科目名[英文名] | |||||
歴史学 [History] | |||||
区分 | 教養科目 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 1~ | 開講時期 | 1学期 | |
授業形態 | 1学期 | 時間割番号 | 01hs1013 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
高橋 美貴 [TAKAHASHI Yoshitaka] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | 農学部2-207 | メールアドレス |
概要 |
かつて私たちの踏みしめるこの大地のうえに、江戸文明と呼ばれる文明社会が存在しました。この文明は高度な資源循環型社会を生み出したといわれ、日本列島を素材とした環境史を考えていくうえで重要な検討素材になると考えられています。高度経済成長以降の私たちの社会は、この江戸文明の否定の うえに成り立ったものとも考えられ、江戸文明を考えることは、私たちの社会が豊かさと便利さを手に入れる一方で、何を失ってきたのかを指し示してくれることになるかもしれません。この授業では、このような問題関心を抱えながら、「江戸文明とは何か」、そして「江戸文明はなぜ日本列島のうえに成立 したのか」を考えてみたいと思っています。それは、日本の伝統的文化がどのように成立したのか・どのような特徴をもつのかを理解することにもつながっていくことになろうと思います。 |
到達基準 |
1.時間的相対化と空間的相対化を組み合わせつつ「私たち」の生きる時代や社会を捉え返そうとする人文社会科学の方法論のひとつとして、歴史学的な思考方法を体感・理解する。 2.自分とは世界観も価値観も異なる「他者」の内側に入り込み、そこから世界を眺める経験を積むことを目的とする教養教育のひとつとして、歴史学的な想像力を鍛える。 3.わが国の伝統文化の特徴と成り立ちを世界史的なスケールのなかで理解できる。 主な目標(科目別目標一覧対応): 異文化理解○、知の開拓能力◎ |
授業内容 |
この授業は、①江戸文明とは何かを考える第Ⅰ部と②江戸文明がなぜこの大地のうえに生み出されてきたのかを時代を遡りつつ考える第Ⅱ部からなります。一見すると、これらの問題は日本列島のなかだけのことを考えていれば解けると思われるかもしれませんが、実はこの問題を日本列島内部の閉じられた地域の歴史だけで理解することはできません。視野を西洋文明との比較や東アジアとの関わりなどに拡げ るなかで、江戸文明の特徴を浮かび上がらせ、さらになぜ日本列島にそのような文明が生み出されるに至ったのかを考える必要があるのです。この授業は、これらの論点に関わる研究成果を整理・紹介しながら、江戸文明の特徴とそのような文明を日本列島のうえに生み出した世界史的状況とを復元してみたいと思います。 はじめにー近世・列島社会の文明的特質ー(第1〜2回) Ⅰ 江戸文明の世界史的位置(第3回) Ⅱ アジア伝統社会の成立と列島大開発 ー列島の大開発時代を生み出したものー 1 14〜15 世紀の東アジア世界と「海をまたぐ人びと」(第4回) 2 15 世紀におけるアジア交易圏とユーラシア世界(第5〜7回) 3 16 世紀のアジア世界と「銀の道」(第8〜9回) 4 「辺境」からみたアジア世界の大変動(第10〜11 回) 5 「辺境」としての日本列島とアジア(第 12〜13 回) 6 17 世紀の日本列島と世界(第14回) むすびにかえてー世界史のなかの江戸文明ー(第 15 回) |
履修条件・関連項目 |
2単位の科目としてグローバル教養科目群(人文・社会科学科目)に含まれる。卒業要件には本区分から8単位以上を修得することがもとめられる。授業時間30時間のほか、計15時間程度を用いた課題レポート作成のための自習活動(情報取集・分析・構成・作文)、そして本学の標準時間数に準じた予習・復習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
教員の用意するプリントを使用します。 |
参考書 |
授業のなかで紹介します。 |
成績評価の方法 |
成績評価は①レポートと②意見カードとによって行う予定です。①レポート課題は後日授業のなかで連絡いたします。執筆にしましては、一定数以上の書籍もしくは論文(学術書・学術論文に限ります。レポート作成に必要な書籍・論文数につきましては授業のなかでアナウンスしますが、3冊・3本以上とすることを予定しています)を読んだうえで執筆いただき、80点満点での採点となります。ただし、レポートの提出=単位認定ではありませんし、レポートでは参考にした書籍・論文の要約も課すことになりますので、履修に際しましてはこれらの点ご了承ください。一方、②意見カードとは、授業終了後、出席者の皆さんに質問をし、それへの応答や意見を書いてもらうカードのことです。これを回収し教員がチェックのうえ、おもしろい意見や論点につきましては、次回の授業で(一部を)紹介します。意見カードが採用された場合には、その都度加点し、最終的にレポート点数と合計して成績評価を行います。ただし、意見カードは出席カードではありませんので、提出されたとしても採用されなければ加点はされません(ですので提出は任意です。ただし、担当者は、学生‐教員間の交流ツールとして大切にしています)。こちらもご了承のうえ履修をお願いいたします。 |
教員から一言 |
キーワード |
江戸文明,開発史,環境史、対外関係史,環境文化史、日本の伝統文化形成 |
オフィスアワー |
火曜日5限。面談を希望される合には、事前にメールで連絡をお願いいたします。日程調整のうえ対応可能な時間があれば、左記時間以外でも面談可能です。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/04/02 13:34:39 |