科目名[英文名] | |||||
神経生物学 [Neurobiology] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 3~ | 開講時期 | 2学期 | |
授業形態 | 2学期 | 時間割番号 | 01BN3128 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
佐々木 謙, 森山 裕充 [SASAKI Ken, MORIYAMA Hiromitsu] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
動物は外部環境や体内の生理状態の変化に応じて、適応的に振る舞う。このような個体レベルの外部・内部環境への適応の際に、神経系は環境変化の検出や細胞間の情報の連絡、行動の発現や調節を行う。さらに神経系は経験を記憶し、その記憶に基づいた意思決定を行うなど高次の情報処理能力も備えている。このような動物の行動や生理的反応の基礎となる神経細胞や神経ネットワークの知識や概念は、生物学や農学を学ぶものにとって必要不可欠である。本講義では神経細胞が情報を運び伝える仕組みを中心に学習し、神経回路で高次な情報処理が行われる機構についても紹介する。 |
到達基準 |
(1)ニューロンの構造と中枢神経系の構造を正しく理解できている。 (2)ニューロン内で情報が移動する仕組み(伝導)を説明できる。 (3)ニューロン間で情報が伝わる仕組み(伝達)を説明できる。 (4)シナプス伝達効率の変化(学習)を説明できる。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 本学HP三つのポリシーのカリキュラムマップを参照してください。 URL: https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
第1回 授業オリエンテーション:授業の位置づけと神経系の役割 第2回 神経系の構造:中枢神経系と末梢神経系の構造 第3回 イオンチャネルの活動とニューロンの状態1: 静止膜電位、平衡電位 第4回 イオンチャネルの活動とニューロンの状態2: ニューロンの興奮と活動電位 第5回 イオンチャネルの活動とニューロンの状態3: 伝導、不応期 第6回 情報の伝達1: シナプスの種類と構造 第7回 情報の伝達2: 化学シナプスでの物質の放出と受容 第8回 情報の伝達3: 情報の加算・減算 第9回 効果器: 筋の構造、収縮の生理機構 第10回 感覚器: 様々な物理刺激の符号化 第11回 中枢神経系: パターン形成回路、生得的な行動、遺伝的要因 第12回 学習: 連合学習、学習によるシナプスの形態変化 第13回 記憶・睡眠: LTP、REM睡眠・non-REM睡眠 第14回 神経系の発生: ニューロンの分裂とアポトーシス 第15回 脳の進化: ヒトの脳の巨大化とヒトを取り巻く環境 |
履修条件・関連項目 |
学科専門科目に区分される。授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
プリントを使用する。 |
参考書 |
「生物科学入門コース6 脳・神経と行動」 佐藤真彦 著,丸山工作・岩槻邦男・石川統 編,岩波書店, 「ニューロンの生物学」 F. デルコミン 著,小倉明彦・富永恵子 訳,南江堂 |
成績評価の方法 |
試験(60%)・授業課題(40%)・出席や授業中の質問などにより評価する。試験は授業の最後に行い、授業課題は授業中に時間を取り、2回の提出を求める予定である。過去の成績分布は、S (28%), A (23%), B (28%), C (21%), D (0%) である。 |
教員から一言 |
“21世紀は脳科学の世紀”と言われるように、生命科学の中での神経生物学の重要性は高まっています。これは神経生物学がヒトの脳の生理的機構だけでなく、ヒトの気分、感情、心の科学的な解明につながると考えられているからです。講義で学ぶ内容を我々の脳内で起こる現象として考えると理解しやすいでしょう。 |
キーワード |
ニューロン,神経系,脳,生体情報 |
オフィスアワー |
質問等はe-mailでお願いします(sasakik@agr.tamagawa.ac.jp)。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/03/28 10:24:41 |