科目名[英文名]
自然保護文化論   [Nature Conservation Culture]
区分 全学共通教育科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等 共同獣医学科  対象年次 2  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 01SD0109
責任教員 [ローマ字表記]
土屋 俊幸, 永石 文明   [TSUCHIYA Toshiyuki, NAGAISHI Fumiaki]
所属 感染症未来疫学研究センター 研究室 土屋1号館4階426号室  メールアドレス

概要
 自然とその保護について、「文化」という観点から論じる。ここで「文化」とは、人間が歴史的に習得してきた自然への適応の様式である。人間は自然を、人間の生存にふさわしい形に変え、またそれを維持してきた。また一方で人間は、自らの行動や組織を自然に馴染む形に変化させてきた。
 授業では、以上のような観点から、「人間と自然との関係」全体を考察し、理解し、現在の課題と今後のあり方を検討してゆく。具体的には、全体は3部に分かれ、第1部(土屋担当)では、自然保護運動の事例から、自然を保護することの意味を考え、第2部(土屋担当)では、自然保護文化を巡る様々な思想や考え方を紹介し、議論する。そして第3部(永石担当)では、自然保護運動、自然保護活動の現場からその課題と可能性を考える。
到達基準
 自然保護、および自然保護の基盤としての文化について、講義の内容を理解し、それらのことについて、自分の考えを他者に伝わる形で表すことができる。

 なお、本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。
https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/
授業内容
1、ガイダンス 土屋 この講義の目標、授業の予定等 

第1部:土屋俊幸 担当
2、「自然保護」は住民にとってよいことなのか? 
誰のための「自然保護」なのか。
    事例:白神山地世界遺産地域(青森県・秋田県)
3、「自然保護」は住民にとってよいことなのか?(続)  
    事例:タムダオ国立公園(ベトナム)
 
4、住民は何を保護したのか? 
保護すべきものは「自然」そのものか?
    事例:サホロリゾート(新得町・北海道)
5、住民は何を保護したのか?(続)
    事例:赤石川(青森県)、織田が浜(愛媛県)
 
6、住民・市民にとっての保護すべき自然とは?
    ありふれた自然は保護する価値があるのか?
    事例:海上の森(愛知万博)
7、住民・市民にとっての保護すべき自然とは?
    ありふれた自然は保護する価値があるのか?(続)
    事例:鶴見川(東京都・神奈川県)、池子の森(神奈川県)
    事例:小清水の自然を守る会(北海道)


第2部:土屋俊幸 担当   
8、北米の自然保護思想   
9、日本の自然保護思想
10、地域における「没場所性」と「アフォーダンス」論   
11、日本の自然保護運動
 
第3部:永石文明 担当
12、自然保護の現場から(1) 海外 
13、自然保護の現場から(2) 河川 
14、自然保護の現場から(3) 里山

第4部:まとめ  
15、総合討論  永石・土屋
    全講義を振り返り、履修生と共にいくつかの課題について議論する。

○授業(復習を含む)の構成
・最初の30分間 リスポンスに対する回答
・1時間  新しい話題の講義。
・授業後  各自復習の上、リスポンス(質問・意見・感想)を作成・送付。
・最初の30分間 リスポンスへの教員の回答による復習。
履修条件・関連項目
特になし。必要な学習時間は、本学の標準時間数に準ずるので、リスポンスの作成を中心に各自行ってください。
テキスト・教科書
毎回、レジュメ、資料、リスポンス集を配付します。
参考書
毎回の講義で適宜照会します。
成績評価の方法
レポート70%、リスポンス30%。

リスポンス   メールで土屋アドレス(toshit@cc.tuat.ac.jp)または永石アドレス(naf-one@da2.so-net.ne.jp)に、金曜昼13時までに送付すること。メールの件名は、「自然保護文化論第○回氏名」とすること。
教員から一言
広い観点、深い思考が求められます。
キーワード
自然、自然保護、二次的自然、内なる自然、文化的景観、ナショナルトラスト、国立公園、没場所性、文化的景観、アフォーダンス
オフィスアワー
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/10/14 12:26:20