科目名[英文名] | |||||
メディシナルケミストリー [Medicinal Chemistry] | |||||
区分 | 工学部専門科目等 | 選択必修 | 単位数 | 1 | |
対象学科等 | 対象年次 | 2~4 | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 022120 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
長澤 和夫, 櫻井 香里 [NAGASAWA Kazuo, SAKURAI Kaori] | |||||
所属 | 工学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
<目的>メディシナルケミストリー では化学系専門科目として、現在使われている「くすり」の合成法に関する基礎、コンピュータを用いた「くすり」のデザイン、「くすり」の効く仕組みに関する基礎について、有機化合物の性質や生体物質との反応性の観点から理解できるようになることを目標とする。 <概要>「くすり」の合成や構造中に頻繁に用いられるカルボニル化合物(アルデヒド、ケトン)の性質と反応性について講義し、これらの反応を用いた「くすり」の合成方法について講義する。加えて、コンピュータを活用した「くすり」のデザインに関する最新の手法を紹介する。また生体高分子を構成する糖、アミノ酸について講義し、それらから構成されるたんぱく質、核酸について理解を深め、「くすり」の効く基礎的なメカニズについて講義する。各講義内容のポイントについてクイズ形式の課題を出す。返却される際のコメントとともに復習に役立ててほしい。本講義を通じて、反応を理解するための電子の矢印についてしっかり習得してほしい。 |
到達基準 |
1)カルボニル化合物の反応を用いた「くすり」の合成法が理解できる。 2)コンピュータを活用する「くすり」デザイン方法を理解する。 3)糖鎖、核酸、アミノ酸の構造と反応特性を理解できる。 この科目はディプロマポリシーの観点Aに対応づけられている。 |
授業内容 |
第1回 ケトンとアルデヒド1(教科書第18章) ケトン、アルデヒドの性質と合成について学ぶ。 第2回 ケトンとアルデヒド2(教科書第18章) ケトン、アルデヒドの反応(Wittig反応、アセタール化反応)について学ぶ。 第3回 カルボニル化合物の縮合とα置換1(教科書第22章) エノラートと、アルドール縮合反応について学ぶ。 第4回 カルボニル化合物の縮合とα置換2(教科書第22章) Claisen縮合、マロン酸エステル合成、アセト酢酸エステル合成について学ぶ。 第5回 カルボニル化合物の縮合とα置換3(教科書第22章) カルボニル化合物の反応を活用した「くすり」の合成(有機合成)について学ぶ。 第6回 コンピュータを活用する「くすり」のデザイン1(補足資料) インシリコ創薬におけるSBDD (Structure-Based Drug Design)について学ぶ。 第7回 コンピュータを活用する「くすり」のデザイン2(補足資料) インシリコ創薬におけるLBDD (Ligand-Based Drug Design)について学ぶ。 第8回 1〜7回の内容に関するテスト 第9回 炭水化物(糖鎖)の構造と反応1 (教科書第23章) 単糖類の異性体の構造におけるFischer投影式、Howarth投影式、いす形配座、二糖類をおける単糖の種類とその間の結合様式を学ぶ。 第10回 炭水化物(糖鎖)の構造と反応2(教科書第23章) 単糖類のアノマー位と非アノマー位における反応、グリコシル化反応を学ぶ。 第11回 核酸の構造と反応1(教科書第23章) DNA, RNAにおけるモノマーとポリマーの構造の関係性、塩基対の構造、ヌクレオシドにおける安定配座について学ぶ 第12回 核酸の構造と反応2(教科書第23章) 核酸塩基における互変異性化や反応とリン酸ジエステル部位における反応を学ぶ。 第13回 アミノ酸の構造と反応1(教科書第24章) アミノ酸類、ペプチド類の構造、酸塩基反応について学ぶ。 第14回 アミノ酸の構造と反応2(教科書第24章) 代表的なアミノ酸の合成法、アミノ酸誘導体の合成法、ペプチドカップリング反応を学ぶ。 第15回 9〜14回の内容に関するテスト |
履修条件・関連項目 |
本講義は、化学系の専門科目で、「化学基礎」、「生命有機化学I」、「生命有機化学II」に続くものである。これらの講義を履修していることが望まれる。 授業時間30時間に加え、毎回の課される課題により復習をおこない、またテキストの章末問題等を解くことによって、本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行なうこと。 |
テキスト・教科書 |
ウエイド有機化学 下(丸善出版). |
参考書 |
「創薬化学:有機合成からのアプローチ(東京化学同人)」「創薬化学(東京化学同人)」など、その他にも講義中に適宜紹介する。 |
成績評価の方法 |
課題(30%)、試験(70%)の成績により評価を行う。 |
教員から一言 |
くすりがなぜ効くのか。その効くメカニズムを分子レベルで理解することは、新たな創薬の発見につながります。講義を通じて、創薬の醍醐味も学んでください。なお提出された課題は、コメントをつけて返却します。復習して講義の理解に役立ててください。 |
キーワード |
カルボニル化合物、有機合成、インシリコ創薬、アミノ酸、糖鎖、タンパク質、核酸 |
オフィスアワー |
木曜16-17時 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/02/26 8:59:54 |