科目名[英文名] | |||||
環境微生物学特論 [Advanced Environmental Microbiology] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 2~2 | 開講時期 | 3学期 | |
授業形態 | 3学期 | 時間割番号 | 05MK5606 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
多羅尾 光徳, 永野 博彦, 諏訪 裕一 [TARAO Mitsunori, NAGANO Hirohiko, SUWA Yuuichi] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
◆諏訪裕一 【目的】生態系では,窒素(N)は生物の一次生産を律速すると考えられている。Nの再生利用経路である地球化学的N循環について,近年,発見が相次いでいる。最新の知見を紹介するとともに,N循環を担う硝化とアナモクスに関する私の研究展開をご紹介したい。 【概要】1)N循環を担う微生物に関する新たな知見を紹介し,N循環像の改訂を試みる。2)環境でのNの動態を詳細に解析するために15Nトレーサー法を基盤にわれわれが改良した,硝化,脱窒,アナモクス,DNRA活性の測定方法とその利用を紹介する。3)私が行ったoligotrophicな硝化細菌の分離とその戦略を紹介し,生態学と微生物学との係わり合いを考察する。 ◆永野博彦 【目的】物質循環環境科学分野の環境微生物学の領域において、最新の研究の理解に必要な知識を習得する。また、物質循環環境科学に関する研究を遂行するための課題解決に関する知識を学ぶ。 【概要】生態系で営まれている物質循環において様々な機能を担っている微生物についての研究とその応用に関する最新の知見を論じる。特に陸域生態系における炭素・窒素循環および温室効果ガス動態に関与する微生物に着目して論じる。 |
到達基準 |
◆諏訪裕一 ・N循環に関わる微生物反応を学ぶ。最新の知見と,それがN循環像をどう変えたかを概観する。 ・安定同位体を利用するトレーサー実験技法の基礎と,N循環に関わる微生物活性測定法を学ぶ。 ・15Nトレーサー技法での測定事例を知る。 ・oligotrophicな硝化菌と,分離の戦略を題材に,生態学と微生物学との係わり合いを考える。 ◆永野博彦 ・炭素・窒素循環における微生物とその機能に関する最新の知見を理解する。 ・温室効果ガス動態における微生物とその機能に関する最新の知見を理解する。 ・環境微生物学の研究とその応用に関する最新の知見を理解し、自ら展開できる力を身につける。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。 https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
オムニバス方式/全15回 ◆諏訪裕一/7.5回 第1回 地球化学的N循環を担う微生物反応。安定同位体トレーサーによる解析の基礎 第2回 15Nトレーサーによる,アナモクス,脱窒,硝化,DNRA活性測定法の改良 第3回 15Nトレーサー技法での地球化学的N循環を担う微生物反応の測定例 第4回 地球化学的N循環を担う微生物に関する新たな知見と,N循環像の改訂 第5回 oligotrophicな硝化菌のこと 第6回 oligotrophicな硝化菌を分離する戦略について 第7回 生態学と微生物学との係わり合いを考える。 第8回 まとめと質疑 ◆永野博彦/7.5回 土壌微生物の大部分は土壌有機物に含まれる炭素や窒素を利用している。微生物によって利用された炭素や窒素はやがて温室効果ガスである二酸化炭素やメタン、亜酸化窒素、また無機態窒素化合物である硝酸やアンモニアなどとして環境中へ放出される。本講義では、北半球の高緯度地域から中緯度地域まで様々な陸域生態系における微生物と炭素・窒素循環および温室効果ガス動態との関わり合いを、最新の研究や知見を交えながら講じる。 第1回 担当分の概要(0.5回分) 第2-4回 北方林生態系における微生物と炭素・窒素・温室効果ガス 第5-7回 温帯林生態系における微生物と炭素・窒素・温室効果ガス 第8回 農耕地生態系における微生物と炭素・窒素・温室効果ガス |
履修条件・関連項目 |
専門科目に区分される選択科目である。 授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる事前事後学習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
講義中に,適宜,資料を配布する。 |
参考書 |
◆諏訪裕一 講義中に,適宜,連絡する。 ◆永野博彦 Principles of Terrestrial Ecosystem Ecology(Springer)Chapinら(著)など |
成績評価の方法 |
◆諏訪裕一 講義への取り組み(計50%)、レポート(計50%) ◆永野博彦 講義への取り組み(計30%)、各教員のレポート(計70%) |
教員から一言 |
◆諏訪裕一 質疑には積極的に応じていただきたいと思います。 ◆永野博彦 この科目が、皆さんの将来の研究に役立つことを願っています。 |
キーワード |
地球化学的窒素循環,硝化,安定同位体,トレーサー実験,分離(純粋培養の),土壌微生物、陸域生態系、炭素・窒素循環、温室効果ガス |
オフィスアワー |
学習相談がある場合は授業の後に受け付けます。またはメールで相談の予約をしてください。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/03/14 18:27:34 |