科目名[英文名]
農業数量経済分析   [Economic analysis of agricalture]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 3  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 01AN3506
責任教員 [ローマ字表記]
草処 基   [KUSADOKORO Motoi]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
本科目の目的は、農業経営や経済に関する諸問題を数量的に分析するための基礎理論と方法を習得することにあります。現在の農業は、経済情勢の変化、政策の変化、環境問題などへの対応や、途上国の農業生産者の貧困など、様々な課題を抱えています。農業経済学の目的は、経済学や経営学的な視点から、ある課題の根本的な問題点や要因を抽出し、課題の解決のために必要な対策の提案やその評価を行っていくことです。このため、データに基づいた客観的証拠を提出することができる統計的な数量分析は、農業経済学においてとても有効な分析ツールとなります。

本講義では、まず、数量分析を行うために必要な統計学の基礎知識と、データの特性を把握し問題点の発見に有効な記述統計分析について学びます。その後、代表的な数量的分析である線形回帰モデルとその推定方法である最小二乗法を習得します。さらに、最小二乗法によって推定された係数の仮説検定と、最小二乗法が望ましい性質をもつための条件が成立しないときの対処方法について学びます。本講義の最後に、いくつかの分析事例を紹介し、ディスカッションを行いながら、学生自身が本講義で学んだ数量分析を現実の農業問題に応用する力を身に着けていきます。
到達基準
統計学、回帰分析の基礎理論、分析手法を習得し、実際の農業問題に対し分析手法を応用できる。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:
履修案内のカリキュラムマップを参照してください。
URL: https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/
授業内容
第1回 ガイダンス:農業経済と数量分析
第2回 統計学の基礎知識1:データの代表値
第3回 統計学の基礎知識2:データの分布、相関
第4回 統計学の基礎知識3:ジニ係数、寄与度
第5回 単純回帰モデル
第6回 重回帰モデル
第7回 回帰モデルの仮説検定
第8回 まとめと中間試験
第9回 回帰分析におけるダミー変数
第10回 時系列データと系列相関
第11回 連立方程式と内生性
第12回 質的変数と非線形モデル
第13回 産業連関分析
第14回 経済モデルと回帰分析1:日本農業への応用事例
第15回 経済モデルと回帰分析2:海外農業への応用事例
(注意)授業の進展度によっては、上記スケジュールが変更になる可能性があります。
履修条件・関連項目
学科専門科目の農業経営経済系科目に区分されています。経済学、農業経済学、農業経営学、情報処理学を履修していることが望ましいが、必須ではありません。
授業時間30 時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と
復習を行うこと。
テキスト・教科書
白砂堤津耶(2007)『[例題で学ぶ]初歩からの計量経済学 第2版』日本評論社
参考書
岩田暁一(1983)『経済分析のための統計的方法』東洋経済新報社
大屋幸輔(2012)『コア・テキスト統計学 第2版』新生社
荏開津典生(2015)『農業経済学 第4版』岩波書店.
速水佑次郎(1986)『農業経済論』岩波書店.
神取道宏(2014)『ミクロ経済学の力』日本評論社.
成績評価の方法
課題(20%)、中間試験(30%)、期末レポート(50%)の比重で総合評価する予定です。
教員から一言
講義は毎回、配布するプリントを用いて進めていきます。各理論の解説には原則的に図と簡単な数式を用いますが、履修生が直感的に理解できるように身近な比喩を交えながら、平易な言葉で講義を展開していく予定です。

授業後、配布プリントを必ず見直し、授業内容を確認しておいてください。課題レポートの題目や要領(分量、締切日など)については、追って授業内で説明します。
キーワード
回帰分析、最小二乗法、仮説検定
オフィスアワー
授業終了後
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/04/03 16:53:57