科目名[英文名] | |||||
宇宙制御工学 [Control Engineering in Aerospace] | |||||
区分 | 工学部専門科目等 | 選択必修 | 単位数 | 2 | |
対象学科等 | 対象年次 | 3~4 | 開講時期 | 2学期 | |
授業形態 | 2学期 | 時間割番号 | 023517 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
小島 広久 [KOJIMA Hirohisa] | |||||
所属 | 工学府 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
【目的】 人工衛星は通信・気象観測・測位など,現代社会には欠かせないインフラとなっている.人工衛星の運用には,姿勢制御を行うことが必須である.この講義では,人工衛星の姿勢表現,姿勢運動,姿勢制御方法・姿勢制御アクチュエータ・センサに関する知識を得ることを目的とする. 【概要】 宇宙機,特に人工衛星を取り上げ,その姿勢運動表現,安定化方式の分類,制御方式について,古典制御および現代制御に基づいて説明する.受動(スピン)衛星の安定条件,スピン速度制御,スピン姿勢制御について,姿勢表現との関係に触れつつ説明する.次に,三軸衛星の分類,その運動特性,姿勢制御を分類ごとに講義する. 本科目は、実務経験のある教員による授業である.担当教員は現在,宇宙科学研究所が進めている小型月面着陸機SLIMプロジェクトに参画しており,授業では宇宙航空研究開発機構における開発事例も紹介しつつ講義を行う. |
到達基準 |
人工衛星の姿勢表現法,制御法,制御デバイス,人工衛星に作用する外乱トルク,センサの動作原理を理解し,人工衛星設計に必要な制御に関する基礎知識ならびに人工衛星の運動を計算できる. レポート評価点および試験の合計点が60点を超えることが単位付与の要件である. (工学部の場合) 履修案内のカリキュラムマップを参照してください. |
授業内容 |
1. 誘導制御の目的と方式 2. 人工衛星の姿勢安定化方式の種類と特徴 3. 回転幾何学(オイラー角による姿勢表現と角速度) 4. 剛体回転によるスピン衛星の運動表現 5. 単スピン衛星の安定条件 6. 単スピン衛星の回転速度制御(ジェットダンピング,ヨーヨーデスピナー) 7. 単スピン衛星のスピン軸の制御(スピンアップマヌーバ,能動姿勢制御) 8. 二重スピン衛星の安定条件 9. 三軸衛星の姿勢運動と制御 その1: ゼロモーメンタム方式(ホイール分配則) 10. 三軸衛星の姿勢運動と制御 その2: バイアスモーメンタム方式:二重スピン衛星との類似性 11. 三軸衛星の姿勢運動と制御 その3: コントロールドモーメンタム方式:CMGデバイス 12. スラスタのよる姿勢制御(リミットサイクル,シュミットトリガー) 13. 環境外乱の種類と軌道高度依存性,重力傾斜トルクと重力傾斜姿勢安定化 14. 地磁気トルクによる制御,各種センサの動作原理 15. まとめ 定期試験 |
履修条件・関連項目 |
古典制御の内容について履修済みであることが必要である. 授業時間30時間に加え,配布した講義資料および参考書を参照し,本学の標準時間数に準ずる予習と復習を行うこと. |
テキスト・教科書 |
プリントを使用する. |
参考書 |
1) Vladimir A. Chobotov: Spacecraft Attitude Dynamics and Control(Krieger Publishing Company) 2) Bong Wie: Space Vehicle Dynamics and Control,AIAA Education Series |
成績評価の方法 |
レポート課題30%, 試験70% レポート課題は,講義内容の3分の1(スピン衛星の内容)について課す. 試験は,残りの3分の2の講義内容について行う. |
教員から一言 |
講義を中心とした授業を実施するが,適宜,動画CG,MATLAB(Simulink)によるデモを見せることで,方程式が意味する動きを視覚的に理解できるようにする. 授業後に図書館の書籍やインターネットを利用し,より詳細について調査・学習することが望ましい. |
キーワード |
姿勢表現,スピン衛星,3軸姿勢制御衛星,姿勢制御アクチュエータ,姿勢センサ |
オフィスアワー |
各日の講義後に質問を受け付ける. Emailでの質問も可. |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/05/16 19:08:24 |