科目名[英文名]
魚病学   [Fish Pathology]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 4  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 01VN4210
責任教員 [ローマ字表記]
和田 新平, 水谷 哲也   [WADA Shinpei, MIZUTANI Tetsuya]
所属 農学府 研究室   メールアドレス

概要
獣医学教育モデル・コア・カリキュラムおよび平成26年に改訂された獣医国家試験出題基準に沿った内容で「魚病学」の講義を実施する。なお、毎回の講義ではクイズを数問提示する。
到達基準
総論:魚類分類、解剖学的および生理学的特性、飼育・健康管理、生体防御を理解し、説明できる。
各論:環境性・栄養性疾病、腫瘍、ウイルス病、細菌病、真菌病、原虫病、大型寄生虫病を理解し説明できる。
※講義を通して魚介類衛生に関する基礎知識を学修し、獣医師国家試験の魚病学関係の問題に対応する基礎学力を身につけ説明できる。
授業内容
第1回 魚類と分類体系
 魚類の定義および分類の概略を学ぶ。さらに、魚病学で対象となる有用魚種について学ぶ。
第2回 魚類解剖・生理学(1)
 外形(体各部の名称など)、体形、鰭(鰭の種類と構造)、皮膚、鱗(円鱗・櫛鱗・側線鱗・硬鱗・楯鱗など)、色素胞(黒色素胞・赤色素胞・黄色素胞・白色素胞・虹色素胞・複合色素胞)。
第3回 魚類解剖・生理学(2)
 筋肉(普通筋・血合筋等)、骨格( 肩帯・腰帯・担鰭骨などの付属骨格)、鰓の形態的特徴と機能(呼吸・浸透圧調節・アンモニア排泄)。
第4回 魚類解剖・生理学(3)
 循環系(血管系)、造血器官、血液(赤血球・白血球・栓球)、消化器系。
第5回 魚類解剖・生理学(4)・水産増養殖
 鰾、腎臓、内分泌系、生殖器系、神経系、感覚器系。
 種苗(人工種苗、天然種苗)、飼料・餌料、水質、基本飼育技術等、水産増養殖の基本について学ぶ。
第6回 魚類生体防御学・関連法規・動物倫理等
 魚類の非特異的・特異的生体防御、関連法規(抗菌剤・ワクチン等の使用を含む)、魚類を取り扱う際の動物倫理について学ぶ。
第7回 魚類の鎮痛・麻酔法、環境性疾病、栄養性疾病・腫瘍
 魚類に使用される鎮静・麻酔法の実際、温度・溶存ガス・溶存窒素化合物および農薬による影響、および種々の栄養素(ビタミン、アミノ酸、脂肪酸、無機塩類)の欠乏による疾病、変敗飼料による疾病および腫瘍について学ぶ。
第8回 魚介類の感染症(1)
 RNAウイルスによる疾病(VHS、 IHN、 IPN、VNN、 SVC、EIBS、VWD、ウイルス性腹水症、ヒラメラブドウイルス病)について学ぶ。
第9回 魚介類の感染症(2)
 DNAウイルスによる疾病(OMVD、KHVD、リンホシスチス症、コイの上皮腫、マダイイリドウイルス病、クルマエビ急性ウイルス血症、バキュロウイルス性中腸腺壊死症)について学ぶ。併せて、クルマエビの体構造について学ぶ。
第10回 魚介類の感染症(3)
 グラム陰性桿菌による疾病(ビブリオ病、運動性エロモナス症、せっそう病、穴あき病、赤点病、エドワジエラ症、レッドマウス病、BGD、類結節症、細菌性出血性腹水症)。
第11回 魚介類の感染症(4)
 グラム陽性桿菌・球菌、滑走細菌による疾病(BKD、ミコバクテリア症、ノカルジア症、連鎖球菌症、カラムナリス病、海産魚滑走細菌症、冷水病)。
第12回 魚介類の感染症(5)
 真菌による疾病(水カビ病、真菌性肉芽腫症、内臓真菌症、イクチオホヌス症、オクロコニス症、胃鼓張症)。
第13回 魚介類の感染症(6)
 原虫による疾病(アムルージニウム症、イクチオボド症、白点病、キロドネラ症、トリコジナ症、エピスチリス症)、微胞子虫による疾病(ヘテロスポリス症、グルゲア症、ブリのベコ病)および粘液胞子虫による疾病(旋回病、クドア症、側湾症、鰓ミクソボルス症、粘液胞子虫性やせ病)。
第14回 魚介類の感染症(7)
 大型寄生虫による疾病(単生虫、吸虫、線虫、鉤頭虫、甲殻類)。
第15回 試験
 毎回実施してきたクイズの内容を元にした問題で試験を実施する。
履修条件・関連項目
高校の生物学、哺乳類の解剖学、組織学、生理学の知識が必要。病理学に関する基礎知識を持つことが望ましい。
テキスト・教科書
特に指定しない。
参考書
新魚病図鑑第2版(畑井・小川監修)緑書房、コアカリキュラム準拠・魚病学(児玉監修)緑書房
成績評価の方法
期末試験:100%。
教員から一言
キーワード
オフィスアワー
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/06/07 9:42:01