科目名[英文名]
ガスタービン   [Gas Turbine Engines]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 34  開講時期 後学期 
授業形態 後学期  時間割番号 023515
責任教員 [ローマ字表記]
山根 敬   [YAMANE Takashi]
所属 工学府 研究室   メールアドレス

概要
ガスタービンは、大規模な火力発電所から非常用の小型発電機、ジェットエンジンなどに使用される、私たちの生活に欠かせない一方で、あまり身近には見る機会の少ないエンジンの一形態です。作ることができるのは欧米日のメーカに限られている、機械技術の粋を結集したシステムで、この講義ではガスタービンを実現する技術的知識や、ガスタービンをとりまくエネルギ・環境事情を理解してもらうことを目的としています。
到達基準
(1) ガスタービンの特徴、構造、学術的・技術的理論などを正しく理解できている。
(2) ガスタービンの社会的ニーズ、エネルギ事情や環境問題との関係を説明できる。
授業内容
10月5日 第1回
講義の導入、エネルギの話
講義の予定、ガスタービンの理解に必要な流体・熱力学等の基本的知識
テキスト対応ページ:第1章(1-11頁)、第9章の一部

10月12日 第2回
流れ、相似則と翼まわりの流れ
小型模型での実験で実機サイズの現象を評価するための考え方
第2章2.1-2.2(12-18頁)

10月19日 第3回
技術成熟度(TRL)と試験設備
研究から製品開発までの段階の考え方、実際に使われている試験設備
テキスト対応ページ:第2章2.3-2.5(19-21頁)

10月26日 第4回
熱力学の法則と各種の熱サイクル
熱力学の復習と各種エンジンの熱サイクルおよび効率
テキスト対応ページ:第3章(22-30頁)

11月2日 第5回
種々のエネルギ変換システム、ガスタービンの基礎
太陽光、風力、水力、火力から電力に変換する各種システム、ガスタービンとジェットエンジンの基礎
テキスト対応ページ:第4章-第5章5.2(31-44頁)

11月16日 第6回
ガスタービンの内部損失、ガスタービンサイクルと損失
損失の原因と理想的なサイクル性能に対して損失が及ぼす影響
テキスト対応ページ:第5章5.3-5.7(45-61頁)

11月23日 第7回(祝日だが開講日)
発電用ガスタービン
発電用に使われるガスタービンおよびシステムの特徴
テキスト対応ページ:第6章6.1(62-71頁)

11月30日 第8回
航空エンジン
ジェットエンジンの各種形式、歴史、特徴
テキスト対応ページ:第6章6.2(72-86頁)

12月7日 第9回
航空転用、超音速推進
飛ばないジェットエンジン、超音速で飛ぶジェットエンジンなど
テキスト対応ページ:第6章6.3-6.5(87-95頁)

12月14日 第10回
ファン・圧縮機
ジェットエンジンの推進を担うファン、燃焼器に高圧空気を送り込む圧縮機の技術と課題
テキスト対応ページ:第7章7.1(96-103頁)

12月15日 第11回(土曜だが授業実施日)
燃焼器
様々な形式の燃焼器と環境に対する技術課題
テキスト対応ページ:第7章7.2(104-111頁)

12月21日 第12回
タービンとタービン冷却、ノズル
高温高圧空気から回転力を取り出すタービンの性能と耐熱技術
テキスト対応ページ:第7章7.3-7.5(112-120頁)

1月11日 第13回
ガスタービン・ジェットエンジンの運用
発電用ガスタービン、ジェットエンジンそれぞれの使われ方と保守
テキスト対応ページ:第8章(121-125頁)

1月25日 第14回
エネルギと環境,ガスタービンのまとめ
ガスタービンと取りまくエネルギ、環境の各種課題
テキスト対応ページ:第9章(126-138頁)

2月1日 第15回
期末試験

2月5日 予備
(予定外の休講があった場合の予備日)
備考:11月10日は文化祭、1月12日はセンター試験準備のため休講
履修条件・関連項目
特になし。なお、流体力学、熱力学、伝熱学の知識は理解を深めるために役立つ。
テキスト・教科書
本講義用に準備した「ガスタービン講義資料」 生協で購入できます。
参考書
上記テキスト以外には特に必要なし。
成績評価の方法
期末試験(50%)、レポート(25%)、出席など(25%)
レポートは最大2回の予定
参考:過去の成績分布
2017年度 S 10% A 21% B 39% C 28% D 3%
2016年度 S 7% A 16% B 35% C 31% D 11%
2015年度 S 9% A 29% B 35% C 22% D 5%
(Dには履修放棄も含む)

教員から一言
「ガスタービン」という名前を聞いて何のことかすぐにわかる人はそんなにいないと思います。しかも最新の火力発電所とジェットエンジンという、一見、互いに関係がなさそうな機械の両方に使われている技術です。この講義で、複雑な機械システムを支える技術の素晴らしさの一端に触れてもらえれば幸いです
キーワード
オフィスアワー
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
語学学習科目
更新日付
2018/09/04 11:43:18