科目名[英文名]
土壌生化学・物質循環特論   [Advanced Soil Biochemistry on Material Cycles]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 1  開講時期 前学期 
授業形態 前学期  時間割番号 05MP5123
責任教員 [ローマ字表記]
田中 治夫, 白戸 康人, 川東 正幸   [TANAKA Haruo, SHIRATO Yasuhito]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
土壌は生態系の構成要素、分解者の場として扱われるが、土壌中での物質変化は主として土壌微生物によっておこなわれている。土壌系で行われる土壌有機物や養分の物質循環を微生物バイオマスや酵素活性などの土壌生化学的観点から講義し、討論を行う。
到達基準
物質循環の場としての土壌を土壌生化学的視野から認識できるようなることを目指す。
授業内容
本講義には2名の非常勤講師による集中講義や野外講義も含まれます。
開講日と時間に十分注意して履修してください。
場所:6号館209(6月6日と6月13日は本館-22)
1. 4月11日 10:30〜12:00 ガイダンスと資格試験対応講義1 小テスト
2. 4月18日 10:30〜12:00 資格試験対応講義2 小テスト
3. 4月25日 10:30〜12:00 土壌生化学の基礎知識 レポート
4. 5月 9日 10:30〜12:00 土壌における窒素物質循環 小テスト
5-7. 5月16日 10:30〜12:00、13:00〜16:15 集中講義1 レポート
8-9. 6月 6日 13:45〜17:00 集中講義2 集中講義3と一緒にレポート
10-11. 6月13日 13:45〜17:00 集中講義3 レポート
12-13. 6月20日 13:00〜16:15 集中講義4 レポート
14-15. 6月27日 13:00〜16:15 集中講義5 小テスト

集中講義1 5月16日 10:30〜12:00、13:00〜16:15 6号館209
講師:田中治夫
題名:畑の土壌と水田の土壌
午前中は6-209で土壌分類についての講義、
午後は野外講義(FM本町まで歩く)。

集中講義2 6月 6日 13:45〜17:00 本館-22
講師:川東正幸氏(首都大学東京 准教授)
題名:陸域の有機物の生成・構造・機能
内容:陸域生態系において、生命活動に関与する生元素の動態は有機物の形態を介して循環している。その主要なプールは植物と土壌であり、自然生態系では両者間である種の生元素の動的平衡が成立している。本講義では植物体を構成する有機物から土壌有機物が生成するプロセスとその主たる化学構造について解説する。さらに、構造がもたらしている機能について異なる平衡系が成立する生態系を例に説明する。

集中講義3 6月13日 13:45〜17:00 本館-22
講師:川東正幸氏(首都大学東京 准教授)
題名:陸域の有機物の生物的、非生物的動態
内容:陸域生態系における生命活動が駆動する有機物の動態と自然災害や人為によって発生する非生物的な有機物の動態について、炭素収支の観点から解説する。また、主要な有機物プールである土壌における蓄積過程と蓄積形態が生物的分解に及ぼす影響について説明する。

集中講義4 6月20日 13:00〜16:15 6号館209
講師:白戸康人氏(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
農業環境変動研究センター 気候変動対応研究領域
土壌炭素窒素モデリングユニット長)
題名:地球温暖化の緩和と土壌の炭素循環(1)
内容:土壌有機物は、農業生産力を左右する重要な役割を担っているが、その中に含まれる炭素は地球全体でみると多量であるため、その増減が地球規模の炭素循環に大きな影響を及ぼすことが近年、注目されている。そこで、土壌を中心とする炭素循環のメカニズムや、土壌炭素の増減に影響を与える土壌管理、土壌保全の重要性などについて解説する。

集中講義5 6月27日 13:00〜16:15 6号館209
講師:白戸康人氏(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
農業環境変動研究センター 気候変動対応研究領域
土壌炭素窒素モデリングユニット長)
題名:地球温暖化の緩和と土壌の炭素循環(2)
内容:前回解説した土壌の炭素循環のメカニズム理解にもとづいたそのモデル化、及び、そのモデルを用いた土壌管理による気候変動緩和の可能性評価などについて解説する。
履修条件・関連項目
学部で「土壌学」と「土壌物質循環学」または「土壌物質循環・肥料科学」を履修していることが望ましい。
テキスト・教科書
プリントによる
参考書
 木村眞人ほか1994:土壌生化学, 朝倉書店, 231p.
 Paul, E. A. ed. 2015: Soil Microbiology, Ecology, and Biochemistry, 4th ed. 582p.
 Academic Press, Oxford, UK(大学図書館に電子書籍であります)
集中講義2・3
 木村眞人・南條正巳編2018:土壌サイエンス入門第2版,文永堂出版333p
 他随時、配布プリント中の出典を通じて紹介する。
集中講義4・5
 日本土壌肥料学会「土のひみつ」編集グループ編2015:土のひみつ ─食料・環境・生命─, 朝倉書店, 229p
 木村 真人・波多野 隆介編2005:土壌圏と地球温暖化, 名古屋大学出版会, 245p.
 波多野隆介・犬伏和之編 2005:続・環境負荷を予測する, 博友社, 348p.
成績評価の方法
平常点40% 主体的な授業参加度を重視する、小テストまたはレポート60%。
 2016年度成績分布:S:22%、A::44%、B:17%、C: 6%、D:11%
 2014年度成績分布:S:18%、A::45%、B:27%、C: 0%、D: 9%
 2012年度成績分布:S:10%、A::70%、B:10%、C:10%、D: 0%
教員から一言
土壌生化学的視点から土壌の物質循環を考え、持続的な農業とは何かを理解できるようになることを望みます。
キーワード
オフィスアワー
オフィスアワーはメールで対応する。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2018/03/13 17:19:25