科目名[英文名]
現代宗教論   [Religion Stuides]
区分 教養科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 14  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 020015
責任教員 [ローマ字表記]
三浦 周   [MIURA Shu]
所属 農学府 研究室   メールアドレス

概要
「世界を分断する宗教」といったように「宗教」は人々の差異を説明するのに用いられています。また、「日本人は無宗教」もよく耳にすることばでしょう。これらの解釈ははたして正しいのか?実はこうした発言をする人が「宗教」音痴なだけという可能性は?
本講義では、テンプレな「宗教」理解に対して、一見すると「宗教」とは無関係にみえるモノ・コトから「宗教」を捉えます。これは現代社会が「価値観の異なる相手との協働」を必要としているからです。相手を理解することと自分を伝えることは等価です。そのための知識・方法論を「宗教」から学びます。

本科目は、グローバル教養科目群の人文社会科学の科目として開講されます。
到達基準
(1)ひとつのテーマを多面的に理解できる:異文化理解/国際感覚
(2)ひとつのテーマから多面的なアプローチができる:自主性・自律性/知の開拓能力/教養倫理/科学技術系学識
授業内容
第1回 オリエンテーション 講義のすすめ方、講義全体のながれ、評価方法を説明します。
 事前学習:「宗教」をイメージする
 事後学習:自分なりに「宗教」を定義する

宗教の基礎知識
 第2回 宗教の見方① 日常/非日常について考えます。
  事前学習:宗教に「ハマる」要因を予想する
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
 第3回 宗教の見方② 宗教の分類を確認します。
  事前学習:宗教の必要条件を予想する
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める

宗教の世界観
 第4回 儒教・道教
 儒教・道教 儒教・道教のポイントを概説します
  事前学習:「国家」にはなぜ「家」が入っているのか予想する
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
 第5回 ユダヤ教・キリスト教・イスラーム 
 ユダヤ教・キリスト教・イスラームのポイントを概説します。
  事前学習:ユダヤ教・キリスト教・イスラームの共通点を予想する
  事後学習:配布プリントを再読する/参考図書を読み理解を深める
 第6回 仏教・神道
 仏教・神道のポイントを概説します
  事前学習:宗教がどのように伝播し、変容するのか予想する
  事前学習:配布プリントを再読する/参考図書を読み理解を深める

宗教への視点
 第7回 禁忌(戒律)
 「〜してはならない」「〜しなくてはならない」について考えます
  事前学習:横綱に触れてはならない理由を予想する 
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
 第8回 儀礼
 動画を視聴して、神と人との関係性を考えます
  事前学習:身体動作に込められた宗教的意義を予想する 
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
 第9回 呪術
 呪術の社会的機能について考えます
  事前学習:国・地域によってハンドサインが示す意味が異なるのはなぜかを予想する 
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
 第10回 美術(絵画・彫刻・建築)
 不可視なものの可視化について考えます
  事前学習:他者への伝達(わかりやすさ、演出)のかたちを予想する 
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
 第11回 伝説(怪談)
 「語る」ということについて考えます
  事前学習:怪談の何が怖いかを予想する 
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
 第12回 コンテンツ化する宗教(マンガ)
 「近代」という問題を踏まえ、消費される宗教について考えます
  事前学習:前近代と近代以降との差異を予想する 
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
 第13回 コンテンツ化する宗教(アニメ・映画)
 動画を視聴して、物語と現実の相互補完について考えます
  事前学習:「私」と物語の関係性を予想する 
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める

宗教を考える
 第14回 正と死(尊皇攘夷とテロリズム)
 ナショナリズムについて考えます
  事前学習:普遍性について予想する 
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
 第15回 生と死(ユートピアとディストピア)
 理想郷の描かれ方について考えます
  事前学習:自分にとってのユートピアを予想する 
  事後学習:配布プリントの再読/参考図書を読み理解を深める
履修条件・関連項目
私たちの何気ない日常生活にも宗教的要素は満ち満ちています。これを感じとるための体系的知識は、講義・参考書で示しますが、受講生による観察・推論・検証、そして解釈も必要不可欠です。ただし、必ずしも特別な体験(宗教儀礼への参加など)が必要とは限りません。ラノベ・マンガ・アニメ・ゲームの読書・鑑賞・プレイも事前・事後学習になり得ます。「ん?この元ネタは◯◯教のアレだな」などと気づけるようになれば2単位はあなたのものです。

授業時間30時間に加え、上記の内容に沿って本学の標準時間数に準じた予習・復習を行うこと。
テキスト・教科書
プリントを配布する。
参考書
授業中に紹介する。
成績評価の方法
期末レポート80%、リアクションペーパーなど平素の取り組み(20%)、特別課題(任意提出、評価に+α)。
教員から一言
(参考書は提示しますが)ジャンルを問わず、とにかく本を読みましょう。
キーワード
「宗教」概念、近代化、普遍性・特殊性、現代問題
オフィスアワー
質問はリアクションペーパーで受け、次回講義の冒頭でお答えします。ただし、講義の都合上すべての質問には答えられません。 どうしても答えが欲しい場合は、講義終了時、あるいはメールで質問してください。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/03/14 10:15:06