科目名[英文名]
電子デバイスⅠおよび演習   [Electronic Devices Ⅰ& Practices]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 3 
対象学科等   対象年次 24  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 022717
責任教員 [ローマ字表記]
久保 若奈   [KUBO Wakana]
所属 工学部 研究室   メールアドレス

概要
IT(Information Technology)は、現代の生活や産業を支える基盤となっている。そのITを支える技術が集積回路を中心とする電子デバイス(素子)である。この【電子デバイスIおよび演習】では、前半、pおよびn型半導体基礎理論、金属と半導体の接触、伝導型の異なる半導体同士の接合および絶縁体と半導体との接合の理論について学ぶ。その後、それらを組み合わせたダイオード、バイポーラトランジスタ、MOSトランジスタなどの単体デバイスについて学び、さらに、論理演算およびメモリ機能をもった集積回路デバイスの原理と作製技術の概要について学ぶ。
到達基準
履修案内のカリキュラムマップを参照してください。
授業内容
下記の内容について、演習を交えながら学習する。
1)半導体の基礎理論1
    半導体と結晶、エネルギー帯の概念、フェルミ・デイラック統計、フェルミ準位
    状態密度、電子と正孔、キャリア濃度
2)半導体の基礎理論2
真性半導体、不純物半導体、電気的中性条件、キャリア濃度の温度特性
3)半導体中の電気伝導1
    キャリアの運動方程式、電気伝導、移動度、抵抗率、ドリフト電流、拡散電流
4)半導体中の電気伝導2
    半導体中の電気伝導電流の式、電流連続の式、ポアッソン方程式、
    キャリヤの発生と再結合
5)pn接合ダイオード1
    整流性、エネルギー帯図、少数キャリアの注入と順方向電流の式
6)pn接合ダイオード2
    逆方向電流、少数キャリアの蓄積効果、ポアッソンの方程式と内臓電位、C-V特性
7)pnダイオードの光デバイスへの応用
    フォトダイオード、発光ダイオード、レーザ、太陽電池
8)金属-半導体接触
    オーミック接触、ショットキー接触、ショットキーダイオード
9)中間評価、バイポーラトランジスタ1
    トランジスタ構造、ベース接地トランジスタ動作、増幅作用
10)バイポーラトランジスタ2
    エミッタ接地トランジスタ動作、少数キャリアの蓄積効果、遮断周波数
11)MOSトランジスタ1
    金属-絶縁体-半導体のエネルギー帯構造とキャリア特性、C-V特性
12)MOSトランジスタ2
    I-V特性の導出、ディプレッション型とエンハンスメント型動作
13)MOSトランジスタ3
    強反転、仕事関数と固定電荷と閾値ゲート電圧、CMOSとスイッチング
14)接合型電界効果トランジスタなど
    接合型FET、ショットキーゲートFET、集積回路、最近の動向
15)最終評価
履修条件・関連項目
「電気電子材料」、「電磁気Ⅰおよび演習」の履修が必要である。関連科目として「電子物性工学」、「電子デバイスⅡ」がある。
本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと。
テキスト・教科書
白樫:國岡、上村著「新版基礎半導体工学」(朝倉書店)
久保:國岡、上村著「新版基礎半導体工学」(朝倉書店)
参考書
S.M.ジー著「半導体デバイス」(産業図書)、垂井監訳「半導体デバイスの基礎」(マグロウヒル)、越田、他著「電子情報デバイス」(日新出版)などがある。
成績評価の方法
小テスト、レポート、中間・期末試験の結果を総合して評価する。
教員から一言
この授業科目は電子情報技術の研究開発を志す者にとって必須の科目である。pn接合の理解は全体を通じて重要なポイントとなるので,特に力を入れる。あらゆる電子情報機器の頭脳部分を担う電子デバイスがどういうしくみで動作しているか,基本原理をしっかり理解してほしい。重要な点については,演習によって補強したい。授業から脱落しないためには、その週の内に復習し、理解を確実にすることが肝心である。
キーワード
半導体の電気伝導,半導体接合,pnダイオード,バイポーラトランジスタ,MOSトランジスタ
オフィスアワー
オフィスアワー:毎週金曜日午後16時30分〜18時00分
備考1
備考2
参照ホームページ
http://web.tuat.ac.jp/~kubolab/top.htm
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/03/14 13:25:30