科目名[英文名]
航空宇宙流体力学   [Aerodynamics]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 34  開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 023513
責任教員 [ローマ字表記]
西田 浩之   [NISHIDA Hiroyuki]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
本講義では,複素速度ポテンシャルと写像関数を用いた流れの表現について学び,簡単な翼周りの流れと揚力発生のメカニズム(クッタ・ジューコフスキーの定理)を理解する.さらに,高速な流れの基礎的現象とその物理ついて学ぶ.マッハ数が0.3を超えてくるような高速な流れでは,流体は圧縮されその影響が無視できなくなる.流体力学の基礎式に熱力学の関係式を導入し,マッハ数による流れの分類,準一次元流れの理論,衝撃波の理論について学ぶ.
到達基準
航空機に代表される飛翔体周りの流れを理解することを目的とし,特に非圧縮性流体における翼型周り流れの基礎理論,圧縮性流体におけるノズル内流れ(準一次元流れ)と衝撃波の物理の理解に重点を置く.
授業内容
第1回 非圧縮流れの復習
流れの基礎式,渦度,速度ポテンシャルについて復習する.
第2回 複素速度ポテンシャルとポテンシャル流れ
複素速度ポテンシャルについて理解し,「湧き出し」,「吸い込み」,「循環」など,基礎的なポテンシャル流れについて学ぶ.
第3回 円柱周りの流れと円柱に働く力
円柱周りの流れを,循環がない場合とある場合のそれぞれについて,ポテンシャル流れにより理解し,円柱に加わる力について理解する.
第4回 ジューコフスキー変換とジューコフスキー翼
ジューコフスキー変換とそれによるジューコフスキー翼について学び,実際の翼周りの流れについて理解する.
第5回 クッタ・ジューコフスキーの定理
翼の揚力発生のメカニズムと,その基礎的揚力特性について理解する.
第6回 中間試験
第7回 熱力学の復習
圧縮性流体力学に必要となる基礎的な熱力学について,復習する.
第8回 圧縮性流れの基礎
マッハ数や音速,弾性率など,圧縮性流体力学の基礎事項について学ぶ.
第9回 圧縮性流れの基礎式
圧縮性流れの基礎方程式を導く
第10回 準一次元流れ
基本的な流れである準1次元流れを例にとり,圧縮性流れの基本的特徴を学ぶ.
第11回 ラバルノズルの流れ
超音速を作る流路であるラバルノズルについて,その流れの詳細について学ぶ.
第12回 衝撃波の形成と垂直衝撃波の理論
超音速流れに発生する特徴的な現象である衝撃波について,その理論を理解する.
第13回 斜め衝撃波
斜め衝撃波の関係式について学ぶ
第14回 膨脹波
膨脹波の発生とその理論について学ぶ
第15回 期末試験
履修条件・関連項目
基礎的な流体力学,ベクトル解析,微分方程式が理解に必要.
テキスト・教科書
松尾一泰,「圧縮性流体力学の基礎」,ジュピター書房
板書をベースに,適時,資料を配布する.
参考書
新井紀夫「複素流体力学ノート」(コロナ社)
松尾一泰「圧縮性流体力学 -内部流れの理論と解析-」(理工学社)
成績評価の方法
中間試験(50点)と期末試験(50点)により成績を評価する.ただし,レポートを数回出すので,提出した者はその点を+αの追加点(合計10点程度)として考慮する.
教員から一言
キーワード
複素流体力学,圧縮性流体力学
オフィスアワー
火〜木の昼休み
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2018/04/04 10:59:12