科目名[英文名]
数理統計学   [Mathematical Statistics]
区分 工学部専門科目等  選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 34  開講時期 1学期 
授業形態 1学期  時間割番号 023501
責任教員 [ローマ字表記]
勝島 義史   [KATSUSHIMA Yoshifumi]
所属 工学府 研究室   メールアドレス

概要
この講義では前半に確率論を、後半に統計学を学ぶ。この講義での確率論の目標は、確率変数の基礎的な尺度である「期待値」や「分散」の理解、古典的な確率分布の習得、及び大数の法則、中心極限定理の証明である。統計学では、検定や推定の基本的な考え方を学ぶ。また、最小二乗法も扱う。
到達基準
・簡単な確率変数に対する期待値、分散を計算できる
・古典的な確率分布の特徴がわかる
・中心極限定理と大数の法則を理解し、尤もらしい幅を見積もることができる
・統計量の点推定、区間推定ができる
・仮説検定により、命題の尤もらしさを肯定/否定できる
授業内容
日程はまだ詳細に決めていないが、大筋で以下の内容を扱う。

1. ガイダンス、組み合わせからの確率モデル
2. 確率空間、確率変数の定義
3. 期待値、分散の定義、母関数
4. 古典的な確率分布の紹介と特徴づけ: 一様分布、二項分布、ポアソン分布、指数分布、ガンマ分布、正規分布、対数正規分布、 etc.  概ね2〜3コマを要する
5. チェビシェフの不等式と大数の法則
6. 中心極限定理
7. 乱数を用いたモンテカルロ法の紹介、RあるいはFortranを用いた講師による実演
8. 統計量の定義
9. 点推定、最尤法
10. 区間推定
11. 仮説検定
12. 最小二乗法
13. 期末試験
履修条件・関連項目
履修条件など存在しないが、標準的な理工系の学部2年生が既に学習したであろう内容は仮定する。具体的には線形代数のn×n行列の対角化、微積分学におけるε-δ論法や多変数関数の積分の変数変換は、命題の証明に無条件で用いる。
テキスト・教科書
便宜上、教科書として以下のものを指定する:
確率・統計の基礎 松本裕行 著、 学術図書出版社

上にあげた本は、理工系の学部2年生が学ぶうえで標準的な内容を簡潔に扱っているので教科書として指定する。本来教科書は何でも良いのだが、少なくとも一冊は確率統計に関する本を読むことを強く勧める。
参考書
標準的な教科書として以下を挙げる
1. 統計学入門 (基礎統計学I) 東京大学教養学部統計学教室 編、 東京大学出版会
2. 東京大学工学教程 基礎系 数学 確率・統計I 縄田和満 著、 丸善出版

以下の参考書は、コンピュータを用いて実際に統計量を分析するときに役立つ。講義ではほとんどコンピュータを用いた計算はしないが、各自の努力により計算機を用いた統計量の計算を実行できるようになることが望ましい
3. はじめてのR  村井潤一郎 著、 北大路書房
4. Excelによる統計入門-Excel2007対応- 縄田和満 著、 朝倉書店

その他、簡単な計算でわかった気になるために以下の本を挙げる。この本だけでは確率・統計はわからないが、計算の仕方が書いてある良い本である
5. 理工系の数学入門コース7 確率・統計  薩摩順吉 著、 岩波書店
成績評価の方法
試験100パーセント
試験は教科書、ノート、関数電卓、パソコンの持ち込みを可とする。大事なことは、何か見ながらでもよいので自分で計算できるようになることである。
教員から一言
やってみなくちゃわからない。騙されたと思って個人で学習してください。
キーワード
確率論、統計学
オフィスアワー
オフィスがないのでオフィスアワーは存在しない。質問は講義中に受け付ける。あるいは、E-メールによる質問も受け付ける。E-メールアドレスは第一回の講義中に伝える。
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/03/22 18:32:38