科目名[英文名]
有機合成化学   [Synthetic Organic Chemistry]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 3  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 01BN3139
責任教員 [ローマ字表記]
千葉 一裕   [CHIBA Kazuhiro]
所属 役員 研究室 生物有機化学  メールアドレス

概要
植物ホルモン、昆虫ホルモンなど生体関連物質の化学合成に関する基礎的な知識を習得する。
到達基準
有機化合物合成のデザインに関する基本的な考え方を理解している。
炭素-炭素結合形成、官能基変換反応に関する基礎的な知識を有する。
有機化合物を合成する方法について可能な合成法を提案できる。
立体選択的な合成反応について、その基本を理解している。
有機化合物の分離、精製方法に関する基本知識を有する。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:
応用生物科学とそれに関連した領域の課題に取り組む基盤となる幅広い知識と教養を学び、柔軟な思考力を身につける。
生物の持つ生命現象や生物個体間相互作用と共存様式を解明し、人類の持続可能な発展に貢献するために、応用生物科学の基礎から先端にいたる専門領域およびそれに関連した科学を体系的に学習する。
授業内容
1回目〜2回目:有機合成の意義:有機合成の方法、実験操作上の注意点、炭素骨格形成のデザイン、官能基変換法の活用、保護基の役割等について、実例を交えて解説する。
3回目〜5回目:植物ホルモンの化学合成:植物ホルモンを題材に、これまでに達成された化学合成の方法と、その応用について解説する。
6回目〜8回目:昆虫フェロモンの化学合成:昆虫フェロモンを題材に、これまでに達成された化学合成の方法と、その応用について解説する。特に、絶対立体配置の決定や立体選択的化学合成法について詳しく説明する。
9回目〜11回目:昆虫ホルモンの化学合成:昆虫ホルモンを題材に、これまでに達成された化学合成の方法と、類縁体の合成とその応用等について解説する。
12回目:微生物を使った化学合成:酵母還元法や、酵素反応を活用した、生物活性物質の合成法について解説する。
13回目:ペプチド生体分子の化学合成:ペプチド関連物質の効率的な化学合成法について解説する。
14回目:農薬・医薬品、生物活性物質の化学合成:新しい農薬や医薬品の探索合成について、目標設定の方法や実現に至るプロセスを解説する。
15回目:有機合成反応に関する総括と試験の実施
履修条件・関連項目
有機化学1、有機化学2、有機化学3を履修している事が望ましい。
履修条件、関連科目(予習・復習を行うための情報、必要な学習時間については「本学の標準時間数に準ずる」。
テキスト・教科書
授業中に関係する資料等を紹介する。
参考書
「最新有機合成法: 設計と戦略」G.S.Zweifel, M.H.Nantz, P. Somfai, 化学同人 
「天然有機化合物の全合成:独創的なものづくりの反応と戦略 (CSJカレントレビュー)」化学同人
「有機合成化学 最先端の研究例から学ぶ合成戦略と反応機構 (KS化学専門書)」東郷 秀雄 講談社
「生物活性物質の化学-有機合成の考え方を学ぶ」 森謙治著 化学同人
「生物活性天然物の化学合成  生体機能分子をどうつくるか」 森謙治著 裳華房
成績評価の方法
授業時間中の小テストおよび学期末の試験により評価する
教員から一言
有機化学の基礎を学んだ後、有機合成化学に関する勉強をすることにより、これまで学んだことを体系的に理解することができるようになります。また、有機合成化学は、分子の反応性や相互作用、活性発現のメカニズムを探るための物の見方を学ぶ上でもとても重要です。これから様々な分野の研究を手がける皆様にとって、大きな研究推進力を身につける機会にしたいと思っています。
キーワード
生物活性天然物化学、有機化学、有機合成化学、生理活性物質
オフィスアワー
適宜メールで連絡すること(chiba@cc.tuat.ac.jp)
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/03/30 18:36:15