科目名[英文名] | |||||
物理システム工学実験Ⅳ [Experiments in Applied Physics Ⅳ] | |||||
区分 | 工学部専門科目等 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 3~4 | 開講時期 | 後学期 | |
授業形態 | 後学期 | 時間割番号 | 023615 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
畠山 温 [HATAKEYAMA Atsushi] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
3年次の物理システム工学実験III・IVでは、4週に1テーマ、年間で下記6テーマを行う。おおむね10人程度のグループに分かれて実験テーマを割り当てられるが、各テーマ内で更に4〜5人の小グループに分かれて同時並行的に、あるいはやや異なる内容の小テーマを交互に入れ替えて行う。 また、後期には1度、その時点で履修したテーマをスライドにまとめ、プレゼンテーションを行う。質疑応答もあり、各テーマの原理・意義・実験方法・考察などにわたる総合的理解が問われ、発表の技を磨くよい機会となる。 |
到達基準 |
(1)実験内容を理解し適切に実験を行うことができる。 (2)実験データを解析し結論を導くことができる。 (3)実験結果について科学的な考察ができる。 (4)上記のことがらをレポートにまとめることができる。 (5)実験内容をわかりやすくプレゼンテーションできる。 |
授業内容 |
(1)光子の検出・水素原子の発光スペクトル:光電子増倍管を用いて微弱光を検出する実験を行い、光子および光子検出技術への理解を深める。また、水素封入放電管が発する光を分光してバルマー系列の測定を行い、ボーアモデルを基に原子の離散的エネルギー準位について理解を深める。 (2)電磁誘導を用いた磁化測定:誘導法による磁化測定の原理を理解し、交流磁化率の測定を行う。様々な磁性体の磁化率の温度変化の特徴を理解する。 (3)スターリングエンジン:熱機関の実例として,市販の教育用スターリングエンジンを用い,エンジン動作あるいはヒートポンプ動作を測定,解析し,理解する。 (4)フランク・ヘルツの実験:原子内電子のエネルギーがとびとびの値をとることを実証した量子力学の黎明期における歴史的実験を実際に行い、検証する。 (5)X線回折および電子回折:X線回折の原理と結晶格子の基本について理解した上でX線回折実験を行う。結晶による電子の回折現象を観察し、電子が持つ波動性を認識する。これらの実験を通して、回折現象によって物質の結晶構造が理解出来ることを学ぶ。 (6)低温実験と高温超伝導:様々な物質の抵抗率の温度依存性を室温から4.2Kまで測定し、低温で出現する特異な量子現象の典型である超伝導現象を観察する。100K近い高温で超伝導が起こる高温超伝導体の薄膜を作製し、特性を評価する。 |
履修条件・関連項目 |
未履修の内容の実験に取り組む場合もあるが、原理や実験方法の解説が懇切に書かれているので、予習をすれば内容を十分把握できる。 |
テキスト・教科書 |
物理システム工学科の教員によって書かれたテキストを使用する。内容の改善や、装置の更新もあり、ほぼ毎年改訂している。 |
参考書 |
参考書等は実験テキスト中、各実験テーマの章末にまとめられている。 |
成績評価の方法 |
学生実験は自らの手で実験することが前提である。毎回出席し、グループ内で協力しつつ理解を伴う実験を行い、期日までにレポートを提出することが基本である。成績は実験態度・レポートに対する各テーマ担当教員の評価を総合して決める。 |
教員から一言 |
物理の実験には元来、巧みに構成された原理、測定方法上の工夫、周辺領域の知識など広範な内容が含まれており、テーマの単位が大きい3年次の学生実験は、これらがより顕著な”総合学習”の場となっている。それだけに、予習を欠かさず、意味を理解しながら実験に取り組めば得るところ大であるが、単なる作業に終わってはせっかくの機会を逃すことになる。心して臨んで欲しい。 |
キーワード |
原子構造,スペクトル,磁界と磁化,熱機関,回折,超伝導 |
オフィスアワー |
各実験テーマに関する質問等は各テーマ担当教員にすること。実験スケジュール、グループ分け、テーマ担当教員名等が記載された表は、初回「実験ガイダンス」時に配布する。実験全体に関する質問は、実験担当教員の松崎まで。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/03/27 10:59:43 |