科目名[英文名] | |||||
光学基礎 [Fundamentals of Optics] | |||||
区分 | 工学部専門科目等 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 2~4 | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 022314 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
渡邊 敏行 [WATANABE Toshiyuki] | |||||
所属 | 工学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
液晶ディスプレーは、その大部分が光学フィルムの積層物から構成されており、電子部品よりもプラスチック部材の占める割合が高くなっている。液晶テレビの中で、このようなプラスチックフィルムがどのような役割を果たしているかを理解するためには、光学についての基礎知識が必要になる。また近年開発されたグラスレス3Dテレビではレンズシートが立体画像の表示に重要な役割を果たしている。本講義では、光学材料の設計に必要な光学の原理を化学の学生のためにわかりやすく解説する。主に光ファイバーや光導波路、光学フィルター、光回折格子やレンズ、液晶ディスプレーなどのための材料設計やデバイス設計に繋がる光学の基礎を学習する。 |
到達基準 |
1.マックスウェルの方程式から波動方程式を導ける。 2.波動方程式の解が横波であることを示せる。 3.ポインティングベクトルを理解できる。 4.直線偏光、楕円偏光、円偏光が理解できる。 5.ジューンズベクトル、ジョーンズマトリックスが理解でき、自由に扱える。 6.ストークスパラメーターが理解できる。 7.群速度、材料分散が理解できる。 8.スネルの法則、フレネルの式が理解できる。 9.干渉が理解できる。 10. 回折が理解できる。 |
授業内容 |
1.はじめに 光学基礎では何を学ぶのか? A 波としての光の性質 2. 波を数式でどう表すか 波の定義 3.真空中の光の伝搬 マックスウェルの方程式1 DとE、BとH ベクトル解析の復習 内積、外積 4.マックスウェルの方程式2 ガウスの定理、ストークスの定理 5.光の持つエネルギー ポインティングベクトル、横波の定義 6.偏光とは? 円偏光、楕円偏光を理解する 右回り、左回りは何で決まる? 7.前半の授業のまとめ 8.ベクトルと行列による偏光の記述 ジョーンズベクトル、ストークスパラメーターとは? B 媒質中の光の伝搬 9.群速度、材料分散 (屈折率の波長分散はどのようなモデルで説明できるか?) C 媒質界面での光の振る舞い 10.反射と屈折の法則、反射率と透過率1 スネルの法則 11.反射と屈折の法則、反射率と透過率2 フレネルの式、ブリュスター角 12.干渉 13.回折 D 幾何光学 14.幾何光学の基礎 レンズの焦点距離 15.後半の授業のまとめ |
履修条件・関連項目 |
力学、電磁気学、ベクトル解析を履修していることが望ましい。 |
テキスト・教科書 |
光学入門 ―光の性質を知ろうー 大津元一・田所利康 著 朝倉書店 2008 |
参考書 |
1) Fundamentals of Photonics, B.E. Saleh, M.C. Teich, John Wiley & Sons, 1991 2) ヘクト光学I, II, III Eugene Hecht著 丸善 2004 3) 光機能分子の科学, 堀江一之, 牛木秀治, 渡辺敏行 講談社サイエンティフィク, 2004 |
成績評価の方法 |
授業時間中の小テスト、レポートを20点満点 中間試験および期末試験の平均を80点満点として、合計100点満点とし、総合的に評価する。 もしくは、期末試験(全範囲)を100点満点として総合的に評価する。 |
教員から一言 |
光学は化学の人にはこれまでどちらかというとなじみの薄かった分野ですが、21世紀は光の時代と言われているように、これからは、有機材料を使ったフォトニクスが大きく発展します。この講義で光とはどんなものか概要をつかんで、光を扱うセンスを身につけてほしいと思います。 |
キーワード |
ベクトル解析、マックスウェルの方程式、波動方程式、偏光、反射、屈折、干渉 |
オフィスアワー |
オフィスアワーは講義終了後1時間 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/03/09 10:51:45 |