科目名[英文名]
三大学連携特別講義Ⅱ(Essentials of Physics)   [Inter-University Special LectureⅡ(Essentials of Physics)]
区分 教養科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 11  開講時期 2学期 
授業形態 2学期  時間割番号 01md1504
責任教員 [ローマ字表記]
伊藤 輝将   [ITO Terumasa]
所属 工学府 研究室 小金井キャンパス4号館512室(三沢研究室)  メールアドレス

概要
本講義は東京外国語大学、電気通信大学、東京農工大学の西東京三大学連携の一環として開講されるMultidisciplinary Courseの一つである。本講義は、物理系専攻学生に限らず全学部学科の学生を対象に、基本的な物理学とその応用について学ぶ機会を提供することを目的としている。主として取り扱う領域は、波動現象、電磁気学、光学、初等的な量子物理学である。本講義は、スマートフォンやカメラなど我々の普段の生活に関わる物の中に潜む身近な物理の実例に触れながら、製品のデザインの中にそれがどのように組み込まれているかを学んでいく。複雑な数式を解くことよりも、物理現象を理解する上で必要となる単純なモデルや重要な数学のコンセプトを中心に理解することを目指す。本授業は講義形式の他に、対話型のグループ作業や英語によるプレゼンテーションを交えて議論を進めていく。
到達基準
以下を身につけることを目標とする:
・身近なエレクトロニクスの中にある物理現象が何であるかを見極められること
・簡単な数式、適切な図やグラフを使って波動の現象を表現できること
・物理学が他の学問分野(生物学、化学、医学など)にどのように関わっているかを理解すること
・自分の言葉として英語を使い、対話、発表するスキルを身につけること
(科目別目標一覧対応):
◎科学技術系学識、○知の開拓能力、○コミュニケーション、○プレゼンテーション
授業内容
1. 身近なエレクトロニクスの原理を知る (1): PC、スマートフォン
2. 身近なエレクトロニクスの原理を知る (2): カメラ
3. 身近なエレクトロニクスの原理を知る (3): ディスプレイ
4. 身近なエレクトロニクスの原理を知る (4): ワイヤレス通信
5. 身近なエレクトロニクスの原理を知る (5): 光源(LED照明、レーザなど)
6. 数式を使った波動のモデリング
7. 音響波と電磁波
8. 幾何光学:人間の目、見えるということ
9. 波動光学:レーザ技術、光ファイバ、回折と干渉現象
10. バイオ・メディカル用イメージング装置(超音波、顕微鏡、X線)
11. 波の解析方法:フーリエ変換の概念
12. 初等量子物理学:波と粒子の2重性
13. 光と物質:吸収、発光、蛍光のスペクトル
14. プレゼンテーション:興味あるトピックについて調査し、発表する
15. まとめ、定期試験
履修条件・関連項目
授業時間30 時間に加え、配布資料を参考を活用して本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
テキスト・教科書
各授業で講師が作成した資料を配布
参考書
OpenStax's College Physics
Download for free at "https://openstax.org/details/books/college-physics-ap-courses."
成績評価の方法
最終試験の評価(70%)、授業への参加や発表の評価(30%)を含めた平常点を用いて判断する。
なお、最終試験を受けるには7割以上の出席が条件となる。
教員から一言
本講義を通して、今日の多くのイノベーションや産業を下支えしている物理学の面白さを、より身近に感じてもらえればと思います。この三大学連携講義の中では、他大学の学生と協働してグループワークに取り組んでもらう機会もあります。これまでに物理を学んできた人にとっては、実際に声に出して人に説明してみることで、自分の理解度がどの程度かを知る良い機会になると思います。もちろん、他の専攻の学生の参加も大いに歓迎します。授業やオフィスアワーの中で、ぜひ素朴な疑問を私や学生に対して投げかけてみてください。単純な話を考えることが皆さんの思考を深める良い薬になり、自分では知っていると思っていることが、実は理解できてなかった、ということに気づくきっかけにもなります。三大学連携の「相互作用」をぜひ楽しんでください。
キーワード
波動現象、エレクトロニクス、電磁気学、幾何光学と波動光学、初等量子物理学
オフィスアワー
月曜 10:00 - 11:00 (小金井キャンパス4号館512室) Eメールでの質問も随時受け付けます。
備考1
講義スケジュールの詳細は別途掲示します。
備考2
参照ホームページ
開講言語
英語
語学学習科目
更新日付
2019/02/28 13:02:22