科目名[英文名] | |||||
多文化共生論 [Cultures Studies for Symbiotic Society] | |||||
区分 | 教養科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 1~ | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 01hs1003 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
吉川 斉 [YOSHIKAWA Hitoshi] | |||||
所属 | 農学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
国際化の時代において、自国以外の文化との接触は、望むと望まざるに関わらず様々な場面で発生します。多文化共生は、国籍や民族などの異なる人々が「地域において共に生活する」ことを目指す現代的な課題ですが、これは「他者との関わり」をめぐる「人間」の問題ということもできるでしょう。 この授業では、現代の日本とは時代も地域も異なる西洋古代の文学作品を題材として、主にそこに現れる「人間」や「他者」の在り方に注目します。2000年以上前から今なお残る「古典」のなかに、時代も地域も超えて、現代にも通ずるであろう「人間」の問題を、受講生の皆さんと一緒に考えていきます。 なお、本科目は、グローバル教養科目群の人文社会科学の科目として開講されます。 |
到達基準 |
1.「多文化共生」についての基本的な考え方を理解する 2.西洋の古典作品について、知識を深め、異文化理解を進展する 3.西洋の古典作品を通じて、「人間」「他者」「文化」等について考えを深める 4.古典作品の考察を通じて、現代的課題を考えるにあたっての、基本的な視野を広げる 主な目標(科目別目標一覧対応):異文化理解○ 国際感覚○ 知の開拓能力◎、複合領域対応○ |
授業内容 |
第1回 授業の概要 授業の概要を説明します。あわせて、「多文化共生」という語彙について説明し、全体の導入とします。 第2回 多文化共生について(1) 現在の日本における考え方・取り組みを紹介します。地方公共団体の多文化共生施策の基本方針である「地域における多文化共生推進プラン」に注目しつつ、現況や実践例を説明します。 第3回 多文化共生について(2) 外国人受け入れに関する近年の行政、民間団体の動きや災害時の対応などについて説明します。 第4回 西洋の古典文学について 西洋の古典、とくに古代ギリシアに関わる部分について基本的な概要を説明します。(次回以降、具体的に作品を取り上げて、作品の紹介・内容の検討を行います。扱う作品は授業の進度や受講生の皆さんの関心によって変わることがあります。) 第5回 ヘシオドス『神統記』 ヘシオドス『神統記』を読み、世界創生・構成に関する古代の考え方について理解を深めます。 第6回 ヘシオドス『仕事と日』(1) ヘシオドス『仕事と日』より、「パンドラ」の逸話を中心に読みます。 第7回 ヘシオドス『仕事と日』(2) ヘシオドス『仕事と日』より、「正義」や「恥の心」に関する部分を読みます。 第8回 「トロイア戦争」の原因 様々な文学作品の題材となる「トロイア戦争」について、その原因に関する逸話を説明します。 第9回 ホメロス『イリアス』(1) ホメロス『イリアス』より、アキレウスの「怒り」に関わる部分を読みます。 第10回 ホメロス『イリアス』(2) ホメロス『イリアス』より、対人衝突である、幾つかの決闘の場面を読みます。 第11回 ホメロス『イリアス』(3) ホメロス『イリアス』より、物語の終焉部分を読みます。 第12回 プラトン『ソクラテスの弁明』(1) プラトン『ソクラテスの弁明』について、簡単な概要を説明し、はじめから読んでいきます。 第13回 プラトン『ソクラテスの弁明』(2) プラトン『ソクラテスの弁明』について、論点を整理しながら、前回の続きを読んでいきます。 第14回 プラトン『ソクラテスの弁明』(3) プラトン『ソクラテスの弁明』について、読み進めます。受講される皆さんにも、自分ならばどのような判断をくだすか、自身の問題として考えてもらいます。 第15回 まとめ ここまでの授業で扱った題材を振り返り、改めて「多文化共生」について考えます。 |
履修条件・関連項目 |
各回、参考資料や翻訳資料を配布します。毎授業後に、各資料をじっくりと読み直し、それぞれの考えを深めてください。(授業時間30時間に加え、上記の内容に沿って、本学の標準時間数に準じた予習・復習を行ってください。) |
テキスト・教科書 |
授業時に資料を配布します。 |
参考書 |
成績評価の方法 |
授業毎に考えたことを記述・提出してもらい(50%)、期末レポート(50%)と合わせて評価します。 |
教員から一言 |
西洋の古典文学は、おそらくこれまであまり馴染みのない対象かと思いますが、2000年以上前に生み出された「古典」として、現代の人間文化を形づくる一端を担っています。本授業で扱う問題はいわば「正解」のない問題です。古典作品を読みながら、受講される皆さんと一緒に考えていきたいと思います。 |
キーワード |
多文化共生論、文化理解、西洋古典、古代文学 |
オフィスアワー |
授業後およびメールにて質問等受け付けます。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/06/03 8:44:46 |