科目名[英文名]
ジェンダー論   [Gender Studies]
区分 全学共通教育科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 3  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 01SS0204
責任教員 [ローマ字表記]
中村 江里, 澤 佳成   [NAKAMURA Eri, SAWA Yoshinari]
所属 農学府 研究室   メールアドレス

概要
ジェンダー研究は生活や社会全般に深く関わっている性別の編成について本質的に問い直す学問です。この授業では、家族や身体、労働などの身近な問題から、政治や歴史、戦争など様々な社会的事象にどのようにジェンダーが関わっているのかを具体的に学んでいきます。
この科目は、全学共通教育の共生人文社会科学科目として開講されます。
到達基準
(1)ジェンダー概念について理解し、様々な社会的事象についてジェンダーの視点から考えることができるようになる。
(2)性にまつわる諸現象を「自然なもの」として自明視するのではなく、文化的な相違や歴史的な意味づけの変化の中で考えられるようになる。
授業内容
第1回 ガイダンス:
本授業のテーマとなるジェンダーとはどのような概念なのかを説明する。 
第2回 フェミニズムの歴史:
ジェンダー・セクシュアリティ研究の背景を理解するために、フェミニズムの歴史を学ぶ。
第3回 親密圏とジェンダー(1):
恋愛や家族をめぐるジェンダー規範について学ぶ。
第4回 親密圏とジェンダー(2):
ゲスト講師によるレクチャーでデートDVが起きる背景を学習し、親密圏におけるジェンダー平等について考察する。
第5回 教育とジェンダー(1):
学校教育におけるかくれたカリキュラムと教育の男女格差について学ぶ。
第6回 教育とジェンダー(2):
大学における性の多様性について身近な事例を通じて議論する。
第7回 労働とジェンダー(1):
賃金労働と性差別について学ぶ。
第8回 労働とジェンダー(2):
無償労働とケアワークにジェンダーが及ぼす影響について理解する。
第9回 身体とジェンダー(1):
性と生殖をめぐる権利について学ぶ。
第10回 身体とジェンダー(2):
セクシュアリティとジェンダーについて、これまでの学習をふまえながら小括を行う。
第11回 暴力とジェンダー(1):
日常生活における性暴力について学ぶ。
第12回 暴力とジェンダー(2):
戦時下における性暴力について学ぶ。
第13回 国家とジェンダー(1):
政治におけるジェンダー平等について学ぶ。
第14回 国家とジェンダー(2):
憲法とジェンダーについて学ぶ。
第15回 まとめ:
学期末試験
履修条件・関連項目
初学者も歓迎します。授業時間30時間や中間レポート作成時間計4時間程度に加え、参考書等を用いて本学の標準時間数に準ずる予習復習を行うこと。
テキスト・教科書
特に指定しません。毎回の授業で資料プリントを配布します。学習管理システムmoodleに授業後にアップする予定ですので、復習用に使ってください。
参考書
全体に関わるものとしては以下のものを参照のこと。
・千田有紀・中西祐子・青山薫,2013,『ジェンダー論をつかむ』有斐閣.
・木村凉子・伊田久美子・熊安貴美江編著,2013,『よくわかるジェンダー・スタディーズ ―人文社会科学から自然科学まで』ミネルヴァ書房.
成績評価の方法
毎回の授業で提出するリアクション・ペーパー(20%)、中間レポート(20%)、学期末試験(60%)
*毎回提出するリアクション・ペーパーを出席代わりにします。正当な理由のない20分以上の遅刻は欠席とみなします。
*当然のことながら、授業中の私語やスマホの使用などは控えてください。そうした行為は他の受講生の学習権を侵害するため、厳しく対応します。
*欠席時数が授業時間数の3分の1を超えた場合は単位修得不可となります。
教員から一言
私たちが性に関して「当たり前」と思っていることは、時に一人一人の自由な生き方を制約してしまっていることがあります。皆さんが日頃何となく感じている違和感は、もしかしたら他の人の悩みや社会の問題ともつながっているかもしれません。今まで「当たり前」だと思っていた常識を疑ってみることで見えてくる問題について一緒に考えてみましょう。
キーワード
ジェンダー, セクシュアリティ, フェミニズム, クィア, LGBT, セクシュアルマイノリティ
オフィスアワー
備考1
質問等あれば授業時間前後に声をかけるか、下記アドレスにメールを送ってください。
担当:中村江里(jelzen82[アットマーク]gmail.com)
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/06/12 16:42:53