科目名[英文名] | |||||
科学特論Ⅳ [Science: Special Lecture Ⅳ] | |||||
区分 | 共通科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | ~ | 開講時期 | 後学期 | |
授業形態 | 後学期 | 時間割番号 | 1060012 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
浅井 優一 [ASAI Yuichi] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
文化人類学という学問は、私たちが日々当たり前に用いている概念を、異なる「文化」を生きる人々の視点を通して検討することで、「人間とは何か」という問いに応えようと試みてきた。何をもって「日本人である」と言えるのか、「私たち」と「かれら」を区別する基準は何なのか。このような、私たちの「常識」をあえて突き放し、それらを相対化することで、人間文化の多様性を審らかにしてきた。本講義では、文化人類学の基本的なものの見方である「文化相対主義」を、様々なトピックや事例を参照しながら学習し、人間/文化とは何かについて探求する。 |
到達基準 |
以下の知見を総合し、自文化/自社会について人類学的に分析し、それに依拠して行動できるようになる。 1.自然科学系の学問と人文社会学系の学問の共通点と相違点について説明できる。 2.進化論(社会ダーウィン主義)及び自文化中心主義(エスノセントリズム)の問題点について説明できる。 3.経済活動の社会性について、「交換」という視点から説明できる。 4.儀礼の社会的機能について説明できる。 5.社会文化研究における構造主義について説明できる。 6.言語と社会文化の結びつきについて、「行為」という視点から説明できる。 7.自然や身体の社会文化的側面について説明できる。 8.文化相対主義とは何かについて説明できる。 |
授業内容 |
第1回 【文化人類学で世界を見るⅠ】社会の所在、文化の所在:社会文化をどう定義するか 第2回 【文化人類学で世界を見るⅡ】文化と文明:人類は本当に「進化」しているのか 第3回 【社会と機能Ⅰ】 交換と経済:「ただより高いものはない」理由は? 第4回 【社会と機能Ⅱ】 親族と家族:「血のつながり」とは何か 第5回 【意味と文化Ⅰ】儀礼と分類:なぜ「死」は恐ろしいのか 第6回 【意味と文化Ⅱ】神話と歴史:キャプテン・クックはなぜ殺害されたのか 第7回 【意味と文化Ⅲ】環境と人間:自然は “自然に” 存在しているのか? 第8回 【コミュニケーションと記号Ⅰ】言霊と遂行性:なぜことばは世界を創り変えることが出来るのか 第9回 【コミュニケーションと記号Ⅱ】日常会話の構造と機能:なぜ「挨拶に始まり、挨拶に終わる」のか 第10回 【コミュニケーションと記号Ⅲ】スポーツの詩学:「プロレス」を記号論的に描写する 第11回 【南太平洋のフィールドからⅠ】多言語・多民族社会としてのフィジー:フィジー語、ヒンディー語、英語の三つ巴 第12回 【南太平洋のフィールドからⅡ】フィジーの大学生は「自分探しの旅」に出るか 第13回 【南太平洋のフィールドからⅢ】呪術のフィジー 第14回 【再帰的転回Ⅱ】文化の解釈学:読解を要する文化 第15回 【再帰的転回Ⅱ】人類学の人類学:誰が文化を語るのか |
履修条件・関連項目 |
テキスト・教科書 |
テキスト:浜本満・浜本まり子(編)(1994).『人類学のコモンセンス:文化人類学入門』学術図書出版社 (その他、授業にて適宜ハンドアウトを配布する。) |
参考書 |
エドマンド・リーチ(1981 [1976]).『文化とコミュニケーション:構造人類学入門』紀伊國屋書店。 浅井優一(2017).『儀礼のセミオティクス:メラネシア・フィジーにおける神話/詩的テクストの言語人類学的研究』三元社。 |
成績評価の方法 |
1)通常点(35%):毎回の授業の最後に授業の内容をまとめる。 2)中間レポート(25%):テーマは、授業の中で提示する。 3)学期末レポート試験(40%):テーマは、授業の中で提示する。 4)授業への参加度合いも考慮に入れる。 |
教員から一言 |
・授業開始15分までを「遅刻」として扱う。 ・授業で行うディスカッションには、積極的に参加すること。 ・スマートフォン等の使用は控えること。 |
キーワード |
オフィスアワー |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
英語 |
更新日付 |
2018/06/21 12:04:44 |