科目名[英文名] | |||||
生物制御化学特論 [Advanced Chemistry of Pesticides and Bioregulators] | |||||
区分 | 専門分野科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 1~ | 開講時期 | 後学期 | |
授業形態 | 後学期 | 時間割番号 | 05MC5410 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
川出 洋, 岡田 憲典 [KAWAIDE Hiroshi] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
生体内で作り出す天然有機化合物には、ホルモンや多彩な生理活性物質が含まれる。特に、テルペノイド・ポリケタイド・ポリフェノリック化合物は複雑精緻な化学構造の構築と多様性、多彩な生理活性を有する天然有機化合物の代表群といえる。生物の生活環や特に植物の成長制御機構を理解し、科学的・論理的思考を深く身につける。ディスカッション力も養えるように講義の中での活発な議論・質問を奨励する。 |
到達基準 |
・最先端の研究を解説するときに,研究背景と研究内容,結果の解釈を理解できているか。 ・講義の説明に対して質問等の議論に参加できているか。 ・レポートを執筆するとき,科学的な用語と論理的な思考で表現されているか。 |
授業内容 |
生物-主に植物の生長を制御する物質の生合成と作用について、天然物化学的、生化学的、分子生物学的な視点を交えて論ずる。 前半は植物ホルモン生合成についてトピック的に論じる。特に、西暦2000年以降に発見・発表された最近の話題についても紹介する。逆遺伝学的手法(reverse genetics)による遺伝子機能解析や化学生物学的手法(Chemical Biology)による植物分子生理学にも触れていきたい。英語による講義風景も参考に取り入れたい。 後半は非常勤講師を招き、イネを題材にした植物の病害応答認識機構と抵抗性誘導を物質レベルと遺伝子発現機能のレベルから解説頂く。世界トップレベルの研究内容の実際の裏話を交えてお話しいただき、研究者としてベンチの前の生の声を皆さんに届けたい。 【岡田憲典先生集中講義内容】 [植物のイソプレノイド生合成酵素遺伝子の機能と発現制御機構に関する研究] (1)イネのジテルペン系フィトアレキシンの生合成 ・イネのジテルペン環化酵素遺伝子 ・フィトアレキシン生合成遺伝子クラスター ・フィトアレキシン生合成の生理 ・フィトアレキシン欠損突然変異体 ・イネにおける2種のent-CPS ・フィトアレキシン生合成遺伝子の進化 (2)植物の病害応答シグナル伝達機構 ・植物の病害認識機構(キチン等のエリシター認識) ・ジャスモン酸を介した経路 |
履修条件・関連項目 |
履修条件はない。一流の若手研究者を非常勤講師にお招きしているので、他分野、他専攻からも単位に関係なく優れた研究内容に触れて欲しい。 |
テキスト・教科書 |
なし |
参考書 |
植物ホルモンの分子細胞生物学(小柴、神谷、勝見編)講談社サイエンティフィック、2006. PLANT HORMONE: Biosynthesis, Signal Transduction, Action!(P. Davies ed.)Kluwer Academic Publishers, 2004. Comprehensive Natural Products II -Chemistry and Biology-(エルゼビア社)図書館農学部分館に所蔵済 |
成績評価の方法 |
議論への参加(質問): 50% レポート:50% |
教員から一言 |
生物の生活環制御に関わる重要な発見がどのような研究からもたらされたのか。セレンデュピティと言われる発想の飛躍から重要な発見がもたらされた研究例を紹介しながら,大学院研究の遂行に対して一助になればと願っている。 |
キーワード |
ジテルペノイド、生合成、作用機構、シグナル伝達 |
オフィスアワー |
メイルにて事前に日程を調整しましょう。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/03/23 17:18:22 |