科目名[英文名]
生物学基礎   [Biology Basics]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 2学期 
授業形態 2学期  時間割番号 022503
責任教員 [ローマ字表記]
杉立 年弘   [SUGITATE Toshihiro]
所属 工学府 研究室   メールアドレス

概要
生物が営む生命活動は、細胞がエネルギーを獲得して代謝による生合成が行われ、これらの仕組みは酵素により介在されて秩序立てて進められる。生物を構成する有機化合物は基本的な単位となる分子が秩序立てて高分子化することで機能を持ち必要に応じて分解され作り変えられる。タンパク質である酵素は遺伝子の設計情報を基に組み立てられ、言い換えると主にATPの化学的なエネルギーを用いて動作する非常に小さな機械である。遺伝子の本体であるDNAの配列情報は重要で、配列の変化は秩序に変化をもたらし、時に異常な細胞を生み出したり致死的であったりする。まさに親から子へと引き継がれる遺伝情報であり多様な生物の種を決定する。
生命を取り巻くテクノロジーの急速な進歩に伴い、私たちの人生観も新たに再構築しなければならない新しい時代に移行しつつある。このような前提の下では、分野を問わず私たち生き物が持つ情報をはじめ生命の基本的な原理への理解が求められる。生物学基礎では、人間生活に関わる身近な生物学的側面に触れながら生命活動を支え維持する基本的な仕組みについて講義を行い、改めて「生命とは何か?」を考える機会を提供したい。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において生物学に関わる業務に携わっており、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論、演習を行います。
到達基準
各講義で扱うテーマ(例:「光合成、呼吸によるエネルギーの獲得」、「遺伝子発現の仕組み」など)についてA4用紙1〜2枚に要約できるようにする。
授業内容
(1)生命のはじまり
生命の誕生した環境から、現在の地球環境が作られるまでを知る

(2)生物の分類と系統
現存する生物が進化によって生まれ、どのような系統関係にあるのか知る

(3)生物を構成する物質
生命活動を行うのに必要な物質について学ぶ

(4)生体高分子
核酸、タンパク質、脂質の基本構造と機能について理解する

(5)細胞
生物の基本ユニットである細胞の構造単位と、細菌・動物・植物の細胞について学ぶ

(6)代謝の基礎
主にATPにより進行する化学反応の基本を理解する

(7)化学エネルギーの生産
従属栄養生物の化学エネルギーの獲得する仕組みついて学ぶ

(8)光合成
光合成によりエネルギーを獲得する仕組みについて学ぶ

(9)減数分裂と性周期
染色体の情報が世代を通じて伝達される仕組みについて学ぶ

(10)遺伝の概念
メンデルの法則にはじまる遺伝子の本体が明らかになる以前の遺伝の概念について学ぶ

(11)染色体の挙動
染色体の構造の変化による表現型の変化について知る

(12)DNAとその複製様式
遺伝子本体であるDNAの構造とその複製様式について学ぶ

(13)遺伝子発現
遺伝子情報からタンパク質への転写翻訳機構について学ぶ

(14)遺伝子制御
遺伝子発現をコントロールする仕組みについて学ぶ

(15)ウイルス
ウイルスの感染様式や再生産について学ぶ
履修条件・関連項目
テキスト・教科書
CAMPBELL BIOLOGY 9th edition, PEARSON
参考書
成績評価の方法
記述形式で指定されたテーマについて要約を作成する
教員から一言
生物学にはじめて触れる学生にも理解を深められるように分かりやすく講義を行いたいと思います
キーワード
オフィスアワー
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
語学学習科目
更新日付
2019/06/04 19:13:12