではなく,システム全体の性能についての知識が必要となる. 2.32ビットRISCプロセッサと命令セット 実用的なコンピュータシステムにおけるプロセッサとしてRISCアーキテクチャについて解説し,その命令の設計過程から,プロセッサ設計の基礎を解説する. また,その基本命令セットを用い,高級言語により書かれたプログラムがどのようなマシンコードに変換されるかを演習を通じて理解する. 3.プロセッサ内部の制御 各命令がCPUの内部でどのような回路で実現されるかをデータパスを中心に解説し,それを制御するための状態遷移図について説明する. 4.コンピュータシステムの高性能化 パイプラインなどのCPUの内部制御の工夫によるプロセッサの高性能化について説明する. 5.キャッシュメモリ コンピュータシステムの高性能化に必要不可欠なキャッシュメモリについて解説し,その効果がどの程度であるか,またその実現方法について詳細に説明する. 6.仮想メモリ 汎用のマルチタスクシステムに不可欠の仮想メモリ機構について,そのハードウェアサポートを中心にプロセッサ内部でどのように実現をしているかについて解説する. 以上,これは「集積回路」の講義において実際にCPUを設計するための基礎的なものとなる. |
履修条件・関連項目 |
「論理回路」を履修していることが望ましい. |
テキスト・教科書 |
「実践によるコンピュータアーキテクチャ」数理工学社 |
参考書 |
コンピュータの構成と設計―ハードウエアとソフトウエアのインタフェース〈上・下〉David A.Patterson, John L.Hennessy 著, 日経BP社 「コンピュータアーキテクチャ 定量的アプローチ 第5版」 John L.Hennessy,David A.Patterson 著, 翔泳社 |
成績評価の方法 |
6月中旬(予定)の中間試験および期末試験により評価する. |
教員から一言 |
基本的に出席は取らないが,試験は授業を聞いていないとできない問題が多く,配布資料に自分で書き込むスペースを作ってあるので,そこに授業で説明した内容を書き込んでいくこと.普段使用しているコンピュータが内部でどのように動作するのかを理解し,PC購入時などに必要な知識を習得する.この講義は3年次に開講する「集積回路」において実際にCPUを設計するための基礎知識を習得することを目的とする. |
キーワード |
コンピュータアーキテクチャ,命令セット,メモリアーキテクチャ,I/Oアーキテクチャ,RISCアーキテクチャ |
オフィスアワー |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/03/22 13:45:15 |