科目名[英文名] | |||||
半導体物性工学特論 [Selected Topics in Semiconductor Materials] | |||||
区分 | 後期課程科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | ~ | 開講時期 | 前学期 | |
授業形態 | 前学期 | 時間割番号 | 1080406 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
生嶋 健司 [IKUSHIMA Kenji] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
現代のIT社会を支える基幹技術である半導体エレクトロニクス。集積化・高速化の限界が見えつつある現在、新しい観点でのデバイス開発が切望されている。本講義では、半導体における電子物性の“量子性”に着目する。特に、低次元半導体では電子の波動性、電子スピン、光変換、において顕著な量子力学的性質が発揮され、量子力学の基礎的問題を検証、または応用する可能性を秘めている。本講義では、固体物理学を基礎として、人工的に作り上げる半導体量子構造とその量子物性について解説する。 |
到達基準 |
学部で習得した物理学の基礎知識を駆使して、半導体における様々な量子現象を原理的なレベルから丁寧に考察する力を養う。 到達基準は以下。 (1)固体における電子状態の理解。 (2)バンドエンジニアリングによる量子閉じ込めの理解。 (3)低次元半導体における量子輸送現象および光特性の理解。 |
授業内容 |
第1回 はじめに 第2回 基礎的事項 量子井戸と電流密度 第3回 基礎的事項 2次元電子系 第4回 基礎的事項 1次元電子系 第5回 基礎的事項 バンド構造 第6回 バンドエンジニアリングとヘテロ構造結晶 第7回 有効質量近似 第8回 GaAsヘテロ構造と二次元電子系 第9回 量子トンネル輸送 I 第10回 量子トンネル輸送 II 第11回 トピックス:単電子トンネリング 第12回 コヒーレントな電子輸送現象:応答電流、フェルミ面電流 第13回 トピックス:量子ポイントコンタクト 第14回 磁場下での量子輸送現象 第15回 トピックス:量子ホール効果 |
履修条件・関連項目 |
学部レベルの量子力学、固体物理を習得していること。 |
テキスト・教科書 |
参考書 |
The physics of low-dimensional semiconductors 「低次元半導体の物理」J. H. Davies Electronic transport in mesoscopic systems, S. Datta Quantum Transport --- Atom to Transistor, S. Datta |
成績評価の方法 |
レポート数回(40点)と最終レポート(60点)の合計点で評価。 |
教員から一言 |
物理学の基礎学問(力学、電磁気学、熱統計物理学、量子力学)から固体物理学や半導体物理学が発展してきた。しかし、現在、半導体結晶成長と微細加工技術の高度な進歩により、半導体デバイスが量子力学における本質的問題の検証舞台にさえなり得る時代になってきた。半導体における量子現象を理解した上で、それを基礎研究に活かすか、新しい応用デバイスに活かすか、は皆さんの興味の赴くままでよいだろう。本講義で、半導体技術と物理学の深い相関を感じてもらうと幸いである。 |
キーワード |
オフィスアワー |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2018/03/27 12:37:47 |