科目名[英文名] | |||||
自然環境資源学特論Ⅴ [Special Lecture on Environmental Science and Natural ResourcesⅤ] | |||||
区分 | 選択必修 | 単位数 | 2 | ||
対象学科等 | 対象年次 | 1~1 | 開講時期 | 2学期 | |
授業形態 | 2学期 | 時間割番号 | 05nc0019 | ||
責任教員 [ローマ字表記] | |||||
渡辺 誠, 福島 慶太郎, 堅田 元喜, 小嵐 淳 [WATANABE Makoto, FUKUSHIMA Keitaro, KATATA Genki, KOARASHI Jun] | |||||
所属 | 農学部 | 研究室 | メールアドレス |
概要 |
地球規模で問題となっている人間活動の活発化にともなう物質循環の攪乱は地球温暖化、大気汚染および森林やその水系の富栄養化など、様々な悪影響を生態系に引き起こしている。このような環境変化の生態系に対する影響を理解するには、大気・土壌・植生・河川の様々な分野の垣根を超えた学際的な視点を伴った研究が必要である。本科目は実際に共同研究を行っている4名の異なる専門分野の研究者が、各専門分野の基礎的な部分から、環境科学への応用まで講義する。 |
到達基準 |
物質循環の攪乱に伴う環境変化の生態系に対する影響について複数の視点から理解することができる。これに伴い、自身の専門分野とその周辺分野との関係性を認識できるようになる。さらに、その周辺分野との共同研究において必要とされる能力について理解できるようになる。 本科目のディプロマ・ポリシーの観点: 本学HP(三つのポリシー)のカリキュラムマップを参照してください。 https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/policy/ |
授業内容 |
この講義はオムニバス方式で行います(全15回)。 (堅田 元喜/4回) 科学技術の発達に伴う人間活動の拡大化は、地球上の限られた自然環境資源の枯渇化や生物多様性の減少などの問題を引き起こしている。本講義では、なぜ科学技術に学際的視点が必要なのか、最新の共同プロジェクトの解説と受講者の研究テーマを題材にしたグループワークを通して学際研究の意義を考える。 第1回 「学際研究」とは? 第2回 大気と陸域生態系の学際研究 第3回 グループワーク 第4回 まとめ・レポート作成 (福島 慶太郎/4回) 森林から流出する渓流水は,森林生態系機能に関する情報が詰め込まれており,いわば森林の健康指標のようにして用いることができる。森林渓流の水量・水質の形成要因に関する水・物質循環の基礎(森林水文学・森林生態系生態学)を解説する。また,森林攪乱に対するこれらの応答,及び森林渓流が河川を経て沿岸域に至る過程での水質変化及び沿岸域の養分動態に与える影響について,実際の研究事例を参考にしながら考究する。 第5回 森林生態系における水・物質循環について 第6回 森林渓流の水量・水質の形成要因について 第7回 日本及び世界における森林攪乱と物質循環・渓流水質への影響について 第8回 水質から見る森林渓流から沿岸までのつながりについて (小嵐 淳/4回) 陸域生態系における炭素の移行・貯留プロセスやそれらの環境変化に対する応答を解明することが、将来の地球環境を正しく予測するための鍵である。生態系の中に存在する放射性炭素が、炭素循環プロセスを解明するための有用なツールとなりうることを解説する。また、環境科学的手法・知見が原子力分野における環境研究においても活用されていることを実際の研究事例を交えて紹介する。 第9回 炭素循環と地球温暖化 第10回 放射性炭素:起源、分析法、炭素循環研究への応用 第11回 放射性炭素で解き明かす土壌有機炭素の動態と多様性 第12回 原子力分野における環境科学〜福島原発事故を中心に (渡辺 誠/3回) 森林の主要構成種である樹木の葉における光合成を介した炭素固定機能に与える大気環境の変化について、特に葉における窒素利用の視点から解説する。 第13回 植物の窒素利用特性 第14回 個葉の光合成から群落生産へのスケールアップ 第15回 大気環境の変化が森林の物質生産に与える影響 |
履修条件・関連項目 |
専門科目に区分される選択科目である。 授業時間30時間に加え、配布した講義資料や参考書を参照し、本学の標準時間数に準ずる事前事後学習を行うこと。 |
テキスト・教科書 |
各講義の担当教員が講義内容に関する資料を必要に応じて配布する |
参考書 |
アレン F.レプコ、学際研究―プロセスと理論 |
成績評価の方法 |
各講義への取り組み(30%)および各担当教員が課すレポート(70%)に基づき評価する |
教員から一言 |
現在進行形で学際研究を行っている各専門の研究者が、どのように考えながら取り組んでいるのかを感じてもらいたいと思います。 |
キーワード |
森林生態系、物質循環、環境変化、学際研究 |
オフィスアワー |
学習相談は各講義の休み時間などに受け付けます。その他の時間に質問・相談などを希望する場合は渡辺にメールを送ってください。 |
備考1 |
備考2 |
参照ホームページ |
開講言語 |
日本語 |
語学学習科目 |
更新日付 |
2019/04/11 12:42:29 |