科目名[英文名] | |||||
有機反応論 [Organic Reaction Mechanism] | |||||
区分 | 工学部専門科目等 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 3~4 | 開講時期 | 前学期 | |
授業形態 | 前学期 | 時間割番号 | 023203 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
山崎 孝 [YAMAZAKI Takashi] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
a.目的:様々な生物活性や特徴的な物性を持つ有機化合物が知られており、また新しい機能を求めて 多くの有機化合物が次々と合成されている。これら有機化合物の働きを理解し、望みの有機化合物を自由自在に作り上げるためには有機化合物の持つ反応性を十分に理解することが必要となる。本科目ではこれまでに学んだ有機化学を反応論の立場から整理し、有機化学反応の有機合成への利用について学ぶ。 b.概要:有機化合物の反応は一見多様に見えても、いくつかの反応形式に分類される。本講義では、はじめに有機化学反応をどのように理解するかを学ぶ。ついで、有機化合物の反応を反応形式に基づいて分類し、その有機合成への応用について解説する。 |
到達基準 |
様々な有機化学反応の特徴と、それらがどのように有機合成に利用されるかを理解する。 |
授業内容 |
有機反応論シラバス 第1〜2回 逆合成:多段階の有機合成に役立つ”逆合成”について解説す る。また、有機化学の一般的な知識である軌道や立体化学などに ついて復習すると共に、様々な立体特異的な反応を学ぶ。 第2〜3回 芳香族求電子置換反応による芳香環への側鎖の導入:置換基の配 向性と位置選択性、官能基変換の順序の重要性、活性化基・保護 基の導入と除去について解説する。 第3〜4回 カルバニオン:カルバニオンの分類とその調製法、有機銅試薬・ アセチリド・活性メチレン化合物のアルキル化について学ぶ。 第5〜6回 アルドール:Claisen-Schemidt反応やPerkin縮合などのアルドー ル型反応、Claisen縮合などのアシル化反応の有機合成への利用 について学ぶ。 第7回 中間試験 第8〜9回 1,4-付加反応:Michael反応、有機銅試薬・エナミンとMichael受 容体の反応などの1,4-付加反応と、それらのRobinson annelationなど有機合成への利用について解説する。 第9〜10回 ペリ環状反応:ペリ環状反応(付加環化反応、シグマトロピー転 位)、協奏過程、電子環状反応をフロンティア軌道の考え方に基 づいて理解する。 第11〜12回 炭素環形成反応:炭素環の開裂反応、炭素転位反応の有機合成へ の応用について学ぶ。 第12〜14回 天然物合成:全合成経路の解析を通して、有機合成反応がどのよ うに利用されているかを学ぶ。 第15回 期末試験 |
履修条件・関連項目 |
有機化学I、有機化学II、有機化学IIIを受講しておくこと。 |
テキスト・教科書 |
マクマリー有機化学。講義は授業計画に記載した各項目の解説と、それに対応した試験形式の演習から構成される。授業には必ず出席すること。 |
参考書 |
上記の教科書があれば特に必要はない。 |
成績評価の方法 |
中間試験(50%)と期末試験(50%)の成績で評価する。 |
教員から一言 |
本講義は有機化学で学習した内容のうち有機反応についてさらに理解を深め、また有機合成への応用など、有機化学の授業で取り上げられなかった重要な事項を学ぶことが主要な内容である。最低限の復習は授業時間中に行うが、受講してみて有機化学に関する学習が不足していると感じるようなら、講義の進行にあわせて自主的に復習することが必要不欠。毎回質問の時間をもうけるので、分からないことがあったら積極的に質問すること。 |
キーワード |
有機化学,有機化学反応,反応機構,選択性,官能基変換 |
オフィスアワー |
1号館S210号室;毎週月曜日16:00-17:00 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/11/06 17:09:01 |