科目名[英文名]
言語情報文化論   [Language, Information and Culture]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 022815
責任教員 [ローマ字表記]
篠原 和子   [SHINOHARA Kazuko]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
「情報」を扱うときに、言語についての理解は避けて通れない。
情報工学科では、コンピュータに関連する情報理論・情報技術を専門的に学ぶが、一般の人がコンピュータを利用するのは、自然言語を通じてである。特に、インターネットによって異文化間のコミュニケーションが盛んになっている現在、言語と社会、文化と思考について理解を深めることは重要である。
このコースでは、人間の言語についての広い視野と深い知見を身につけるため、異なる諸言語の構造と思考の関係を、「サピア=ウォーフ仮説」(言語相対性仮説)を通じて考察する。
到達基準
1.世界の言語のなかでの日本語の位置や特徴を理解すること。
2.サピア=ウォーフ仮説について基本事項を正しく理解し、関連する問題点や実証研究の成果を把握すること。
3.言語と思考、社会、文化の関係について考える力をつけること。
4.学習したことを自分の言葉で整理し、まとめる力をつけること。
5.実験に参加し、実験についての知見を深めること。
授業内容
1.ガイダンス、日本語とはどんな言語か
2.サピア=ウォーフ仮説の基礎
 ・歴史的背景
  アメリカ言語人類学と言語相対性
 ・Whorfの問い
 ・Boas, Sapir, Whorfの思想的系譜
3.サピア=ウォーフ仮説の実証研究
 ・言語一般と思考
   動物のコミュニケーションと人間の言語
   言語未習得児の思考能力
 ・言語の構造と思考
   言語構造の多様性:世界の言語の代名詞体系、名詞クラス、文法カテゴリー
   色彩語彙の普遍性と多様性
   色彩語彙の細分化と知覚
   空間参照枠、空間語彙と空間認知
   空間前置詞、空間移動動詞と空間認知
   可算vs.不可算名詞と形状/材質認知
 ・習慣的言語使用と思考
   識字能力と認知能力
   特定集団の慣習的言語使用と特定の発想
4.その他の研究

※ 進度、内容は、受講生の理解度に応じて変更する場合があります。
  授業の中で、言語と認知に関連する実験を行う場合があります。
履修条件・関連項目
Moodleを使えるようにしておくこと。
テキスト・教科書
授業時にハンドアウト・資料を配布します。Moodleを利用します。
参考書
授業時に示します。
成績評価の方法
平常点(授業内提出物も含む):20%
期末テストまたはレポート:80%
教員から一言
文系の分野に属する言語学ですので、普段の学習内容とは異なり、新鮮味と同時に異質さを感じることがあるかもしれませんが、工学系の学生としてバランスよい教養を身につけるため、積極的に学んでください。
キーワード
オフィスアワー
メールで面談予約を受け付けます。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2018/08/18 18:13:04