科目名[英文名]
農村地域計画学特論   [Advanced Rural Planning]
区分   選択必修   単位数 1 
対象学科等   対象年次 1  開講時期 前学期 
授業形態 前学期  時間割番号 05MT5828
責任教員 [ローマ字表記]
中島 正裕   [NAKAJIMA Masahiro]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
大学の研究、教育を介した地域貢献が叫ばれて久しい。2014年に政府が“地方創生”を掲げたことで、その動きは全国の農村地域で一層、加速している。大学側にとっては、地域の実態に即した実証性の高い研究や、座学では教えることができない実習による教育効果も期待できる。また、受け入れ側にとっては、地域の抱える課題解決への支援やアドバイスを専門的見地から受けたり、過疎・高齢化のなかで孫子世代の大学生との交流が地域に新たな活力をもたらす、という効果が期待できる。
一方で、大学が農村で様々な方々の協力を得て研究や実習を実施したものの、その成果が地域に還元されなかったり、地域のニーズを満たさない“一方的”なものである、という問題も指摘されている。また、東日本大震災の被災地においては、被災者の心情を省みないアンケート調査やヒアリング調査などによる、“調査災害”が問題視されている。
本授業では農村計画学が、農村振興、東日本大震災の復興支援に果たす役割と課題について話題提供しながら、大学の地域貢献のあり方について考える機会としたい。
到達基準
大学の地域貢献(研究、実践支援)に関して、農村地域と被災地で期待される役割や直面する課題の、共通点と差異を理解すること。
授業内容
※授業は6月12日(火曜日)から開始します。

①大学の地域への“関わり方”:研究と実践支援の乖離(3回)
 (討論、現場知作成作業、発表)
①―1 中山間地域
研究の実践現場での活かし方 
みなかみ町:WebGIS(インターフェイス)、組織再編
①―2 東日本大震災の被災地
計画学の震災復興支援への関わり方
 ①―3 「現場知」「実践知」という考え方
中越震災での現場知
石巻:NPOの活動への支援(仮設住宅団地の手順化)
※“誰”を対象とした、“何に役立つ”知見かを考えて、「現場知」シートを作成し発表する。

②農村地域の“活性化”とは?(2回)
 都市農村交流による活性化の効果の捉え方
 ※各自が考える、“活性化”の概念を発表する

③地域住民の内発性醸成の「場」のあり方(1回)
内発的意識醸成のあり方 〜ワークショップとの比較〜
 内発的活性化の効果の捉え方
 
④討論テーマ:“ふるさと納税”、“2022年問題”、“消滅市町村523”(1回)
履修条件・関連項目
特になし
テキスト・教科書
改訂農村計画学会編集委員会編:「改訂農村計画学」,農業土木学会,2003
農村整備事業の歴史研究委員会偏:「豊かな田園の創造―農村整備事業の歴史と展望―」,農文協,1999
参考書
成績評価の方法
課題(80%)および出席状況(20%)を踏まえ総合的に評価する。
教員から一言
技術系が専門の学生には計画系の大切さ、計画系が専門の学生には技術の大切さが、それぞれお互いに理解し合える講義にしたいと思います。
キーワード
オフィスアワー
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
語学学習科目
更新日付
2018/03/29 14:36:20