科目名[英文名]
分析化学   [Analytical Chemistry]
区分 工学部専門科目  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 14  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 021308
責任教員 [ローマ字表記]
前田 和之   [MAEDA Kazuyuki]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
【目的】分析化学が今日の社会において重要な役割を果たしている事を認識し、その全体像を明らかにする。現在では機器を用いる方法(機器分析法)が主流であるが、その根底は化学反応操作を基にした古典的な湿式分析法が支えている。この分析法の基礎となっている水溶液中での各種の化学平衡を定量的に取り扱うことにより、その応用である容量分析や重量分析について説明する。また、イオン交換や溶媒抽出等の分離法についても入門的な解説を行う。これ以降学習する無機化学や物理化学などの多くの分野のベースとなる分析化学の基礎を学習し、化学平衡の定量的な取り扱いに慣れることにより、今後のより専門性の高い化学の科目の習得の基盤を形成する。なお、機器分析については、機器分析I及び機器分析IIで学習する。
【概要】基本的に教科書に沿って下記の内容で授業を進めるが、機器分析法に関する第7章以降は除く。教科書には演習問題がついていないので適宜プリント等で補足する。随時授業の最初に黒板上で演習を行うが、授業時間内で演習の時間は十分には取れないので参考書等を用いて必ず各自で演習問題の解法に習熟すること。また、一部の試験問題は英語で出題する予定なので、教科書に掲載されている英語の専門用語も合わせて学習すること。また、元素名や化合物名の英語表記についてプリントを配布するので、各自自習しておくこと。
到達基準
高等学校で学習した化学の基礎的な知見を踏まえて、溶液内の化学平衡を理解し、それらを様々な化学分析(容量分析、重量分析、及び関連する分離法)に応用できるようになる。

本科目のディプロマ・ポリシーの観点:履修案内のカリキュラムマップを参照のこと。
授業内容
第1回 ガイダンス、分析化学とは、濃度の表し方
第2回 測定値と誤差、有効数字、容量分析(酸塩基の概念)
第3回 容量分析(酸塩基の解離、溶液内化学平衡)
第4回 容量分析(酸塩基滴定)
第5回 容量分析(酸化還元反応、ネルンストの式)
第6回 容量分析(酸化還元滴定)
第7回 容量分析(錯化合物、キレート滴定)
第8回 前半内容のまとめ、中間試験
第9回 容量分析(沈殿滴定)
第10回 重量分析(沈殿の生成と性質)
第11回 重量分析(熱重量分析、重量分析の操作)
第12回 分離法、溶媒抽出
第13回 固相抽出、イオン交換分離
第14回 クロマトグラフィー基礎
第15回 後半内容のまとめ、期末試験
履修条件・関連項目
学科専門基礎科目の無機・分析化学に区分される科目である。
授業時間 30 時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる予習と 復習を行うこと。
また、高校において化学基礎及び化学を履修しているという前提で講義を進める。理解が充分でない学生は特に化学平衡、電離平衡の考え方について4月中に自習しておくこと。
テキスト・教科書
小熊幸一、酒井忠雄編著、「基礎分析化学」(朝倉書店) ISBN978-4-254-14102-3
この他に適宜プリントを使用する。
参考書
庄野利之監修、渋谷康彦、田中稔、藤原学、松下隆之、増田嘉孝著、「新版 分析化学演習」(三共出版)など
「分析化学」に関する教科書、演習書。ただし機器分析を中心とするものは除く。
成績評価の方法
成績は授業態度(5%)、レポート・演習(10%)、中間試験(前半までの範囲、40%)及び学期末試験(全講義範囲、45%)の結果により決定する。
教員から一言
機器分析が主流となっている現在でも、水溶液を扱う分析法は決して重要性を失っていません。むしろ機器分析法を使いこなすためには、湿式分析を始めとする古典的分析法の原理をよく理解しておくことが不可欠です。最初のうちは高校化学の復習から入っていきますのでそれほど難しいと感じないかもしれませんが、より定量的な取扱いをすることから徐々に難易度が高くなってきます。復習・演習を忘れないようにして下さい。
キーワード
化学分析、化学平衡、定量分析,容量分析,重量分析,分離
オフィスアワー
教員居室:新1号館413号室、オフィスアワーは特に定めず、原則として在室時は質問等受け付ける。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/03/22 11:38:42