科目名[英文名]
生物制御科学Ⅳ   [Bioregulation and Biointeraction Ⅳ]
区分   選択必修   単位数 2 
対象学科等   対象年次 11  開講時期 3学期 
授業形態 3学期  時間割番号 05ac0010
責任教員 [ローマ字表記]
仲井 まどか, 森山 裕充, 中嶋 正敏   [NAKAI Madoka, MORIYAMA Hiromitsu, NAKAJIMA Masatoshi]
所属 農学部 研究室   メールアドレス

概要
本講義は、教員3名(仲井まどか、森山裕充、中嶋正敏(東京大学大学院農学生命科学研究科))が生物制御科学分野の最新のトピックを中心に講義するものである。それぞれの内容は以下のとおり。

 仲井:昆虫は極めて多様な生物群であるが、その昆虫を宿主とする天敵微生物も多様性に富み、その進化戦略には巧妙なものがある。天敵微生物の基礎的研究と農業技術やバイオテクノロジーへの応用に関する最新トピックについて紹介する。
 
 森山:植物、菌類の生育制御に関わる細胞質遺伝因子(マイコウイルス・プリオン)に関する生命現象について、分子遺伝学および生物制御学的な視点に基づき論じる。

 中嶋:植物がさまざまな環境やストレスを受ける条件のなかで生長制御を続けるためには,低分子活性分子の植物ホルモンを介した情報伝達が重要となる。本講義では,植物がホルモン信号を伝える仕組みについて最新のトピックスを紹介する。
到達基準
昆虫の天敵を用いた生物的防除についての基礎知識を身につけ、その研究手法について理解しこの分野での議論に参加できるようになる。
植物、菌類の生育制御に関わる細胞質遺伝因子(マイコウイルス・プリオン)に関する生命現象について、分子遺伝学および生物制御学的な視点から論じることができるようになる。
植物がホルモン信号を伝える仕組みについて最新のトピックスを理解できるようになる。


本科目のディプロマ・ポリシーの観点:本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。
https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/
授業内容
本講義では、仲井および森山は、通常開講授業(月曜2限)、中嶋は、集中講義(1日)を行う予定である。
内容は以下のとおり。

担当:仲井まどか
1.昆虫に感染する天敵微生物の概要と昆虫ウイルスの基礎的知見に関する研究紹介
2.昆虫ウイルスのゲノム構造と感染メカニズム
3.昆虫ウイルスの補助遺伝子の機能解明に関する研究紹介
4.昆虫ウイルスの農業やバイオテクノロジーへの利用
5.総括
 
担当:森山裕充
1.植物病原菌に感染するマイコウイルスの細胞分子生物学的知見に基づく研究
2.植物病原菌マイコウイルス研究の世界動向と応用展開
3.パン酵母に持続感染するマイコウイルス分子遺伝学的研究
4.パン酵母及び糸状菌のエピジェネティック現象要因となるマイコプリオン
5.総括

担当:中嶋正敏先生
1.活性分子の生合成
2.植物ホルモンの信号伝達
3.ジベレリンの活性制御
4.ジベレリン受容体の制御機構
5.シダ植物,コケ植物のジベレリン様物質の活性制御
(なお,関連する研究の進捗状況によって講義内容に変更が生じることがあることを予め断っておく)


履修条件・関連項目
予習・復習を含めた必要な学習時間は、本学の標準時間数に準ずる。
テキスト・教科書
資料は授業時に資料を配布、または、moodleにアップロードする。
参考書
講義中に情報提供する。

仲井先生担当分については以下のとおり
仲井まどか他編(2009)「バイオロジカル・コントロール」朝倉書店
国見裕久・小林迪弘編著(2014)「最新昆虫病理学」講談社
三橋淳編著(2003)「昆虫学大事典」、朝倉書店、
Vega and Kaya 著(2012) ”Insect Pathology 2nd edition” Academic Press
成績評価の方法
3名の教員がそれぞれ評価した成績を総合し、成績評価する。3名の教員全員の講義に出席する必要がある。
教員から一言
天敵の進化戦略が重要かつ面白い研究分野であることがわかっていただけると嬉しいです(仲井)。
キーワード
オフィスアワー
仲井 森山:月曜日午後 オフィスに来てください(仲井先生は2-415、森山先生は8-211) 中嶋先生は非常勤講師ですので集中講義中日の授業後(2-406川出先生のオフィス)に来てください
備考1
備考2
参照ホームページ
開講言語
日本語
語学学習科目
更新日付
2019/03/05 11:55:04